作者天宮
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斉木大和(さえき やまと) 茶髪が特徴的な高校一年。 クラスでも目立つ陽キャ。友達がめちゃくちゃ多い。 クラスメートの不咲燈が好きだが、他の人には秘密。
不咲燈(ふざき とう) 長い前髪と黒縁眼鏡が特徴的な、斉木と同じく高校一年。 「陰キャ」のあだ名で馬鹿にされているが、本人は全く気にしてはいない。 読書が好きで、よく一人で本を読んでいる。斉木の事が…?
俺には好きな人がいる。 それは_
燈
大和
燈
燈
大和
燈
クラスメートの、不咲燈だ。 俺の囲いはみんな「陰キャ」と呼んで嫌っているが、俺はぜんっぜんそんな事思ってない。むしろ勉強も優秀だし、尊敬している。
大和
燈
長い前髪からちらりと見える、少し茶色がかっている目。 俺はそのまっすぐな瞳に恋したのだ。
燈
大和
一瞬言うのを躊躇ったが、小声で言った。
大和
燈
大和
燈
大和
燈
キーンコーンカーンコーン
大和
燈
微笑む燈を見て、俺も微笑む事ができた。 今日も一日幸せだと思えた。
だから、俺は数ヶ月前から燈のことを調べ始めた。
家族構成や好きな作家、得意な事苦手な事、好きなこと嫌いなこと、一日平均何時間ぐらい読書してるか、何の文庫をよく読んでいるか、家の住所郵便番号電話番号SNSのアカウント、なんだって調べたよ。
なぁ、燈。その笑顔を他の奴に見せるな。 俺だけに見せてくれ。
お前に嫌なことする奴はみーーーんな排除してやる。 たとえそれが俺やお前の家族、友達だったとしても。
それぐらい愛しているんだ、燈。いい加減気付けよ………
昼、僕は一人でご飯を食べていた。 僕のお気に入りの場所は屋上。屋上からは、綺麗な青空が見える。 僕も青空に浮かぶ雲になれたらな、なんて思いながらおにぎりをかじる。
燈
燈
大和
燈
彼_斉木君の声がして、おにぎりを吹きそうになった。 後ろを振り向くと確かに斉木君はいた。
燈
燈
そう、僕はここで食べてる事を言った事がない。 唯一の仲良い人である、斉木君にすら。
大和
燈
大和
今、斉木君がボソッと何か呟いた気がした。 だが、気のせいだろう。
燈
大和
燈
燈
大和
自慢げに語る彼。 僕はいつも母さんのおにぎりを食べている。両親が共働きにも関わらず、母さんは頑張っておにぎりを作ってくれている。
燈
大和
燈
大和
大和
燈
燈
燈
大和
燈
大和
燈
そんな風に楽に話せるできる友達は、斉木君ぐらいしかいないかもな。 そう思いながら、またおにぎりをかじった。
なんちゃって。嘘だよ。 斉木君は唯一僕のことを陰キャとか言わない、世界一優しい人なんだ!
だから、僕はそんな斉木君を本気で愛してしまったんだ。 ずっとずっとずっとずっとずっとずっと憎かったよ?だって僕以外の男と話してるんだよ?僕以外の人間にも優しくしてるんだよ?君の事を何もかも知ってるのは僕なのに?????
ストーカーの相談をする程、斉木君は僕を信頼していたんだね!!!! やったやったやったよ、きっと他の奴には言ってないでしょ? まぁそのストーカー僕なんだけどね♡気づいてないみたい。
ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ斉木君。 もういい加減に僕以外と関わらないでよ。君にさ、虫がついてるのが僕には本当に嫌なんだ。ずっとずーーーっと、
僕のものになってよ。
夜、部活の練習で遅くなったころ。 俺は帰り道、今日の出来事を呟きながら一人で歩いていた。
大和
大和
大和
すると、後ろから足音が聞こえてきた。 途端に、背中に寒気が走る。
こつ…こつ…
大和
大和
大和
とうとう現れた、ストーカー。黒いパーカーで、フードを被っている。 もしこの人が燈だったら…なんて思うと、少しワクワクしてきた。
???
大和
???
大和
その声は、聞き覚えがあった。ちょっとモゴモゴしているような低い声。 まさか、と思い近づく。
大和
???
大和
その口調は本当に彼なのか分からなくなったが、フードを外して全てが理解できた。
燈
大和
燈
燈
大和
今俺は夢を見ているのか、と錯乱してしまっている。 しかしちゃんと、この人は不咲燈であるのだ。
大和
燈
大和
突然の告白の言葉に、ようやくできた理解がまたできなくなった。 同時に、体に熱さが込み上げてきた。 燈は…俺の事が好き?
燈
燈
燈
燈
燈
大和
不咲は、俺と全く同じ事をしていた。 いや、同じじゃない。大体俺と最近話した奴は皆怪我してた。 俺の悪口言ってる奴らは何故か病院送りにされてた。
大和
燈
燈
大和
大和
燈
こう名前で呼ばれると、すごい恥ずかしい。
大和
燈
大和
俺は照れすぎてクソちっちゃい声になっていた。
燈
燈はスマホのカメラで連写する。パシャシャシャシャ、と音が響く。
大和
燈
燈
大和
燈
大和
燈
大和
大和
燈
大和
燈
これでやっと、彼を手に入れる事ができた。 まさかの両思いだったがな。でも、それでもいい。
大和
燈
と、俺より背の低い燈は俺に飛びついてキスしてきた。
大和
燈
燈
燈
大和
またちらりと見えた、茶色の瞳。 呆気に取られてポカンとしていたが、すぐに俺は返事した。
大和
最後まで本当に、隙のない奴だ。 俺だって、離すつもりねぇよ。燈。
燈
言葉にできなかったが、今度言う。 絶対に逃がさないからな…燈。俺だけ信頼してればいいんだ。 そう呟いて、俺は帰路についた。
作者天宮
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作者天宮
作者天宮
コメント
2件
凄いっ