な
…生きていける気はまったくしない
だってわたしが頑張って生きようとすることって
迷惑だと思う人がいて
蘇芳くんや他の友達にも迷惑かけちゃうことだよね
仲良かった友達も、アイカワさんたちが怖いのかなんなのか、関わりが減った
死んでなかったことになればいい
早く全て消し去ってしまわないと
ああもう
人の目が怖い
やめて
誰もわたしを、見ないで
もう分かったから、いなくなるから、だからいじめないで
最初から勝てるわけなかった
強がったって、ほんとは苦しいだけだ
やだ、もう、考えるの疲れた
もうなにもわからない
もういい
わたしが死ねばいい、きっと、死ねばいい、死ぬ、死ぬ…死ぬ?
死、死?死死死死
……怖くなんてない、きっと
みんなを幸せにするためだから
わたしはヒーローだ!
いや違う
みんな苦しめ
もっと苦しめ、謝れ、反省して病んでもう生きていけないほど苦痛を感じればいい
わたしの死で、死ぬほど後悔して生きていくことも怖くなればいい!!!!
…
…それでも、きみは、幸せになってほしい。
亜子
蘇芳くん
亜子
亜子
蘇芳くん
亜子
蘇芳くん
亜子
蘇芳くん
亜子
亜子
蘇芳くん
蘇芳くん
亜子
蘇芳くん
亜子
亜子
蘇芳くん
蘇芳くんはもうわたしを見る目が恐怖に染まっている
そして、1秒たりとも目を離すまいとしている
亜子
それはわたしを大切にしてくれてる故だろうけど
そんな顔、してほしくないなあ。
亜子
蘇芳くん
亜子
蘇芳くん
亜子
蘇芳くん
亜子
亜子
蘇芳くん
亜子
亜子
亜子
亜子
ほら
きみのためにも、いなくなった方がいい。
それからすぐのこと
亜子
亜子
亜子
皮肉に、学校の机の上に置いてきた
…遺書。
と言っても彼にしか書いてなんてやらないけど
…でも、誰かが…見つけた誰かが、後悔してくれたらいい。
制服を纏い、ローファーを履いたわたしはそのまま海に飛び込む
亜子
学校のものなんて全部消えて仕舞えばいいけれど
蘇芳くんたちとの思い出は全部、大事なものだから
わたしといっしょに、海に溶けることにしよう。
苦しい。息が、鼓動が、おかしい。
亜子
亜子
怖い、だ。
だけどそれよりも今までのトラウマで、苦しいことが目前に迫ると頭が真っ白になっていく
恐怖を感じないように、体が私を守ってくれる
そうすれば…
亜子
亜子
そして海の波に、飲み込まれる。
遺書
蘇芳くん宛
1度目のときはきれいごとを書いてみたけど
蘇芳くんにしかられちゃったね。
それで気づいたよ、
ほんとのこと書かなきゃって。
蘇芳くんが好きだよ、たくさん救ってくれたわたしの王子様。
それなのに迷惑ばっかりで、わたしはこれ以上息をするのも申し訳ないです。
死ぬ理由は、これも謝りたいけど、心がもたないからです。
もう、死ぬ以外にどうしたらいいか分かんない…
ねえ、わたしと蘇芳くんはきっと来世で幸せになれるよね?
だからわたしのことはもういいや!死んだらそこで人は終わり!
あの子たちのことはさ、最後だから言うけど、大っ嫌い!
でも蘇芳くんはちがうから
蘇芳くんはこれから蘇芳くんを大切にしてくれる人を大切にしてあげてね。
わたしはね、文章はつたないけど、蘇芳くんの気持ちなら誰より知ってるの。
蘇芳くんはきっとわたしの死を抱えちゃうよね。
でもわたしそれはぜったいに嫌。
だから大切だった記憶ごとぜんぶ…忘れてね。
クマのぬいぐるみもやっぱり、捨ててくれていいよ。
だから、わたしのことなんて、寿命が来てから思い出してくれたらいいから
お願い、これはわたしのお願いなの、蘇芳くんだけでいいから
生きて、幸せになってください。
大好きでした。
鈴鹿亜子
コメント
7件
クマのぬいぐるみを取ってる時も“苦しいから、辛いから”と死を考えていて幸太くんと一緒にいても“幸太くんのため”と死を考えていて……、いつどこで何をしていても「死」というものを考えてるっていうのが見てて辛すぎたし、亜子ちゃんが海に落ちる描写…あそこは苦しすぎた…… そしてトドメに幸太くんへの遺 書……。あんなこと書かれたら幸太くんが亜子ちゃんを忘れられない理由が分かるよ……😭😭
待って。亜子ちゃんまじで待って…。しんどいこれしんどいよほんと。遺書の忘れてねって部分のとこかな?前に幸太くんが思い出してたとこって…。亜子ちゃんの精神崩壊の過程と、それでも幸太くんへの、いろんな愛だけは守りと通してる様子とが伝わってほんとにきつかった…。ていうか亜子ちゃんターンここで挟むのえげついし、次どうなるの…?こわいよ😭