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ゆいん

        

恋白

、、っ!

そんなことを言われたのは初めてだった。

小学生。初めての場所に緊張した。

いつもなら普通に歩けるはずなのに、足がすくんで動けない。 なんか言葉もうまくでなくて、友達がいた記憶はない。

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中学生。小学校での反省をふまえて、今度はちゃんとしようと頑張った。

けど、やっぱり足も手も震えた。声も震えて、 友達と喋ろうとすると変な感じになって、

友達

おかしいね笑

って言われた。みんな笑ってて、なんか僕も笑ったけど、 おもしろくなんてなかった。

喋ったらおかしいって言われるから、これからは喋らず 表情で示そうと思った。

笑われるのが怖かったから。

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高校生。相変わらず喋るのが苦手。怖くて、表情を全力で表した。

けど、ある日の班活動の時に、ある女の子が突然言った。

女の子

ねえ、なんで恋白は喋んないわけ?

女の子

なんか言ったらどうなの?

僕は困った。

女の子

言葉にしてくれないとわかんないんですけど。

女の子がそう言ったら、周りの子もそれに乗っかって、

友達

俺も思ってた。
顔で示されてもわかんねーし笑

友達

それな!!

とか言い始めた。僕は怖かった。僕は何をしたらいいのか分かんなくて、ただぼーっと聞いてることしかできなかった。

すると、aちゃんという子が手を挙げて、はいはーい!とみんなに言った。

aちゃん

うち、恋白の声聞いたことありまーす!!

クラスがドッとわき上がるのが嫌でも分かった。

その女の子は中学が一緒で、中学生のときは真面目で、おとなしい雰囲気の子だったから、いきなりそんな感じで発言したのが驚いた。

環境はこんなにも人を変えてしまうのだと恐ろしく感じた。

aちゃん

なんか、喋ってるときに、カタカタ震える、、?みたいな
感じで、アバババってなってましたー!普通に喋れよ笑

クラス中から笑い声と、お前喋れよ、という声が響く。 僕の嫌いな笑い声。

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その言われた日から、喋ることも、感情を表すこともできなくなって、 無口無表情になってしまった。

面白いと思うことがあっても口角はあがらない。 悲しいと思うことがあっても涙はでない。 違うとわかっていても意見できない。

そうしたらつぎは「こわいね」と避けられるようになって、、。 そんな高校生活に耐えられなくて、高校は二年生の途中で退学した。

でも僕のお母さんは学歴がすべての人だったから、 僕に、家をでてけと言って追い出した。

ゆいん

でもね、、わたし、それ好きだよ!

そんなことを言われたのは初めてだった。

ゆいん

てか、目の色変えられるのすごいと思うし、そこは
誇っていいと思う。

ゆいん

あと、恋白くんの目、めっちゃ綺麗だよ!

ゆいん

透き通ってて、目の中で色んな感情が
動いてるのがわかる!

恋白

。。。

驚いて声もでなかった。

人から「好き」だなんて言葉を受け取ったことはなかったし、 褒めてもらえることもなかったから。

ゆいん

そういえば、感情目でしか表せないって言ってたけど、今泣いてるね、、?

恋白

!!!

確かに、僕の視界は今大粒の涙で滲んでいる。久しぶりに泣いた。

ゆいん

大丈夫、、?まって、、ハンカチハンカチ、、

この人は他の人とは違うのか、、?僕を笑わない。 僕より年が低そうなのに、僕より大人だ。

僕のために飲み物を買ってくれて

僕のためにご飯を作ってくれて

僕のために寝るところを用意してくれて

僕のために、、、、、

僕、、の、、ため、、?

ゆいん

ほら、泣いてばっかいないで食べな、、、

ゆいん

って、話題振ったの私か、、。
ごめん、恋白くん無理しないで!

ゆいん

泣きたいときに泣いていいからね。

そんな言葉と、今までのことと、僕のためにしてくれたことが 色々重なって、僕は大声をあげて泣いた。

川のそばで男の子を拾いました、、。

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ゆいんーコラボしようよー

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