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美しい時間と卑劣な月日

第3話 - 第一章懐かしい記憶

2021年08月09日

#恋愛

#切ない

#病院

#一次創作

Namakemono

小早川太一

なになに！

誰かが病室に入ってきた

小早川太一

今このへんでパーンって！

カーテンがしまっていて分からない

佐山響

はぁ…

目が合う

朧月雫

ご、ごめん

佐山響

いいや、貴方に怒っていない

口調が変わった？

佐山響

大声で病室を走るなんて

カーテンがひらく

小早川太一

お！佐山響じゃないか！！

白衣姿の男性

響君と同僚に見える

小早川太一

どうしたんだい？

佐山響

いいや、目が覚めたから色々聞いていた

小早川太一

あ、そうか！

小早川太一

そういえばいろはさんに呼ばれてたよ

佐山響

……チッ…はぁ

舌打ち？

佐山響

じゃあまた後できます

朧月雫

あ、はい

みんなの前にいるときは普通なのかな

小早川太一

大丈夫かい？

朧月雫

あ、はい…

朧月雫

響k…佐山さんを叩いたのは私ですので

小早川太一

そうか

小早川太一

俺は小早川太一っていいます

小早川太一

困ったことあったら気楽に声かけてね

小早川太一

同い年なんだから！

小早川太一

敬語じゃなくても大丈夫だよ

朧月雫

！！

朧月雫

佐山さんの同期？ですか？

小早川太一

うん！そうだよ

朧月雫

そうなんだ…

小早川太一

ねぇねぇ！

小早川太一

響とどういう関係？

朧月雫

え……？

藤田いろは

こら!太一くん！

小早川太一

あ、いろはさん

藤田いろは

患者さんに余計なこと聞かない！

藤田いろは

（佐山君とどういう関係か知りたいけど）

藤田いろは

（患者と医者の関係それだけだものね）

藤田いろは

（私は…看護師と医者…）

藤田いろは

（仕事の仲間だもの）

小早川太一

もうそろそろ行かなきゃ

小早川太一

じゃあね雫さん！

朧月雫

あ、はい

小早川さんが病室を出ると

とても静かになった

藤田いろは

こんにちは

藤田いろは

雫さん

藤田いろは

私は看護師の藤田いろは

藤田いろは

佐山君の看護師です

朧月雫

はい

朧月雫

はじめまして

朧月雫

（最後の言葉）

朧月雫

（なんで言ったんだろ？）

朧月雫

（意味が分からない）

藤田いろは

小早川君はほんとに賑やかよね

朧月雫

はい…

藤田いろは

びっくりしたでしょ？

朧月雫

あ、はい笑

藤田いろは

前から元気いっぱいでね〜

朧月雫

あ、あの小早川さんと同期なんですか？

藤田いろは

え？

藤田いろは

違うよ笑

藤田いろは

私のほうが4年上！

藤田いろは

佐山君と小早川君は二人ともすごい医者なのよ

朧月雫

そうなんですか？

藤田いろは

二人が揃えば何でも治せるんじゃないかな

藤田いろは

憧れるわ

藤田いろは

二人ともストレスたまったりしないのかしら笑

朧月雫

そうですね笑

「会えないことがストレスだった」

朧月雫

（やっぱり…）

朧月雫

（響君が会いたかったなんておかしい）

小早川太一

やっぱりいた！！

薬関係の資料をあさっていたら

太一がきた。

佐山響

なんだ？

小早川太一

いやーどこいったのかなーって！

小早川太一

ねぇねぇ

佐山響

ん？

小早川太一

朧月雫って

小早川太一

響が探し続けてた人でしょ

佐山響

ああ

佐山響

よくわかったな

小早川太一

これで響の悩みも一つ解消かな〜

佐山響

……

小早川太一

なんだよ、渋い顔して

佐山響

喜びのあまりかは知らないが

佐山響

さっき自分を見失った

佐山響

何が切れた

佐山響

正気じゃなかった

佐山響

雫に引かれたかもしれない

小早川太一

大丈夫でしょ！

小早川太一

響なら！

佐山響

いいや……

小早川太一

