晴人
どうなされました?
月
何でもないわ。
寮に戻るわ。
ー幼い頃 前女王である母が亡くなり 私が女王になった。 大好きだったお母様。 彼女に恥ずかしくない 女王になるため必死に 努力してきた。 事実私が女王に なlちてからずっと この世界は平和だった。 優秀な女王だと 崇められてきた 「アリス」である私が 命令すれば誰もが 服従した。
月
どこに行くつもりよ!?
月
国民1
女王だ!
国民2
国民3
晴人
月様!?
月は立ち止まり晴人の前に出た。 そして…。
月
貴方達!
鎮まりなさいっ
国民1
国民2
国民3
月の一言で一度は鎮まった。 けど…。
国民1
国民2
女王を殺せ…!
兵士1
ここは我々がっ
兵士2
そんな…。 そして月は晴人に『鏡の間』まで連れて来られた。
月
普段、私でさえも
入る事を禁じられている
のに何故…)
月
どうする気なの?
晴人
『白の世界』に行って
頂きます。
月
晴人
となっている別の世界
…と言えば良いでしょうか。
この黒の世界とは全く
別の理(ことわり)で存在している
異世界です。
月
行ってどうするの!?
逃げた所で現状は
何も変わらないわ!
晴人
月様の『アリス』は
暴走しようとしています。
月
晴人
強大すぎる力です。
抑えきれず暴走させれば
国や国民達にも影響が出ます。
月
急な治安の悪化。 暴走と化した住民達。 現実と溶け出す白昼夢。
晴人
『白の世界』に行けば
『アリス』の力を
抑える事が出来ます。
月
晴人
血の力という
概念はありません。
他者への影響もかなり
弱まるでしょう。
月
使えないということ?
そんな場所で。
晴人
あくまで
一時的な措置です。
『アリス』暴走が
治るまでですから。
月
月
そうして『白の世界』での生活が始まった。 黒の世界と白の世界は表裏一体。 黒の世界ほど表立ったものではないものの 黒の世界の異変の影響を受け 白の世界もおかしくなってきているらしい。 だから私達が紛れ込んでも 誰も気にしないのだと 晴人に説明された。 事実急に現れた私達を 怪しむ訳でもなく 皆、以前からの 友人のように接した。
月
あいつら…。
なれなれしいわね💢
晴人
なるご予定の方達ですね。
月
大体何で私を前から
知っている風なの…?
晴人
晴人
んじゃないですか…?
月
そんな事ってあるの?
晴人
当分学生として生活して
頂くわけですし。
晴人
月
庶民の真似事
なんかしなきゃ
いけないのよ?
月
晴人
学生生活は。
月
むしろ女王の仕事より
遥かに楽だわ。
晴人
では、ご友人は?
月
勝手に話しかけてくるし
遠慮はしないし…。
鬱陶しいったらないわ!
月
無下に扱っちゃいけない
のよね…。
友人って難しい…。)
晴人
月
友人なんて。
気さくに話しかけてくる 私と同年代の友人。 欲しいなんて思ったことすらなかった。 存在することすら知らなかったから。 だから初めてあの光景を 見た瞬間私は言葉を失った。
彼らはなんて 屈託のなく 笑うのだろう…。 なんて幸せそうな 世界なのだろう。
優花
コレ、一緒に
食べない?
いちごチョコのクッキー!
新作なんだって。
月
優花
本当に好きだよね、いちご。
月
明日香
良いと思う。
可愛くて笑
だから隠さなくて良いの。
月は明日香にそう言われ 思わず顔が赤くなってしまった。
優花
明日香
月
月
仮初の友人だと分かっていても やっぱり落ち着かない…。
そして数日前…。
月
優花
心配に決まっている
からじゃん!
優花
当然でしょ!
胸に灯ったこの感情を 何と呼べば良いのだろう。
晴人
月様も戸惑っているな。
無理もないか。)
だが1日も早く彼女を白の世界に 馴染ませなければ。 ここで新たな形の幸せを 掴ませる事が 私が現王女が出来る 最後の務めと なるだろうから。 そのために出来ることは…。
月
優花
兎木坂(とぎさか)に
新しい雑貨屋がオープン
したんだって!
一緒に行かない?
