著者
アルハイゼンってさ、「困っている人を助ける心もない薄情な男」じゃなくて「どうしても助けが必要な場合は助けてくれる男」なんだよ。カーヴェ見てたら分かると思うけど、自分のことでも首回ってないのに他者のために金注ぎ込んだらそりゃいつかは二人とも破滅するよな。あと、過保護な親だと子もわがままになって自立できなくなるように、助けすぎるのも本人の成長が妨げられて負のループに陥る。だからアルハイゼンは①相手が他の人の手なしには立ち上がれない程追い詰められているとき②自分の手が届く範囲であるとき…っていう基準で人助けをするんだよ。結局は相手の成長と自らへの依存(そして破滅)の防止をしてるっていう、ある意味カーヴェよりも合理的で健全な行いだと思う。カーヴェのあれは溢れてくる水を一つ一つ拭ってるようなもんだからな…いくら拭ったとて、大元を解決しなければなんともならないから。でもカーヴェは人情を重んじる性格だから仕方ないよね…アルハイゼン相手に何を言われようが価値観が揺らぐことはないだろうし、それが忠告の言葉だとしても過去の蟠りで素直に聞き入れられないのがカーヴェだからな…色々と複雑すぎるね…
