夜月小雪の物語

美愛菜へ

まずはごめんね、

何もしてあげられなくて

忙しい、忙しいで美愛菜に全然構ってあげれなかった

多分今頃美愛菜が描いた絵とか全部見てたって言っても信じないよね

母親らしいことをしてあげれなくてごめんね？

しっかりと話せなくてごめんね、

言い訳になるかもしれないんだけど聞いてほしい、、

お母さんとお父さんは昔ね本当にお金がなくていつもお腹が空いたって思っていたの

だから、美愛菜は望んでいなかったとしても、私たちは何不自由なく暮らして欲しかったの

当たり前のようにご飯を食べれて

暖かいベットで眠れて

その当たり前の幸せを美愛菜にも感じて欲しかった

だから、会社の次の後継者をみつけたら

美愛菜とお父さんと3人でずっと暮らせるようにって貯金をしてきた、、

でも私たちはもっと目を向けるべきだった

今ある幸せと向き合うべきだった

本当にごめんね、、

いまさら謝っても許されるわけがないよね

小さい頃から1人にさしちゃって本当にごめんけ

ただ勝手に願ってもいいなら

美愛菜はこれから新しい家族を作ってずっと幸せに暮らしてね

何も出来なかったけど美愛菜が暮らしていける分だけのお金はあるから、、

ずっとずっと幸せに暮らせるようにお母さんも先に逝ってしまったお父さんも願ってるよ

愛してるよ、美愛菜

お父さんとお母さんより

風車の形のイヤーカフ

美愛菜の会社のロゴに堂々と入っている風車

他のものの力を借りて動くことが出来るもの