彼女は死んだ。
あの日、トラックに跳ねられて死んだ
交通事故と見せかけた自殺だった。
中学2年の二学期
幸来
幸来
蓮
颯
颯
蓮
先生
先生
教室が一気にうるさくなった。
先生
優梨
幸来
先生
優梨
幸来
幸来
キーンコーンカーンコーン
真菜
真菜
幸来
パタパタパタ...
真菜
真菜
幸来
幸来
幸来
幸来
真菜
幸来
優梨
幸来
優梨
優梨
幸来
優梨
幸来
幸来
優梨
幸来
幸来
優梨
幸来
優梨
キーンコーンカーンコーン
幸来
優梨
昼休み
真菜
幸来
幸来
真菜
幸来
優梨
幸来
真菜
優梨
幸来
真菜
優梨
幸来
真菜
優梨
幸来
優梨
幸来
優梨
パカッ
幸来
真菜
幸来
真菜
優梨
幸来
優梨
優梨
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来
真菜
幸来
優梨
幸来
優梨
幸来
優梨
幸来
真菜
優梨
幸来
真菜
優梨
幸来
真菜
優梨がみんなと馴染み始めた頃だった
私は優梨がクラスラインに追加されていないことに気づいた。
幸来
結月
結月
幸来
結月
莉子
莉子
幸来
幸来
結月
莉子
これ以上私は何も言えなかった。
段々と、優梨を無視する人が増えてきた。
中には、本人に聞こえるような大きな声で悪口を言う子も。
私も普通に話しかけようと思っていたのに、段々と話すことも減ってしまった。
私はこのことに対して何も言えず、時が経つにつれ、悪口や仲間外れだけでなく、物を隠す、壊す、蹴る、掃除を押し付ける、しまいには刃物を突きつけるなど、段々とハードになってしまっていた。
彼女は毎日笑顔で、いじめに対して「私が弱っちぃからなんだよね。ありがとう😊」と返していた。
全然平気そうだった。でも彼女は突然死んだ。
最初はただの交通事故だとみんな判断した。
いじめを隠蔽するかのように、みんな泣いていた。
私はその時、涙ひとつ出なかった。
実感がわかなかったからだ。
でも優梨のおばあちゃんが見つけた私と真菜宛の遺書によって、状況は一変した。
幸来と真菜へ これは遺書です。 転校初日、幸来が話しかけてくれたの、すっごい嬉しかった。真菜とも仲良くなれてすごく嬉しかった。だから、みんなに悪口言われたり、仲間外れにされても気にしなければいい。うちには幸来と真菜がいるんだって思ってた。でも段々口数が減って、話さなくなってすごい寂しかったし、苦しかった。辛かった。死にたくなった‼︎自殺未遂もしたし、リスカもたくさんした。でも、お母さんとお別れする時、どんな時も笑顔でと約束したし、お父さんとお別れする時も、強い子になるって約束しました。なので、頑張った。でもやっぱり私には無理だった。 お父さんお母さんごめんなさい。そっちに行ったらちゃんと謝るね。 幸来、真菜。今までありがとう。
私はこの遺書を読んで、ようやく優梨の死を実感し、優梨がこんなにも苦しんでいたことを知り、泣いてしまった。
幸来
幸来
真菜
真菜
真菜
その日はこれでもかってぐらい、2人で夜まで泣いた。
幸来
幸来
幸来
幸来
ふと、LINEを開いた。
案の定、クラスラインは荒れていた。
でもそれよりやばいLINEが届いていた。
真菜
真菜
真菜
真菜
真菜
真菜
送られてきたのは10分前。
幸来
急ぎ足で靴を履いて外に出る。
幸来
もうついた時には遅かった。
相手は轢き逃げして、さらにこの時間だから人もいなくて、恐らく10分この状態だったのだろう。
幸来
しばらくして、救急車の音が聞こえた。
恐らく、泣きじゃくっている私に呆れて通報してくれたのだろう。
幸来
幸来
試しにカッターを手に持ってみる。
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来
お母さん
お母さん
幸来
