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僕は出来損ないの吸血鬼

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僕は出来損ないの吸血鬼

3 - 僕は出来損ないの吸血鬼

♥

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2021年02月27日

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お父さんもお母さんも夜前に帰ってくることはほとんどない。

共働きというやつだ。

けど、何の仕事をやっているかは教えてくれない。

しかし、二人の話を聞く限り同じ職場な感じがする。

ただいまー

虚無が返ってくる。

二人ともいないようだ。

宿題しよ

ただいま

あ、お母さん!おかえりー

宿題は終わりそう?

うん。あとちょっと

あらそう。じゃあ、すぐに晩御飯を作るわ

母は羽織っていたコートを椅子に掛けると、すぐさまエプロン姿になり晩御飯の準備を始めた。

料理の音を聞きながら宿題を進める。

お父さんは、まだ?

ええ。まだ仕事が長引いているのよ

今日は少し厄介な仕事が入ってね

どんな……?

陸には難しいわ

それに、いずれわかるから

今日も教えてくれない。

誤魔化される。

ただ、吸血鬼という種族にしか出来ない仕事というのは予測できていた。

そっか

僕もそのお仕事をやるの?

そうよ。陸しか出来ないから

僕……警察の人になりたい

それは、普通の人でも出来るでしょ

この仕事は、吸血鬼にしか出来ない。それに、時代と共に吸血鬼は減っていっているの

そんなに大切なお仕事なの?

とっても大切

そんなに……僕のやりたいことが出来ないなら、吸血鬼に産まれなきゃ良かった

だって……!

吸血鬼は誇ることなの

じゃあなんで学校にも、周りの人にも隠してるの!?

……

やっぱり吸血鬼なんか……!

妬まれるから

え?

手が止まってるわよ

……うん

どこが妬まれる……?

こんなにも嫌なのに……?

僕は出来損ないの吸血鬼

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コメント

2

ユーザー

吸血鬼にしか出来ない仕事、妬まれる理由…。続きが楽しみです!!

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