コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
日下部 健二
日下部 健二
健二の声にハッと我に返った.
突然の問いかけに
軽いパニックを起こす.
アドリブ弱っ……。
山本 智
智が理由を知ってるくせに
わざとそう言って
からかってきた.
いつまでも答えられずにいると
日下部 健二
健二は目を丸くして
大袈裟に反応する.
新竹 拓斗
新竹 拓斗
新竹 拓斗
適当な思い付きをポツリと
呟く俺に皆が吹き出した.
日下部 健二
日下部 健二
腕を組んでうんうんと
頷く健二に「なんでやねん
お前、視力1.5やろ」って
みんなで突っ込んだ.
本心がバレなかったことに
ホッとしていた.
俺がコンタクトに変えた
ほんとの理由は……。
あの日、ユウが何気なく
言ったセリフのせいだ.
『シンのメガネかけてない
姿って久しぶりやなぁ……。
その方がいいんちゃう?
かっこイイやん. 』
単純だと笑うやつは、笑え.
こんなことしても
彼女が俺を見てくれるわけじゃ
ないのにな.
山本 智
智がふいにごそごそと
ポケットを探りだした.
山本 智
差し出したのは
ピンク色の小さな紙切れ.
山本 智
山本 智
山本 智
新竹 拓斗
俺は眉をしかめて叫んだ.
山本 智
山本 智
山本 智
新竹 拓斗
言っとくけど、俺は全然
王子様キャラなんかじゃない.
どういうわけか
『いつも落ち着いた雰囲気の
大人っぽいタク君』って
中学の頃から女子の間では
言われてたらしいけど……。
単に背が高いから
そう見えるだけだろう.
王子っていうか
どちらかと言えば優等生キャラ
なんじゃないかな.
勉強もスポーツもそれなりに
できる方だから.
もちろん実際にはそんな
良いもんじゃない.
ほんとの俺はバカなことも言うし
頭ん中は普通にエロいし
自分でもガキだということは
充分わかっている.
だけどなんとなく
できてしまったイメージ
ってのがあって、俺は教師や
あまり親しくない人の前では
それを演じなきゃいけない
って思ってるんだ.
智から手渡された紙を
開いてみる.
中にはいかにも女の子っぽい
文字で名前とアドレスが
書いてあった.
もちろん知らない子だ.
新竹 拓斗
新竹 拓斗
新竹 拓斗
新竹 拓斗
俺は紙切れを智に返した.
山本 智
智は口の端を上げて
またポケットにしまった.
ヤツはうすうす感づいて
いるのかもしれない.
まだ誰にも話したことのない
俺の気持ちに……。
俺は皆に気付かれないように
彼女の教室の窓を
そっと見上げた.
ひょっとしたら、偶然にも
覗いてくれてるんじゃないか
………なんて
__バカな期待を込めて.
♡きたら続き出します!! 読んでくれて📖 ありがとです!!☺︎ ぜひほかの作品も 見てみてください!!☃