夢主
アベルと一緒に見られたら、
どれだけ綺麗なんだろう
気がつけば私は、アベルの事ばかり
ずーっと考えていた
だけど…
夢主
水面に月が反射している
その隣に、浮かない顔をしている私
満月の夜にそぐわない顔をしている
それはそうだろう
この思いが恋心だとも気づいていたし
それが決して叶わないことだということも分かっていた
夢主
でも、この思いは届かない
この身分社会において、
そんなもの通用しては、たまらない
夢主
夢主
そうしたらきっと、
諦められるはずだと信じていた
翌朝
よく晴れた日だった
窓から栄えていた市場を見ていた
アリス
夢主
アリス
アリスは私の召使いの人
小さい頃からお世話してくれてた
どこの人なのかは知らないけど
夢主
アリス
アリス
でも私は、その言葉を疑ってかかった
夢主
口ではそう言っていても
心の奥底では、確かめたい気持ちが膨れ上がった
だから、また今日も宮中を抜け出そうと思う
彼の言葉を信じてみたくて
彼の言葉で諭してくれるなら
私はなんでも聞き入れる気になれた
夢主
アリス
夢主
アリス
疑うような目で見られた
夢主
夢主
アリス
アリス
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