TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

君と夏

一覧ページ

「君と夏」のメインビジュアル

君と夏

14 - 第5章 1話 僕らと向暑

♥

159

2024年09月13日

シェアするシェアする
報告する

早かったような、遅かったような…

遂に金曜日がやってきた

僕は、楽しみ過ぎて部活や家でもずっと今日の事を考えていた

(藤花と更に仲良くなれるかも知れない)

期待を胸に玄関を出た

集合場所にやっと着くことができた。しかし、他のメンバーは誰一人としていない

(そりゃそうか)

今の僕は集合時間よりも1時間程早く着いてしまった状況なのだ

(本当に暇だ)

…しょうがない

(少し店内を下見しておこう。せっかくなら、藤花に格好良い所を見せたい)

そう考えた僕は店内へと足を運んだ

藤花は何を見たがるかな…

朔の好みは分かるのに、藤花の好みは殆ど分からない自分に少し怒りが湧いた

店の中は外見に劣らない、大きく壮大で綺麗な場所であった

(やっぱり大きいな…)

事前にマップを確認したとはいえ、迷子になってしまいそうくらい広い

でも、これくらい広ければ藤花の好みに合った店がありそうだと期待を胸にしつつ店を巡る

…そういえば

数日前に藤花と葵が話していた内容を僕は思い出した

部活の休憩時間で、僕がこっそり聞いた話

藤花ちゃんは何処で造花を買っているの?

藤花

造花は、近くにある花屋に売ってたんだ

へ〜そうなんだ!

後で案内して!

藤花

うん!

(藤花は造花が好きなんだろうか…?)

藤花は造花が好きかもしれない。そう思い、何処かに造花が売っている店がないか僕は探した

(造花を売ってる店は流石に調べてなかったな…)

探している内に、いつの間にか予定時刻の30分程前になっていた

そろそろ戻らないと…

ある程度、下見を済ませる事ができた僕は集合場所に戻った

朔は5分、もしくはピッタリにくるタイプだから、まだまだ時間が掛かるだろう

だけど、藤花と葵は少し早めに来るかも知れない

(…少し周りを見ておこう)

僕は周りを気にしながら再び待ち始めた

ふと、空を見上げる

暑いなぁ…

7月の太陽は、日陰にいるとはいえ焼けそうなくらい暑かった

きっと更に暑くなるだろう

(暑さと共に僕の恋も実れば良いのに)

(…そしたら、涼しくなった瞬間終わっちゃうか)

5分程、物思いにふけていると声が聞こえた

藤花

紅君!

藤花!

嬉しさで思わず駆け寄る。いっその事このまま抱き締めてしまおうか

(あっちも走ってるし)

邪な思いを持ちつつ、どんどん距離を詰めていく

(あともう少し…)

藤花

紅君と会えて嬉しいよ!

…!?う、うん!僕も!

何と藤花の方から抱きついてくれた。僕今日死ぬかも知れない

(…というか)

(今二人っきりなのだから、仲良くなるチャンスではないか?)

会話をしようと、頭をフル回転させる

藤花の服オシャレだね。凄く似合ってる

藤花

今日の為に新しい服買って貰ったの

藤花

だから、似合ってるって言われて凄く嬉しい

へー…そうなんだ。何処で買ったの?

藤花

向こうにある大きめの服屋で買ったよ

…あー!あそこね

コンビニの直ぐ側にある店だったよね?

藤花

うん。あってるよ

普段は制服とジャージ姿しか見れないので、初めて藤花の私服を見たが可愛い

想像よりずっと可愛い。いつまでも見てられる

(ほんとに大好きだ)

藤花

紅君も格好良いよ。似合ってるね

あ、ありがとう…

似合ってるか不安だったから嬉しい…

僕は思わず視線を逸らす。きっと顔は紅い

少しだけ藤花の方を見ると顔を紅くした藤花が顔を下に向けている所であった

(藤花も照れてる…?)

どうやら僕らは互いに照れてしまったらしい

心臓がバクバクし過ぎて破裂しそうだ

(…マジでやばい)

この時間が永遠に続けば良いと思った

そんな藤花とのイチャイチャを楽しんでいた僕に水を差すように2つ声が耳に届いた

紅ー!

藤花ちゃーん!

最初からクライマックスであった

(この金曜日は本当に特別な日だ)

僕達四人組の仲を深める事ができた日であり、君への恋心を実感することができた日になった

大切な日なんだ

この作品はいかがでしたか?

159

コメント

2

ユーザー

待ってましたーっ!!✨ 紅くんと藤花ちゃんがお互いに照れてるの可愛い〜!可愛いからもっとイチャつけ!!(((( 次回のイチャイチャも楽しみにしてます!(˶' ᵕ ' ˶)

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