大丈夫！

佐山響

……

小早川太一

え？ところで…

小早川太一

え？何したの？

佐山響

キ………た

小早川太一

ん？なんて言った？

佐山響

キスした

小早川太一

？！？！？

小早川太一

あれれ？響くーん？

佐山響

ちょ！大声出すな！！

太一が正面の椅子に座る

小早川太一

響君もキスデビューか

太一が腕を組む

佐山響

大げさな…

小早川太一

でも今めちゃくちゃ恥ずかしいんだろ？

佐山響

あ、ああ

小早川太一

これは引かれたかもねぇー

小早川太一

高校生のときふった人からねぇー

小早川太一

急に再会してキスされて

小早川太一

雫ちゃんどう思ってんのかなー

佐山響

分からない

小早川太一

寡黙な響君よ

小早川太一

君は喋ることを覚えようよ……

佐山響

……そのとおりだ

小早川太一

まぁいいや

小早川太一

再会したんだから、すぐに連絡取れるようになるだろ

小早川太一

前みたいに思いつめなくても

小早川太一

大丈夫だと思うぞ

佐山響

あ、ああ

小早川太一

ってか君何を……

小早川太一

？！

小早川太一

この薬…響ならどんな薬かわかるのに

小早川太一

どうしたの？

佐山響

確かに名前を聞けばわかる

佐山響

いいや

佐山響

知らなかった

佐山響

具体的な強さや製造方法

小早川太一

え？

小早川太一

製造方法は知らなくても具体的な強さはだいたいでわかるでしょ？

佐山響

確かにこの薬は普通の人が使えばそのまま抗生物質だけど…

藤田いろは

はい！

藤田いろは

ありがとう

藤田いろは

36.8…

藤田いろは

ちょっと高いね

朧月雫

そうですね……

藤田いろは

まあ、今日は入院になるので

藤田いろは

家族に伝えておかないとだね

シャっ

カーテンが開く

佐山響

藤田さんありがとうございます

藤田いろは

いえいえ！

藤田いろは

探しものは見つかった？

佐山響

ええ

藤田いろは

それは良かった！！

佐山響

ナースコールがありました

佐山響

受付に戻ってはどうでしょう？

藤田いろは

あ、いや、大丈夫

藤田いろは

私は今雫さんをみているので

藤田いろは

手が離せません

佐山響

ッチ…

藤田いろは

？！

朧月雫

？？？！

藤田いろは

どうしたの？響君…？

佐山響

……

響君はすごく嫌そうな顔をしている

小早川太一

いろはさん!!

小早川太一

こっち来てもらえますか？

藤田いろは

え…

響君はじっと睨んでいる

朧月雫

？？

なんで…

藤田いろは

わ、わかりました

藤田いろは

検温しましたので、続きお願いします

佐山響

わかりました

いろはさんが病室から出る

響君はホッとしたように息をつき

振り返る

朧月雫

！！

なぜか恐怖を感じた

怖い

佐山響

さっきはすまなかった

頭を下げている

朧月雫

え？

佐山響

さっきは正気じゃなかった

佐山響

自分を見失ってた

佐山響

本当にごめん

？？？

朧月雫

響君

朧月雫

顔をあげて

朧月雫

だ、大丈夫だから

大丈夫なわけない

手が震える

佐山響

ああ、もう！

佐山響

ここまで俺はアホだったとは…

朧月雫

響君？

朧月雫

私は大丈夫

朧月雫

ちょっとびっくりしたけど

どうしたんだろ手が…

佐山響

！

佐山響

びっくりさせたな

響君は私の頭をポンポンとなでた

ポロポロ涙が溢れる

朧月雫

あれ、なんでだろ？

朧月雫

どうしたんだろ笑

佐山響

雫？

朧月雫

なに？響君

佐山響

お久しぶり

朧月雫

うん、お久しぶり！

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藤田と…佐山ってもしかして!!

Namakemono

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