TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
シェアするシェアする
報告する

あれから3日後、 私と希空さんは泡沫姉妹に 呼ばれ蛇蝎市に来ていた。

無那

どうだった月雲ちゃん、何か分かった?

月雲

はい...でも分かったというより少しおかしな会話を捉えたんです

希空

何だ、今時のGPSは盗聴機能も付いているのか?

月雲

惜しいです、GPSと位置情報確認用の眼鏡に録音・盗聴機能が付いていてそれがリンクしているんです

月雲

それで録音・盗聴機能をオンにした状態で話を聞いていたら、おかしな会話が聞こえたんです

希空

おかしな会話だと?

月雲

取り敢えず録音したこちらの音声を聞いてください

そう言いながら月雲ちゃんは 眼鏡フレームを軽くなぞった。

《あ〜‼︎疲れた‼︎》

《一日中、市内歩き回ってたら 足パンパンだよ‼︎》

《ガサ...ズルッ...パサッ》

月雲

これは着ていた服を脱いだ後です

希空

でも服を脱いだってことは取り付けたGPSもセットで付きっぱなしってことか?

月雲

はい

無那

ちなみにその位置情報はどこなの?

月雲

確か...圉鵺市にある旧圉鵺生物科学研究所です

無那

そこって世界遺産じゃなかったっけ?

月雲

はい、昔人類の希望と称した抗体人間の研究をしていた場所です

月雲

しかし本当は戦争で使うための生物型兵器として創られたという負の歴史があります

月雲

そして一度脱走した抗体人間によって棟の一部が焼かれ、職員が皆殺しになり封鎖されたんです

無那

何でレイラさんは世界遺産に行ったんだろう...?

月雲

続き流しますね

《わざわざ歩かなくても 自転車使えばいいだろ》

《実はボクの自転車のタイヤ に穴が開いちゃってね》

《嫌われてんじゃねーの?》

《...黙れ》

《黙れ、黙れ、黙れ黙れ 黙れ黙れ黙れ黙れッ‼︎》

《お?起こしたか》

《お前なんかに何が分かる‼︎》

《分かんねーよ、 てか興味ねーよ》

《ほら落ち着いて お茶でも飲もうよ》

《五月蝿いッ‼︎お前に私の 何が分かるの⁉︎》

《おい、うるせーから 黙らせろよコイツ》

《ほら、落ち着いてボクに 合わせて深呼吸して》

《オッケー、落ち着いたね》

《さてそろそろ本題に入ろうか》

《ザザ...ザーッ...》

無那

あれ?音声が...

月雲

何故かこの部分だけ音声が聞こえないんです

《...じゃ...書けばいいのか?》

《うん、お願いするよ》

《ケヒヒ...てことは 終わりも近いってことか》

《さあクライマックスだぜ》

月雲

...ここで録音時間が上限に達してしまいました

無那

ねえ、レイラさん誰かと会話してたよね?

希空

しかも気性が荒いヤツと不気味な笑い方のヤツがいたな

月雲

不気味な笑い方のヤツというのは絵鳩 小春です

希空

ああ、マッドサイエンティストとか何とかか?

月雲

そうです

無那

あと音声が途切れていた部分は何で言ってたか分かる?

月雲

いいえ...機械のトラブルのせいか何も分かりませんでした

希空

一番重要なところが聞こえてないのは痛いな

希空

そういえば絵鳩が何かを書く的なことを言ってたがあれは何だったんだ?

月雲

そこも不明なノイズが入って聞こえないんです

希空

だがその内容だけじゃアイツらが何をしでかすのか分からねーな

希空さんがそう言った時、 指輪がピロンッと鳴った。

無那

ん...?この音は...鳴家君?

希空

鳴家って...前言ってた情報屋だったか?

無那

はい...何か急いで来てほしいそうです‼︎

希空

緊急招集ってことは何か分かったのか?

無那

かもしれないです...

希空

分かった、しかし俺は行ってもいいのか?

無那

え?何でですか?

希空

一応、容疑者リストに入っているんだろ?

無那

あ、確かに‼︎...でも希空さんは私の話を真摯に聞いてくれて守ってくれるって言ってたじゃないですか

希空

だから信じてもいい...と?

無那

はい、そうです

無那

今一番怪しいのはマッドサイエンティストと謎の話し合いをしているレイラさんですし‼︎

希空

そうか...分かった、俺も一緒に行こう

無那

はい‼︎あ、でも...

希空

どうした?

無那

鳴家君が住んでいる所、聚楽市なのでどんなに急いで行ったとしても3〜40分は掛かっちゃいます...

月雲

あ、それなら私の友人に掛け合ってみます‼︎

希空

誰かツテがあるのか?

月雲

この蛇蝎市内で鍛冶屋をやっている人なんですけど...

希空

鉄砲ヶ原か?

無那

茉莉さんだ‼︎

月雲

えっ⁉︎どうして2人とも知っているんですか⁉︎

無那

茉莉さんは私のお母さんの捜索を手伝ってくれてるんだよ‼︎

月雲

そうだったんですか‼︎

月雲

それなら話は早いです‼︎今鉄砲ヶ原さんに連絡しますので、お二人は鍛冶工房に向かってください

希空

お前は行かないのか?

月雲

私はここに残ります、廿楽を置いてはいけないですし...

希空

なるほど、了解した

無那

ありがとう、月雲ちゃん‼︎このお礼は次会った時にするね‼︎

月雲

お礼は帽子をたくさん買ってくださいよー‼︎

無那

うん、分かった‼︎それじゃあね‼︎

私達は月雲ちゃんに別れを告げ 茉莉さんの工房へ急いだ。

loading

この作品はいかがでしたか?

5

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