昔から、咲希を笑顔にしたかった。
昔から、妹 ̄…咲希の傍で 【健康になりますように…】 と、願う事しか出来なかった。
天馬咲希(幼)
天馬咲希(幼)
天馬司(幼)
まだ、この時の俺は幼かったから、 「苦しい」「痛い」「辛い」 という感情を持っていた咲希の事を 分かり切れてなかった。
…あの時の俺は、咲希に何も出来なかった
この時の俺を2文字で言うと、 「無能」 そう、まさに無能だった。 咲希が苦しんでいても、痛くても、 …辛くて泣いていても。 ……ずっと、ずっと、 「咲希が元気になりますように。」 …と、願うだけしか出来なかった。
天馬咲希(幼)
天馬司(幼)
(さきが、わらってる…)
天馬司(幼)
天馬司(幼)
天馬司(幼)
かがやくひかり……(ボソッ)
天馬咲希(幼)
天馬司(幼)
天馬司(幼)
天馬咲希(幼)
天馬司(幼)
あの時は俺が神様に恵まれたんだろう。
……咲希をずっと笑顔に出来る 【キッカケ】 が手に入ったから。
そこからはショーを練習して咲希を 喜ばせた。
時には沢山笑顔の種をばらまくような ショー。
時にはわーっ!と、大暴れして楽しむ ショー。
時にはとびっきり笑顔になれるショー。
時には、時には、ときには、トきには、トキニは、トキニハ…… ̄ ̄
…笑顔になるショー以外のモノができると提案を消して新しいショーを上書きした。そして、咲希が笑顔になれる理想のショーだけを作っていった。
全て、咲希の為。笑顔になれる為?
あぁ、咲希が笑顔になるため。
皆を笑顔?咲希が優先だ。
咲希が病院でずっと1人だった分、
1人で悲しんだ分、
1人で息を殺して泣いた分、
1人寂しかった夜の分、
全ては咲希の悲しいからっぽな 【心】 を満たすため。
だから、僕は咲希の理想のお兄ちゃんになるよ。
もし、咲希が、どんなお兄ちゃん? 座長?頼れる先輩?どうでもいいが、 咲希が望むなら全てやる。 それが今まで咲希の悲しいココロを 埋めてやれなかった俺の償いだ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
天馬咲希
嗚呼。
天馬司
咲希の為ならば何処までも。
 ̄それが俺の償いだから。
だって、俺はお兄ちゃんだからな!
……さて、