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イタリア
シワ一つない封筒。ほんの少しだけ目線を合わせたそれを、背後に隠して見なかったことにする。
イタ王
イタリア
イタ王
イタリア
イタリア
イタ王
イタ王
イタリア
そう言って、急ぎ足で逃げていった。
どう頑張っても見なかったことにできないそれに書いてあるのは。見慣れた筆跡、あの黒手袋に撫でられた感覚を、未だ憶えていることに吐き気がする。
だいたいもう終わった関係の筈なのに。会わなくなって、体感は数世紀なんかじゃ足りない。
イタ王
目まぐるしく変わっていく時代に翻弄されつつ、いつだって忘れたことはなかった、何とも憎らしいやつ。
イタ王
中身を見ていないにも関わらず、封筒ごときに一喜一憂する自分が恥ずかしい。それなのに、中身を見る勇気がない事も合わせて。
イタ王
僕が意気地なしだったから手を差し伸べてくれたのなら、何と自己中心的だっただろう。あの時、たくさん悩んで自立するって決めたのに。
イタ王
意を決して封を開くと、中には紙が一枚。内容はありきたりなものだった。
安否確認から、「今度飲まないか」なんて、日時と場所まで律儀に書いちゃって。
イタ王
定型に沿った、何とも彼らしい便りに安堵を覚える。
何年経ってもナチは変わらないのに、僕はまるで別人のようになってしまった。
イタ王
破り捨てるわけにもいかず、そっと封筒にしまった。
イタリア
イタ王
イタリア
イタリア
イタリア
イタ王
イタ王
イタリア
イタリア
イタ王