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真山千遥
私は
真山千遥
雪斗が好き
片山雪斗
…まじで言ってる？
不本意ながら、このタイミングで告白された。
片山雪斗
そっか。
片山雪斗
…ごめん、今まで言ってなかったけど俺、梨木が好きなんだ。
片山雪斗
だから真山とは付き合えない。
真山千遥
……う、嘘だよー！
片山雪斗
はぁ？
真山千遥
本気にした？
真山千遥
自惚れんな？
結局、真山には嘘だってはぐらかされたけど…
やっぱり自分が嘘つきだと自覚してる分、好きな人の事では正直でありたかった
片山雪斗
ただいま
母
おかえりなさい。
片山雪斗
…兄さん帰ってたんだ。
片山秋斗
あぁ。
片山秋斗
30分くらい前に空港について、今帰ってきたとこだ。
母
秋斗、お疲れ様。
母
…雪斗。帰りが遅かったわね。
片山雪斗
…ああ。
母
早く帰ってきて、勉強しないとダメじゃない。
母
また去年みたいに、学校と塾の学年順位を下げたらダメよ。
片山雪斗
…分かってる。
母
はぁ。分かってるなら早く帰ってきなさい。
片山秋斗
母さん。折角帰ってきたんだ。外食にでも行かないかい？
片山秋斗
父さんも連れて。
母
いいわね。
母
…雪斗は留守番して勉強していなさい。秋斗はしっかり勉強していたのに。この差は何かしら。
片山雪斗
…母さんは兄さんしか見えていないじゃないか。
ピコン！
片山雪斗
？
片山雪斗
夏音から？
梨木夏音
やっほーー、
梨木夏音
元気ですかね？
片山雪斗
母さんに缶詰めにされてるよ。
梨木夏音
千遥の告白、断ったんでしょ？
片山雪斗
なんで知ってんの
梨木夏音
千遥に聞いたんだよ
片山雪斗
…へぇ。
梨木夏音
やっぱり好きな人いたの
梨木夏音
？
片山雪斗
まあね。
片山雪斗
てか、
片山雪斗
嘘って…
梨木夏音
はぁ？？
梨木夏音
嘘なわけないでしょー？
梨木夏音
千遥は本気で好きだったのに…
梨木夏音
まさか嘘だと思ったの！？
片山雪斗
だ、だって嘘って
梨木夏音
…はぁ。
梨木夏音
全く
片山雪斗
俺は夏音が好きだったし。
梨木夏音
…は？
梨木夏音
なに？責められたからゴマすってんの？
片山雪斗
本音だよ。
片山雪斗
このタイミング変だけど
梨木夏音
…
梨木夏音
ごめん、雪斗とは付き合えない
梨木夏音
第一、
梨木夏音
私好きな人居るし？
片山雪斗
は！？
片山雪斗
まじ？
梨木夏音
うん。
梨木夏音
テニス部の先輩
片山雪斗
へー。
片山雪斗
そーなんだ。
梨木夏音
てか話戻すけどさ！
梨木夏音
千遥は嘘じゃなかったんだよ？
梨木夏音
本気だったんだから！
片山雪斗
…分かった
これは。
真山、こんな気持ちだったんだな。
片山雪斗
なんでただ気持ち伝えただけなのに
ピコン
片山雪斗
！
片山雪斗
母さん…？
母
ちゃんと勉強やってるわよね
片山雪斗
うん
母
順位落としたら、塾の他に家庭教師も入れるから。
母
しっかり勉強しなさい。
片山雪斗
分かってる
片山雪斗
家庭教師…
なんでこんなに人間は
素直に…正直になれないんだ。
全てが母さんの手の内。
片山雪斗
俺だって目指したいものはあるのに…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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