月
…。
月
優花
明日香
無理強いはダメだよ。
優花
また今度一緒に行こう!
月
と言ってそのまま廊下に出た。
晴人
折角のお誘いなのに…。
月
月
楽しむ為にここに
来たわけじゃないもの。
それに、わざわざ庶民と
慣れ合う義理はないわ。
この生活に馴染みたくない。 馴染んではいけない。
月
黒の世界にはなかった。
やっぱり違う世界なのね…。)
月
のんびりしている
場合じゃないのに…。)
月
何かしら。
と、前を見てみると…。
月
男子生徒
あいつ見てみろよ。
怖くないか?
女子生徒
地縛霊かもしれないじゃない。
行きましょう。
月
目を合わせない
ようにしよう…。)
千秋
月は目を合わせない! と決め男性の前を通り過ぎた。 声をかけられてることもお構いなしに。 そしてしばらく歩いて 何気なく後ろを見ると…。 何と男性はついて来ていた!
月
そしてまたしばらく歩いて また後ろを見ると…。 ついて来ていた…。
月
無視無視無視無視無視無視っ!)
そして、3度目の正直として 後ろをもう一度見てみると…。 やっぱり。
月
湊
場所移動しちゃ
ダメだろ。
月
そこ!?
月
誰あなた…。
晴人
もう来ていたのですね。
月
知り合いなの?
晴人
私が呼び寄せたんです。
晴人
彼は帽子屋の湊。
月
だからそんな
派手な帽子を
被っているの?
湊
コレ、売り物だから。
触るなよ。
月
被ってるのよ。
湊
決まってるだろ。
月
晴人
千秋。
女王直属親衛隊の
第一部隊隊長です。
月
湊
どこら辺が隊長なわけ?
晴人
それにトランプ兵といえば彼は
第二階層出身ですし。
月
そういえば。)
月
千秋
月
どうなっているの?
私が居なくて平気なの?
千秋
えっと、あの…。
月
千秋
で、ですが、その。
晴人様が…。
月
晴人
月
月
優希
じゃないか。千秋!
急に自分の前に現れた優希に驚いて…。
月
だ、誰!?
優希
チェシャ猫だよ。
優希
女王様♪
月
公爵夫人の飼い猫の?
優希
駿
月
お城を出入りしている
商人だったわね。
駿
女王様。
俺は三月うさぎの
ネロ。
優希
千秋も隠れてないで
出て来なよ!
湊
怖いわけ?
月
優希
むしろ、女王様至上主義
なんだよ。
でも好きすぎて女王様の前
だと緊張で話せなくなるんだよ。
湊
月
千秋
素晴らしい
人です。
優希
月
言われても…。
月
この人達は
何なの?
晴人
お世話係です。
月
晴人
呼び寄せました。
さすがに私1人では
力不足ですから。
月
何でこの人選なの。
不安でしかない…)
月
でも、どうして
青斗がいないの…?
女王の側近なのに。)
月
晴人の態度。
私に知られてはまずい
事でもあるの…?
女王の側近である青斗と晴人。 実質彼らは女王の為というより 国の為にいるといっても 過言ではない。
月
何かを企んでいる…?)
そういえば例の禁固刑に 処した庭師。 彼は城の外で 血を流し事切れていたらしい。 それを発見したい民衆が逆上し クーデターに至ったのだと聞いた。 庭師が収監されていたのは 城の奥深くにある牢屋。 何の力も無い 第三階層の者が 易々逃げ出せるような 場所じゃない
月
誰かが手引きをした?)
例えば 第二階層の中でも 力の強い人間。 もしくは…。 看守もトランプ兵も 逆らえない者…。
月
晴人は私といたし
だとしたら残るは…。
月
今の『アリス』を
持つのは私だけ。)
月
治められるのは
私だけなのよ…。
その私を…。
女王を貶める理由は
ないはずよ。)
月
晴人
月様のための
お茶会です。
晴人
忙しくて
開いていませんでしたから。
いかがですか?
月
お茶会…。
黒の世界では
恒例の行事だったわ。
…でも最後に開かれた
のはいつ頃だったかしら?)
月
気付いていなかった。
私、そんなに余裕が
なかったのね。)
晴人
月
晴人
月
いちごはある?
晴人
月
続く