その日から私は登校拒否になった。
案の定、クラスラインは私のことなどどうでもいいというように、楽しそうに会話をしていた。
見ていて嫌になった。だからグループを抜けた。
先生はみんな学校に来てと言っていると言う。 でも私はみんながそう思っていないのを知っている。
だから毎回追い返した。
月日が経ち、優梨の命日になった。
私はお母さんに連れられ、お墓参りに行くことになった。
パンパン
優梨へ。優梨を救えなくてごめんなさい。生きててごめんなさい。真菜を助けられなくてごめんなさい。死ぬべきなの分かってるけど死ねなくてごめんなさい。
優梨のおばあちゃん
幸来
優梨のおばあちゃん
幸来
優梨のおばあちゃん
優梨のおばあちゃん
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来
幸来と真菜へ。 まだ言いたいことありました。なのでこっちに書いときます。2人とも、きっと私が死んだら死にたいと言うと思います。でも死なないでください。「私があの時こうしていれば...」って思うかもしれないけど、もしそうしたとして2人が嫌な思いをしてるのを見たくありません。私は2人に死んで欲しくないです。生きてほしいです。 だから私のことは気にせずに、幸せに、のうのうと生きてください。ギネス更新しちゃうぐらい長生きしてください。それから、それから、どんなに辛いことがあってもその壁を超えてください。私は超えられなかったけど、2人は出来ます。出来ると信じてます。 最後に。2人とも、大好きだよ。
幸来
その日はうぉんうぉん泣きじゃくった。
私は帰りにまた優梨のお墓に行き、ごめんなさいとありがとうを目一杯伝えた。
優梨のおばあちゃんは、せっかくだからその遺書と優梨オリジナルの料理本を持っていきなさいと言った。
あれから一週間ほど経ち、今日は真菜の命日だ。
パンパン
幸来
幸来
そう言って私は下に降り、学校へ向かった。
一年ぶりの登校だ。
クラス替えはしてるはずだから、私を知らない人もいるのではないか。
悪口を言われるのかもしれない。
仲間外れにされるかもしれない。
幸来
幸来
私は頬を軽く叩き、気合をいれて歩き始めた。
私はあれから猛勉強の末、無事高校に入学した。
やっぱりいじめはあった。
さくら
さくら
杏
杏
莉子
さくら
幸来
さくら
幸来
杏
杏
そう言って彼女らは逃げていった。
莉子
幸来
莉子
幸来
莉子
トントン
校長先生
幸来
莉子
幸来
校長先生
山岸さんをいじめていた時の動画を再生する
校長先生
校長先生
幸来
莉子
しばらくし、山岸さんの両親といじめっ子達とその両親がきた。
結論からいうと、いじめっ子達は退学処分となった。
幸来
幸来
莉子
幸来
あれから10年。
うじうじくよくよする時もあった。
涙を流すこともあった。
もちろん悪口を言われることもあった。
でも優梨のあの言葉や、莉子のおかげで、誰よりも笑って過ごしたと思う。
莉子
莉子の旦那さん
樹
幸来
美咲
湊(樹の彼氏)
樹
雄
幸来
雄
美咲
幸来
幸来
美咲
幸来
美咲
幸来
美咲
今日は莉子の結婚をお祝いするパーティー&開店記念パーティー&優梨の命日です
大学に入ってから、料理について本格的に学び、見事自分の店を開くことがきました。
莉子
湊(樹の彼氏)
雄
優梨と真菜へ。 私は今、最高に幸せです! 莉子を救えました!夢を叶えられました!友達も沢山できました! 2人のおかげです。出会ってくれて、ありがとう。 ギネス更新するくらい長生きして、死んだ後もみんなに食べてもらえるようなおいしい料理作るよ。 できることならもう一回優梨のからあげとタコさんウィンナー食べたい!(º﹃º`)
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