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テラーノベル(Teller Novel)
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むかしむかしあるところに1匹のかいぶつが居ました。 そのかいぶつは人間を食べないと生きていけない怪物でした

でもそのかいぶつは誰も

殺したくなかったのです

本当は人間と仲良くしたかったのです。 でも人間は自分を見て逃げて行きます。

ある日のこと

いつものように森を歩いていると 木の下で本を読んでいる男の子がいました。

男の子は自分を見るなりこう言いました。

『僕を食べてよ』

と。

その顔は優しい笑顔の裏に少し恐怖感があって やっと死ねると思ったのか少し安心しているような

なんとも言えない顔でした。

するとかいぶつはこう言いました。

かいぶつ

そんなボロボロの服着てたら
とてもじゃないけど 食欲なんて湧かないよ

そう言うなり男の子を家に招き入れ,服を作ってあげました。

すると男の子は

男の子

これなら食欲湧くでしょ?

と言いました。

かいぶつは

かいぶつ

そんなにガリガリに痩せてたら
とてもじゃないけど食べたいと思わないね

と言い,男の子にたくさんご飯を食べさせてあげました。

それからかいぶつは男の子に 【ティファニー】という名前をつけ

それからも適当に言い訳をつけてティファニーを 食べようとはしませんでした。

ふと、かいぶつはティファニーに聞きました。

『どうして俺に食べてほしいんだ?』

少しの間,沈黙が続いた後ティファニーは答えました。

『生きる意味がないからさ。』

そんなある日のこと

ティファニーは狩りに行ったかいぶつを 楽しみに待っていました

花の冠を大事に持って。

コンコンコン。

ノックの音と同時にトビラが開きました。

鎖に繋がれたボロボロのかいぶつでした。

後ろには,なにやらよく分からない大人の人が大勢居ました。

大人の人はティファニーにむかって

『可哀想だったな。』

『今助けるからな』

などと,訳の分からないことを言ってきました。

ティファニーはかいぶつに抱きついて

ティファニー

この子は何も悪くないんだ!!

とひたすら泣き叫びました。

バンッ

1人の大人がかいぶつに向けて鉄砲を撃ちました。

ドサッ

かいぶつはその場で倒れてしまいました。

ティファニーは慌ててかいぶつに近寄って

ティファニー

死なないで!

ティファニー

死なないで!!

と必死に叫びました。

するとかいぶつは小さな声でこう言いました。

かいぶつ

……生きる意味がな…いから…
死のうとか考えるな…
生きる意味がないならここで生きる意味を言ってやろう…

かいぶつは泣き崩れるティファニーの 頬に手を当てて言いました

『幸せになれ』

あれから10年後

ティファニーは立派な大人になりました。

あの日からずっと自分にとって 幸せとは何か必死に考えました。

答えは見つかりません。

はたして天国にいるかいぶつは これでいいと言ってくれるのでしょうか。。。

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コメント

1

ユーザー

かいぶつが出るストーリーなんて考えたことなかったなぁ。凄い!

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