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放課後、黒岩史郎は綾辻の言いつけどおり図書館奥の空き教室にいた
綾辻は椅子に座り、古い卒業アルバムのようなものを眺めている
綾辻
綾辻
黒岩
綾辻
黒岩
そういうといきなり後ろの壁からカメレオンが姿を現す
ドガという名のカメレオンは綾辻の肩に収まりが良さそうに座った
黒岩
史朗が呆れていると、綾辻は笑いながら続ける
綾辻
黒岩
綾辻
綾辻
黒岩
綾辻
綾辻
綾辻
そういうと綾辻はそうそうに帰り支度をして帰ってしまった
黒岩
史郎は1人考えていた
月の明るい夜だった
明かりのない学校は昼間とは全く違う印象を受ける
それだけでなく、なにか不吉な予感を黒岩は感じていた
史郎はフェンスを乗り越え体育館にたどり着いた
綾辻は体育館の入口で寝そべっていた。 寝ていても美しい目鼻立ちは変わらず、存在感が強くある人だと感じた
綾辻
史郎は少し驚いたが、気にしない風に話を続ける
黒岩
綾辻
黒岩
綾辻
黒岩
黒岩
綾辻
綾辻
話しながら、綾辻は予め開けておいた小窓からドガを侵入させる
黒岩
黒岩
中から鍵の開く音がする。防犯システムは切られているようだ
綾辻
綾辻
綾辻が、指さす方向には体育倉庫があり、その扉の向こうになにかの気配がすることに史郎は気づいていた
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
黒岩
黒岩
綾辻
綾辻
懐中電灯で照らしながら1歩1歩扉に近づいていく
扉の奥からは何か声が聞こえていた
ぶつぶつと何かを言っている
男か女かも分からない声だった
ときおり泣くようにしゃくりあげながらぶつぶつと言い続けている
綾辻は扉に手をかけ
開けた
体育倉庫の中にそれはいた
子供などではない、165cmはあるだろうか 黒いもやがあつまり人の形を作り上げている
顔も分からない黒いもやが、備え付けの棚に紐を縛り付け、作った輪の両側を持ち立ち尽くしていた
扉を開けたことで声がはっきりと聞こえる
「ユルサナイユルサナイユルサナイ」
恨みのこもった声でそう繰り返している
黒岩
狼狽する黒岩に綾辻は淡々と続ける
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
黒岩
綾辻
黒岩
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
綾辻
黒岩
綾辻
黒岩
綾辻
綾辻
黒岩
綾辻
綾辻
綾辻
....ガラガラ
話を続けていると、体育館の入口が開く音がした
黒岩は綾辻と目を合わせ、身構える
???
???
聞き覚えのある声だった
黒岩
黒岩
綾辻
綾辻
綾辻
×月×日
これまで、怪異と呼ばれるものとは縁のない人生だった。それがこの夜に変わってしまったのである。
目の当たりにしたそれは、とても悲しいものだった。
存在は無く、ただ恨み、悲しみ、怒ることしか出来ない塊だった。
この塊を作り出したのは悪意である。私は、決して悪意に染まりたくないと強く思ったのだった。