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○○
9時に上がって店内を見渡すと まだいる髪の長いシルエット。
無一郎
○○
無一郎
○○
珍しいじゃん、と 頬杖をついて彼を見上げる。
○○
無一郎
事実モテるし顔いいし。 運動もできて頭も良くて??
時透双子の人気は 本当に飛ぶ鳥落とす勢いで。
つまり非の打ち所がない。
無一郎
○○
自分で言ったけど予想外すぎて 空いた口が塞がらない。
○○
無一郎
5000円のお会計だったし。
細かいの(小銭) 用意しとけやって思った。
○○
無一郎
○○
無一郎の殴るは危険。
受けたことは無いけど 歯くらいは折れると思う。
○○
無一郎
地獄か。
○○
無一郎
○○
無一郎
悪かったね お力添えできなくて。
無一郎
ちゃんとテイクアウトしたでしょ、と鞄を持った無一郎に腕を引かれた。
○○
無一郎
○○
無一郎
○○
○○
家に着くなり「お腹すいてる?」とか「お疲れ」とか労いの言葉をかけてくれた。
挙句シャワーとか 貸してくれたんだけど
あの人熱あるのかなって
○○
私が今いる場所は脱衣場だ。
○○
返事をしないだけで 聞こえてはいるのだろう。
○○
無一郎
○○
無一郎
大きなため息と彼がこっちにくる足音がしてタオルを巻き付ける。
すると足音が止まったので ドアを開けて顔を覗かせた。
無一郎
○○
呆れた表情の無一郎から スウェットを受け取る。
こんなシチュエーション 友達に言ったら発狂されるわ
○○
無一郎
○○
余るズボンと腕の布。
別に私が小さいんじゃない。
男女の差よ、虚しく思うことは ないんだから私。
来てるスウェットが大きいのよ。無一郎こんな体格だったっけ
○○
早急に解決して さっさと帰りたいと思う。
無一郎
○○
眉を寄せて首を捻る。
多分漫画だったら私の頭の上にはてなマークがあるだろう。
無一郎
そのまま手首を掴まれる。
ベッドに寄りかかっていた私は 迫り来る無一郎から逃げられず グイッと顔を引いた。
○○
どんなロールキャベツ男子やねん
とツッコミたいところだが 整った顔がこんな目の前にあれば 声が発せる訳もなく。
ちっかい……
○○
なんかのゲームか、 無一郎の疲れが最骨頂か。
理由を考えてみるけれど このポーカーフェイス魔王の 考えてることは分かんないな。
無一郎
○○
無一郎
されるがままはダメだと必死で抵抗し、とりあえず無一郎を正座させるところまで来た。
私、WIN!!
無一郎
○○
無一郎
○○
優しさを最大限に発揮して、 私も彼の前に正座する。
○○
無一郎
○○
フォローするべきなのか ツッコむべきなのか分からん。
○○
無一郎
○○
なんかドロドロした関係始まりそうで嫌だなと、首を振った。
無一郎
○○
どんなクレーマーだよ。 それ店じゃなくて私の問題だわ
無一郎の考えてることが 分かんなすぎて私困惑。
無一郎の説明書ほしい
○○
○○
…と、スマホを取り出すと ヒョイっと回収されてしまった。
無一郎
○○
良かった良かった、と腕を伸ばしてスマホを取ろうとするが、
無一郎
ひたすら上に持っていかれるので 私は立ち上がった。
○○
無一郎
憎たらしいけど可愛いなその顔。
だから嫌なんだよ顔がいい人
無一郎
○○
現代っ子、スマホが無いと 色々厳しいじゃないですかぁ〜
○○
無一郎
○○
ゲーム仲間の玄弥に、テイクアウトされたから今日はできないって連絡入れなきゃ
そんなことを考えていると、 スマホではなく無一郎の顔が降りてきて―――
無一郎
なんの躊躇もなく私の唇に触れ、硬直する私の手にスマホが返却された。
無一郎
○○