別れの日
それはとても早くやってきた
これから始まる卒業式
それは私にとって良い思い出ではない
この時期になると、必ず周りの誰かが空へ舞ってしまうから
でも、今年はなんだか大丈夫そうだ
教室
美香
叶慧
叶慧
美香
叶慧
美香
美香
叶慧
美香
叶慧
美香
少なくとも今日の主役は 『卒業生』
すなわち、私達だ
中村
叶慧
美香
叶慧
中村
美香
叶慧
この会話も、きっと最後になる
こうしている間にも、式の時間は迫っていて
叶慧
美香
中村
叶慧
美香
美香
中村
叶慧
叶慧
中村
美香
叶慧
叶慧
美香
中村
叶慧
美香
叶慧
叶慧
中村
叶慧
美香
中村
美香
叶慧
ガラガラガラガラ
担任
担任
美香
叶慧
中村
クラスが暖かな笑いに包まれる
このクラスで良かったと、改めて実感した
そんなこのクラスとも、あと数時間でお別れ
終わりの日というのは、ここまで明るいものなのか
担任
美香
中村
叶慧
でも、もうそんな事を言っている暇もなかった
美香
中村
叶慧
叶慧
美香
中村
叶慧
在校生もいる中、式は完璧な形で終わった
泣いている人が、思いの外多かった
美香
叶慧
美香
叶慧
美香
とは言っても、この日は美香も寂しげだった
美香
叶慧
美香
私は、この高校の卒業式を最高にしたいと思ってきた
言わば、最高の別れにしたいと思ってきた
叶慧
美香
叶慧
美香
叶慧
美香
後輩
後輩
叶慧
美香
後輩
後輩
叶慧
美香
私達よりも先に、後輩たちは皆んな泣いていた
後輩
叶慧
美香
叶慧
後輩
美香
叶慧
先輩が後輩の前で泣けるはずもなかった
叶慧
そうのんびりしていたその時、かすかに声が聞こえた
姉ちゃん
叶慧
俺だよ
透慧
叶慧
後ろを振り向くと、遠くに人影が見えた
見間違いだと思いたかった
でも、確かに彼は居た
叶慧
美香
叶慧
タッタッタッ
美香
タッタッタッ
叶慧
行き着いたのは、この高校でも大きい桜の木の下だった
叶慧
叶慧
そう思って周りを見回したが、誰もいなかった
叶慧
叶慧
私は手に持つ卒業証書を更に握りしめ、上を見上げた
叶慧
ここまで桜が綺麗に見えたのも、初めてだった
叶慧
叶慧
叶慧
叶慧
叶慧
木に向かって、私はそう思いを馳せた
叶慧
叶慧
何も、悔いなんて無い
そう思っている
糸師凛
叶慧
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
糸師凛
凛ちゃんまで来てくれるとなると、やっぱり最高の卒業式だ
別れは、少し寂しい気もするけど
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
糸師凛
とは言っても、彼がいなければ得られないことも確実にあった
私の人生に必ず必要で、大切な人だったと思う
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
叶慧
生まれるのがもう少し遅かったら、
また違ったのかもしれない
家もここから遠いし、普通に暮らしてたら会わないのは確実だ
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
何もかも、もう一度やり直したいって思う
なんなら中学生の頃から
もっと幸せが待ってるんじゃないかって
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
叶慧
叶慧
糸師凛
そう言って彼も私の涙を拭った
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
そう言いかけた時、
そっと手を掴まれて引き寄せられた
糸師凛
叶慧
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
糸師凛
糸師凛
叶慧
耳を疑った
時間が止まった気がした
叶慧
糸師凛
糸師凛
叶慧
叶慧
糸師凛
叶慧
糸師凛
糸師凛
叶慧
私は笑顔で言った
糸師凛
叶慧
糸師凛
叶慧
叶慧
糸師凛
そう言って、彼は私を抱きしめた
私はこの高校生活を、最高の卒業式にしたいと思って過ごしてきた
それが、最高の形で達成できたと思う
色んなことはあったけど
それを乗り越えてこそ、今がある
凛とはまだ、一緒に居る
別れられてはいないけれど、それでいいから
何時別れが来るかなんてわからないけれど、私は
どんな時でも、誰とでも
最高の別れになるように、生きていきたい
コメント
11件
まさかの凛ちゃんから!カップル誕生おめでとう!リア充〇ね))泣きそう、、なんか、途中の凛ちゃんの ツッコミ?が面白かった
凛ちゃん、やっぱり好きだったのかっ、、泣、部外者だけどお姉さん嬉しいッ(←キモい) 告白された時も四季ちゃんらしい言動で笑ってしまいましたw