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『注意』

・もう色んな人が病んでます ・うつ表現が見られる場合があります 苦手な方はバックをお願いします

・全て捏造です ・ご本人様とは関係ありませんので 迷惑をかける事のないよう お願いします

それでも良いよという方は どうぞ

もうすぐ陽が落ちる頃、雨が降っていた。

こんな雨、予想している訳も無く 傘もささずに俺はただ雨の中を走っていた。

人も車も、雨の所為なのか あまり多くない。

その時、一つの声が聞こえてきた。

『ねぇ、翔太!!』

Ryota

!、

Ryota

(佐久間の声……?)

Ryota

(てか、翔太って……、)

俺はすぐにその方向へ向かった。

向かってみれば、佐久間が翔太に 向かって何やら叫んでいるようだった。

Daisuke

何なのこれ、説明してよ!!

Shota

……、

Daisuke

ねぇ翔太ってば……!

Ryota

……佐久間。

声を掛けようか一瞬迷ったけれど、 気付けば名前を呼んでいた。

Daisuke

っだ、舘さん……なんで、

翔太は俺を見るが、特に反応は 無い。

Ryota

翔太を探しに来た。

Daisuke

……さっきから話しかけても全然喋ってくれないんだよ。

Daisuke

ずっと虚ろで、

Daisuke

それに……薬も持ってた。

Ryota

……そう。

翔太の手に握りしめられている ビニール袋はそういう事なのだろう。

Ryota

翔太、一回話し合いたいんだけど良い?

Shota

……。

動かない。

本当に目は虚ろで、まるで俺達の声が 聞こえていないかのような。

Ryota

……翔太、俺達も翔太の為に出来る事をしたい。

Ryota

だから今の悩みを、少しでもいいから教えて欲しい。

Ryota

……駄目、かな。

Shota

…………れた、

Daisuke

え?

Shota

もう、疲れたよ、おれ。

Shota

俺なりに、がんばったよ。

Shota

がんばってた。

Shota

けど、むりだった。

話し始めた彼の目からは大量の 涙が零れ落ちた。

……そして。

Shota

…いきるの、しんどいよ。

翔太の身体は、傾いていく。

Ryota

っ翔太、!

Daisuke

翔太!?

咄嗟に腕を伸ばして彼の身体を 受け止めた。

Ryota

翔太?しっかりして、俺達の声聞こえる?

Daisuke

翔太……っ、

慌てて確認をする……のだが、 どうやら眠っているだけのようだ。

Ryota

……寝てるだけか、

Daisuke

良かった……。

Daisuke

……ごめん、俺……辛いのは翔太なのに、多分今ので追い詰めた、よね。

Ryota

……ううん、自分を責めなくて良いんだよ。

Daisuke

っでも、

Daisuke

翔太が俺達に伝えてくれた言葉、全部辛そうだった。

Daisuke

生きるのがしんどいって、言うほど……、

Ryota

気付かなかったのは俺もだから。

Ryota

自分だけを責めないで。

Ryota

翔太は、助けてって言ってくれたんだ。

Ryota

俺達は助けないといけない、ここで悔やんでたら何も始まらないでしょ?

Daisuke

……、

Daisuke

……そう、だよね。

Daisuke

ごめん、ありがとう。

気付けば雨も強くなっていた。

俺は傘をさしていないから服に雨が 染み込んでいくのが分かる。

Ryota

……とりあえず翔太の家に運ぶよ。

Ryota

佐久間も行く?

Daisuke

……あー、

Daisuke

行きたいのは山々なんだけどさ、色々考えないといけないから……またの機会に行くよ。

Ryota

そうなの?

Daisuke

……実はメンバーと喧嘩しちゃって、

Ryota

え?

Daisuke

でも落ち着いて考えてみれば俺が一方的に怒鳴っただけだしさ。

Daisuke

だから、ちょっと考える。

Ryota

……大丈夫なの?

Daisuke

大丈夫!

Daisuke

舘さんは翔太の事見ててくれるだけで良いから。

Daisuke

俺の事気にしないで。

Ryota

……なら、良いけど……。

Ryota

困ったら言ってね?

Daisuke

うん、その時は頼む。

Ryota

……うん。

Daisuke

……あ、舘さん傘無いんだよね?

Daisuke

もうびしょ濡れだけど……。

Ryota

あー……うん、急いで出てきちゃって。

Daisuke

傘もう一本あるから貸すよ!

Daisuke

これ使って!

Ryota

え?良いの?

Daisuke

もう遅いかも知れないけど……気付くの遅くてごめん、

Ryota

いや、全然。ありがとう。

Ryota

使わせてもらって良い?

Daisuke

どーぞ!

そして佐久間から傘を受け取った俺は 翔太を抱えて家に戻るのだった。

Daisuke

……、

走っていく舘さんを、俺は寂しく 見送った。

Daisuke

……何が『大丈夫』だよ。

Daisuke

全然大丈夫じゃない……、

Daisuke

謝り方も……これからどう接していけばいいのかも、

Daisuke

ぜんぶ、わかんないのに、

あの発言で、照の自信が無くなったら。

あの発言で、SnowManが解散したら。

Daisuke

ぅ、あ"……、

Daisuke

っう"ぅ〜……っ、

本当は助けてって言いたかった。

でも、翔太の事放ってはおけなかったから。

俺は一人で何とかしなくちゃいけない。

Daisuke

ごめん……っごめんね、

Daisuke

ぜんぶ、俺のせいで……、

がちゃり、と家の中で扉が閉まる音が 響き渡る。

帰宅する途中で雨が降ってきて、 荷物や肩は少し濡れてしまったけれど あまり気にはしなかった。

そんな事、気にする余裕も無かった。

Hikaru

……ただいま。

誰も居ないけど。

Hikaru

……これから、どうしようかな。

誰かに話す訳でも無いのに、勝手に 口が独り言を発する。

Hikaru

翔太の事、ファンの人にどうやって伝えようかな。

Hikaru

リーダーとして、何か果たせる事無かったかな。

Hikaru

……どうして、こうなっちゃったんだろう。

『一番最初に楽屋から出てった癖に。』

Hikaru

……何がリーダーだよ。

Hikaru

っくそ……。

Ryota

っよいしょ、っと……。

雨で濡れた翔太と俺の身体をタオルで ある程度拭いてから、翔太を寝室まで運びに来た。

翔太は起きる様子も無く、力無くして 眠っている。

Ryota

……はぁ、

そして、翔太が終始握っていた薬の入った袋を見つめて手に取った。

Ryota

(……中身は、やっぱり睡眠薬か。)

睡眠薬を袋から取り出した。

Ryota

(……?、これは……。)

と、睡眠薬の他にもう一つの薬が ある事に気付いて取り出す。

Ryota

……これ、って、

Ryota

うつ病の、薬……?

その袋には、大きい文字で 『抗うつ薬』と表記されていた。

閲覧ありがとうございました。

憂鬱にさようならを

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