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一目惚れ

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一目惚れ

4 - 一目惚れ ‐ 1期 ‐ 〜 4話 〜

♥

39

2021年11月22日

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沙希

私…何言って…

沙希はそんな風に思ってくれてたんだな

沙希

ちが…っ

ハイハイ、そーゆー事にしとくよ、

んじゃ、

煽るように言い、婪は保健室をあとにした

さーて、何すっかなー

婪にぃー!

んだよ…

どうだった?美味しかった?

嗚呼、美味かった。

兄ちゃんがそんな風に言うぐらいだから相当なんだろうなー

ねぇ俺──

あげねぇよ?

蓮の言葉を遮るように婪は述べた

何を言おうとしたのか何となく察したから

ちぇ…ケチ

彼奴は人間なんだから、寿命とかある訳だし。

そうだけどさ…

アレはアレで、長持ちさせたいしな

癖になる味だよ

余計気になるじゃん…

俺も色んな子を吸ってきたけど独特な子は見当たらなかったなー…

ま、美味しい子はいっぱい居たからいーけど

ほんとお前、独特にこだわり過ぎな

独特な子って、凄いドキドキすんだよね

余計モノにしたくなっちゃう

だから嫌われんだよ

…別にいーじゃん、俺の好みなんだし

はぁ…やっぱ物足りねぇ…

あの味…あの血、もっと欲しい…

吸ってくれば?

俺、帰ってるから

ん、

蓮はその場を立ち去り、婪はふたたび沙希の元へ

保健室に行く途中─

(無事かな…)

(俺のせいだもんな…クソっ)

瀬良

あ!婪!

え…?

瀬良

覚えてない?

瀬良

『元』ヴァンパイアの瀬良だよー

あぁ、セラか

瀬良

まだヴァンパイアやってんの?

まだ…って…ヴァンパイアの家系崩す訳にはいかねぇよ

瀬良

ふーん、ま、私は元々そこに血繋がってた訳じゃないしどうでも良いけど。

じゃあなんで聞いたんだよ…

瀬良

だって、『そっちからヴァンパイアにならないか』って言ってきたんじゃん

は?そんなこと…

『なぁ瀬良、俺秘密にしてたことがあって』

『俺、ヴァンパイアなんだよねっ!』

『凄いでしょ!』

っ……

(嫌だ…思い出したくない…)

(矢駄…矢駄矢駄…)

瀬良

何くらい顔して…思いだしちゃった?

瀬良

『思いだしたくない、大嫌いな思い出』

っ…!

ばっ とダッシュでその場を立ち去った

(やめろ…やめろ辞めろ)

(思い出させんな…)

って…やべ…第2校舎まで来ちった…

何やってんだ…俺…

ってか第2校舎って…

2年生A

あれ、君…1年生だよね?

2年生A

なんで第2校舎にいるのかな。

(2年の先輩が居るとこじゃん…やば…)

す、すいません…すぐ1校舎に戻って──

2年生A

君…もしかして…ヴァンパイアの家系でしょ

2年生A

俺、楓風の家系。

2年生A

ヴァンパイア家系なら分かるよね?

………

楓風(ふうかぜ)

ヴァンパイアとは真反対の家系

本当は…交わってはいけない家系

なぜなら……

(ああ…嫌だ)

(また蘇る…嫌な思い出…)

(思いだしたくない…)

婪がまだ小さかった頃

婪の母

婪、お話があるの。

婪の母

ちょっと来てくれる?

はい、母様。

婪の母

あのね、婪

婪の母

ヴァンパイア家系の条約、覚えてる?

えっと…

婪の母

1つ、この家系は誰にも知られてはいけない

婪の母

1つ、ヴァンパイアである事を知られてはいけない

婪の母

1つ、血の繋がっていないヴァンパイアとは関わってはならない

婪の母

1つ、楓風とは交わっては行けない

婪の母

1つ──

どうして、楓風とは交わってはいけないのですか

婪の母

それはね…

楓風 父

いいか、

楓風 父

楓風家系はみんなから信頼され、尊敬される家系だ。

楓風 父

ミスは絶対に許されない

楓風 父

絶対にヴァンパイアを『滅ぼせ』

楓風 父

楓風家は『ヴァンパイアハンター』別名『吸血鬼捕獲隊』

ヴァンパイアハンター…?

婪の母

そうよ

婪の母

ヴァンパイアは不死身なの

婪の母

でも、不老じゃないからそこは油断しちゃダメよ

はい、母様

婪の母

条約を破った子には重い罰を受けなければならない

婪の母

そういうのが、私達ヴァンパイアの家系よ。

はい。

婪の母

血が繋がってる以上、守らなきゃいけないの

婪の母

あ、1つ言い忘れてたわね

どうされたのですか?

婪の母

日の下には行っては行けない。

婪の母

ヴァンパイアハンターに見つかっては行けない

婪の母

不死身だとはいえ、生き物みな、弱点はある

婪の母

ヴァンパイアは日の下に行けば干からびる

婪の母

ヴァンパイアハンターに出会っても何も起きないけれど、血を吸う以上、生きては行けないだろうね

はい、承知致しました、母様

婪の母

うん、話は以上よ

婪の母

条約を守ってね、私はあなたを信じてるわ

光栄です。

数年経ち、婪は初めて学校と言うものを知った

学校はなんでも教えてくれるし、婪の知らないのとを全部言ってくれる

まるで、家に居るみたいだった

と言うより、家に居ると脳は勘違いした

瀬良

ねぇねぇ、婪!

瀬良

吸血鬼ってカッコイイよねっ!

瀬良

私、吸血鬼大好き!

瀬良

吸血鬼って、本当に居るのかな?

瀬良は婪の姉みたいな存在だった

だから、気が緩んだ

吸血鬼?

あ〜、ヴァンパイアのこと?

瀬良

うん!しってるの?

瀬良

カッコイイよね!

うん!知ってる!

瀬良

なんで知ってるの?

『俺、ヴァンパイアなんだ!』

『血吸えるよ!』

『かっこいいでしょ!』

瀬良

ほんと?!

うん!もし良ければ

瀬良も『ヴァンパイアなる?』

瀬良

いいの?

うん!

じゃあ、俺ん家おいでよ!

ヴァンパイアになる薬あるんだ〜!

それ飲めばヴァンパイアなれるよ

瀬良

やった!

条約なんてどうでもよかった

ただ、自慢したかった

瀬良

学校終わったら遊び行っていい?

うん!

放課後遊びに来させた

親に内緒で───

しぃーだよ?

瀬良

うん、

はい、コレ ヴァンパイアの薬

10年後には人間に戻っちゃうけどね

瀬良

いいの、ありがとう

瀬良は嬉しそうに受け取った

そのまま飲み込んだ

瀬良

っ…!

瀬良

苦し…っ!

え?

瀬良?

瀬良

だずげ…っで!

瀬良!!

大丈夫だよ!

すぐ、楽になるから!

思わず大声を出してしまった

ギィィ

部屋のドアが開く音がした

婪の母

婪…?

あ、…母様…

婪の母

どうして、人間が敷地内にいるの?

これは…ちが…!

婪の母

私、伝えたはずよ

婪の母

人間にはヴァンパイアだと言ってはいけない と

申し訳…っ

婪の母

罰受けなければ行けないのわかってるわよね?

はい、

どんな罰でもお受け致します…

瀬良

わ、私も!…罰を受けます

瀬良

私が…原因だから…

婪の母

そう。

婪の母

なら話が早い。

婪の母

日の出が出るまで外にいなさい

婪の母

せいぜい、干からびないようにね

っ……はい

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