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拓斗

秘密の話?

奥出

これから一か月間、私が文書を貼るのをあなたが止められたら、あなたの言うことを何でも聞いてあげる

この提案に何の意味があるというのだろう。

俺へのメリットが大きい気がするが、 奥出はにやにやしながら俺を見つめている。

奥出

ゲームは嫌いかしら

拓斗

いや、やる意味が見いだせないだけさ。まずお前は、そんなおかしな文書を貼って楽しいのか? それにさっきの提案だってお前にメリットがあると思えないんだが

奥出はふふっと笑う。

奥出

楽しいかどうかは置いといて、この提案を呑めば、私が救われるのよ。もちろんこの騒動も治まるし、先生も助かるでしょ? たった一か月間でこの全ての事件が終わるとしたら、お得じゃないかしら

拓斗

お得、ねえ

俺は奇妙さを覚えた。

こんな校内だけの事件に、 黒幕なんてたいそうな者がいるとは思えない。

奥出

別に、断ってもいいのだけれど

急に冷たい態度をとり始める奥出。

拓斗

乗ってやるよ、その提案。俺が勝った時は、なぜこんなことをするのか教えてもらうぜ

奥出

あら、そんなことでいいのね。まあ、私もなぜこんなことをしているのか分からないけど

拓斗

じゃあ、見つけてこい。俺が勝つまでに

理由もなしにこんなことをするはずがない。

俺をからかっているのか。

奥出

提案を呑んでくれたお礼に、この文書はあなたにあげるわ

よくわからない言語が書いてある文書を手に入れた。

解読は友人に任せるとしよう。

拓斗

ああ、特別捜査員にでも渡しておくよ

奥出

頼もしいお仲間ね。それじゃあ私はもう行くわ

奥出はさっさと教室から出て行ってしまった。

拓斗

なんだったんだ、本当に

面倒くさいことに巻き込まれてしまった気がする。

そういえば、 忘れ物を取りに来たんだった。

担任

貝塚、こんなところで何してるんだ

拓斗

げ、先生

担任

げ、とはなんだ。忘れ物か?

拓斗

そんなところです。では俺はこれで……

担任

最近の怪文書、貝塚、お前じゃないよな?

いきなりなんてこと言うんだ。

そんな証拠どこにある。

さっきの出来事を見せてやりたいくらいだ。

拓斗

そそそそんなわけ、なななないじゃないですか

担任

……そうか。何か知ってるなら早めに言うんだぞ

見逃してくれたということだろうか。

俺もさっさと帰ることにしよう。

俺は早速家に帰り、 友人に電話をかけた。

友人

なんだ、拓斗か

拓斗

いや、電話番号くらい把握してるだろ

友人

僕は登録しない主義でね、いつも運に任せているんだよ

拓斗

ちょっと何言ってるか分かんない

ここまでおかしな奴だったのか、 俺の友人は。

友人

それより何の用だ。僕は今部活という任務についているんだが

拓斗

ああ、忘れてたよ。テニス部だっけ

友人

今はサッカー部だな

ランダム制だとでも言うのか。

拓斗

てか、なんで電話出てんだ

友人

丁度休憩中なんだよ。見事なタイミングだ、拓斗

拓斗

別に狙ってねえよ

友人

で、何の用なんだ

友人と話していると、 それが必要か無駄か、 分からなくなってくる。

拓斗

新しく怪文書を手に入れたんだ。欲しいか?

友人

関与しないんじゃなかったのか

拓斗

関与せざるを得なくなった、秘密ルートで入手しといたぞ

そう言っておけば、 向こうも乗り気になるだろう。

友人

拓斗も結局乗り気なんじゃないか。僕は信じていたけども

なんか勘違いしてやがる。

拓斗

いいから、明日この怪文書を渡すよ。ノートにでも挟んでおけばいいか?

友人

ああ、それでいこう。僕はまだ今回の秘密基地を見つけられていないからね

友人の言う『秘密基地』とは、 学校内の使われていない教室を占領することだ。

拓斗

そういうことだから、もう部活に戻れよ

友人

だから休憩中なんだって

友人の言う休憩中とは、 もしかするとそういうことなのか?

拓斗

お前、補欠か?

友人

ふっ、好きに思うがいいさ。じゃあな

これは確定だな。

翌日、俺は化学のノートに怪文書を挟み、 友人に手渡した。

友人

任務の遂行、ご苦労だった

拓斗

うるせえ、別にお前のために集めてるんじゃないさ

友人

ちなみに、化学のノートである必要はあったのかい?

拓斗

特に理由はないが、不満か?

俺は別に何でもよかった。

友人

僕は化学が苦手だからね、少し投げ捨てたくなっただけだよ

拓斗

やめろ、それは俺のノートだ。勝手に自分の投げとけ

友人

というか、前に話しただろう? 文書の内容は英語のようで、英語でないと

拓斗

だから英語のノートが良かったのか? もはや関係ないだろ。その言い方だと結局英語ではないんだろ? じゃあ、何でもいいじゃないか

もう何の話なのか分からなくなってきた。

友人

いや、英語ではあるんだ

拓斗

どっちだよ

友人

じゃあ、質問しよう。金属を溶かして型に入れ、全く別の形の物を作ったとしたら、それは同じ物だと言えるかい?

拓斗

それはどう変わっても金属なんだろ? 俺は同じ物だと思うが

友人

じゃあ、この文書は君からしたら『英語』だということだね

本当に遠回しに話を進めるのが好きなようだ。

拓斗

和訳は出来たのか?

友人

出来たよ。ただ情報が少なすぎて、何を伝えたいのかさっぱりだよ

拓斗

一応これで三枚目だ。まあ、また報告してくれよ

友人

結局気になるんじゃないか。強がるのはおすすめしないね

拓斗

もうそういうことでいいさ

俺は奥出の提案を呑んだだけだ。

自分なりの正義で行動しているだけで、 自分の意志はそれほど関係ないのかもしれない。

友人

はあ、一時間目から化学じゃないか

拓斗

そう悲観的になるなよ。化学はどこか数学で、どこか英語で、どこか現代文みたいなものじゃないか

友人

僕には理解できないね。そんなごちゃまぜの勉強が楽しいとでも?

拓斗

成績が’いい奴はそういうこと言わないぜ。少なくとも俺は言わない

友人

君は僕より成績良くないだろ。むしろ言うべきだ

拓斗

うるせえ、喧嘩売ってんのか

俺が勉強できないことは重々承知だが、 友人もそうたいして変わらないものだ。

友人

ほら、チャイムが鳴っているよ。そう怒んないでさ

拓斗

誰のせいだと思ってんだ、まったく。まあ、解読よろしくな

友人

へいへい

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