流星side
流星
「...すみません、人違いじゃありませんか?」
流星
大ちゃんとは何年も一緒に過ごしてきたし、 何度も愛し合ってきた。体の隅から隅まで知ってる僕が大ちゃんを 見間違えるわけがない。
「ホンマに人違いやと思いますよ?僕の名前は 春希(はるき)ですし、大ちゃん?とは 呼ばれたことないので」
そんなはずない。そんなはずないのにどうして? 僕とのことはもう何も無かったことにしようとしてるってこと?
「なあ兄ちゃん遊ぼうよー」
こっちの気も知らずに当たり前のように大ちゃんを兄ちゃんと呼ぶ この子供に怒りが込み上げ我慢出来ずに 肩を突き飛ばしてしまった。
「うわっ」
パチンッ!
その瞬間僕の左頬に痛みが走った。
春希
「春希!なにやってんねん!」
遠くからもう1人男の人が駆け寄って来た。
春希
「でもやり返すのはあかんやろ!謝り」
春希
「あかんよ」
春希
流星
春希
言われて始めて自分が泣いてることに気づいた。
“俺のたった1人の弟”
それが僕じゃなくなってしまった。
それにこの世で1番大好きな人に軽蔑な目を向けられて ビンタまでされるなんて。
それだけで僕の精神が崩れるには充分やった。
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