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いよいよ喧嘩も最終決戦
高倉雅
椿野
中村幹路
雅さんなら入れるんでしょうけど俺はあの空間に入れねえっす…
高倉雅
…あいつは椿野に任せたほうがいい
中村幹路
え
高倉雅
椿野としずかは姉妹のような仲の良さなんでしょ？
高倉雅
無関係の私にはやれない
中村幹路
それは逃げてるんすかね笑
高倉雅
そろそろマジでやるよ？
桜の件忘れてないからね？
不良少年
持ってるやつに、持ってないやつの気持ちがわかってたまるか！！
高倉雅
…！
中村幹路
すげえな…
椿野佑
わかってたまるかですって？
不良少年
…
椿野佑
わかるわけないでしょうが！！
椿野佑
あんただってアタシのことわからないでしょ
椿野佑
境遇も違えば考え方も感じ方も違う
椿野佑
そもそも人間がお互いのわかり合えるわけないのよ
椿野佑
でもあんたが辛いんだなってことはわかる
椿野佑
それは生まれも性別も関係ない
椿野佑
持ってる持ってないも関係ない
椿野佑
誰だって世界で1番自分が辛いのよ
不良少年
ああああああ！！！！
ヤケクソに動くがもう椿野にやられてしまう
不良仲間
硯さん！！
不良少年
下がって…ろ…
椿野佑
ごめんなさい
不良仲間
…！？
不良少年
は、？
椿野佑
なにも知らないのに、あんなこと言って
椿野佑
アタシもね今でこそ好きなことができてるけど、昔は違った
椿野佑
今のあんたと同じで本当に苦しかった
高倉雅
…
椿野佑
でも助けてくれた人がいたの
椿野佑
今のアタシがあるのは、その人たちのおかげ
不良少年
だからなんだ
不良少年
よかったとでも言ってほしいのか…！、
椿野佑
あんたがなぜ何も好きなものを持てなかったのか、詳しい理由はわからない
椿野佑
昔のアタシと同じように苦しんでるんだってことはわかった
椿野佑
だからアタシはあんたの力になりたい
自分が相手にボコボコにされて
とても憎い相手のはずなのに
椿野は相手に否定されてでも救い続ける
高倉雅
（その精神…）
半端者じゃない
椿野佑
あんたのやりたいを一緒にやろう…！？
だがヤツは振り払う
不良少年
何度言ったらわかる！！
不良少年
お前が言っていることは綺麗事だ！！
不良少年
俺だけ救われたところであいつらはどうなる
不良少年
俺たちみたいなのができる真っ当な仕事なんてない
不良少年
今日のメシに困るやつがなんでやりたいことができるんだ
高倉雅
………
高倉雅
私の極道の「高倉家」
桜遥
…
高倉雅
そういや人手増やそうか迷ってるんだよね
高倉雅
心入れ替えるなら迎え入れてやってもいい
中村幹路
雅さんにオファーされたらこっちなんてちっぽけなもんすけど
中村幹路
たしかウチの店長が人手欲しいって言ってたな
六方一座
そこのラーメン屋ホールのスタッフ足りてなさそうだったぜ
六方一座
2番街の店、オープンするのにまだ人集まってないって言ってたね
六方一座
俺も店増やしたいって話いくつか聞いた
不良少年
な、なんで…
中村幹路
勘違いするなよ
中村幹路
俺たちはお前らを許したわけじゃない
中村幹路
俺はこの先許せるかもわからない
中村幹路
だがお前らの事情は少しわかった
高倉雅
手を差し伸べるくらいはしてやらないとな
高倉雅
同じ喧嘩をする身として
兎耳山のときは手を差し伸べることはできなかった
憎い相手に手を差し伸べる必要なんて絶対にないと思っていたから
だけど
もしかしたらそれは違うのかもしれない
椿野佑
アタシなんでもする
椿野佑
だから好きなもの諦めないでほしい…！！
不良少年
ハハ…もうやめだ、やめ
不良少年
お前らやっぱり本当イカれてんな
不良少年
…とんだラスボスだ
こうしてGRAVELとの喧嘩は幕を閉じる
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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