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ヒメの自室
マドカ
マドカ
ヒメの部屋は、それこそTHE・女の子の部屋といった具合である。
ちなみにTHEは【ザ】とは読まない。
【ジ】と読む――とは、後にヒメの部屋の様相をツヨシ達に説明するための、説得材料となる。
ちなみに、男のツヨシと、あまりにもヒメのことを知りすぎているカシンは、外にて待機である。
ヒメ
ヒメは本棚から卒業アルバムを引っ張り出すと、それを部屋の中央にあるガラステーブルの上で開く。
マドカ
マドカ
マドカ
ヒメ
ヒメ
マドカ
ヒメは良くも悪くも世間知らずである。
ゆえに【3D事件】なんてものに巻き込まれてしまったら、それこそしばらく引きずってしまいそうなものだが、良くも悪くも彼女が世間を知らないがゆえに、特に精神的に病むこともなかったらしい。
あの事件、気丈なマドカでさえ、しばらくは引きずってしまったというのに。
ヒメ
マドカ
ヒメ
マドカ
ヒメ
ヒメ
マドカ
マドカ達の高校は普通科ではなく、総合学科と呼ばれる高校だった。
総合学科とは大学のように単位制であり、専門性の強い分野を、生徒自らが選択するシステムになっている。
ゆえに、同じクラスメイトであっても時間割は全てバラバラであり、クラスして動くのは、朝と夕方のホームルームくらい。
後は大きなイベントなどではクラスごとに動くが、普通科の高校に比べると、クラス間の交流は希薄のように思える。
それでも、あのクラスはそれなりにまとまっていたから不思議だ。
マドカ
卒業アルバムの最後のほうに、各クラスの生徒それぞれの住所と連絡先が記入されていた。
今の時代では個人情報の扱いが厳しいせいで、こんなことはないのかもしれないが、マドカの世代の卒業アルバムには、堂々と生徒の個人情報が並んでいた。
ヒメ
ヒメ
マドカ
レイ、イチカ、ニコ、ミナミ、シキ――。
彼女達こそがナンバーズと呼ばれる面子であり、例の【3D事件】の発端となった人物でもある。
マドカ
マドカ
世の中は便利になり、今やスマホひとつで写真が撮れてしまう。
一昔前だったら、メモのひとつも取らないといけないのだが、その手間も省ける。
ヒメ
マドカ
マドカ
今後のことを相談しながら、家の外に出る。
マドカ
外に出てみると、玄関前に停車していたはずの車がない。
ヒメ
ヒメ
マドカ
マドカ
ヒメ
ツヨシかカシン、どちらかに連絡をしたのだが、しかしヒメは首を傾げる。
ヒメ
マドカ
きっと、着信があったからであろう。
ヒメのスマホに着信。
だが、電話がかかってきたわけではなく、メールが届いたようだ。
ヒメ
ヒメ
ヒメ
ヒメが差し出したスマホの画面。
そこには、驚くべき内容が書かれていた。
メールには画像が添付されており、そこにはガスマスクを半分剥がされた状態で、見覚えのある人物の顔が写されていた。
マドカ
ヒメ
そこに写っていたのは――。