君が助かっていれば
それで良かったんだ。
俺は君を裏切ることになる
きっとそうだ
君は女王になる。
その時に俺を殺してくれれば良いよ
俺は殺されるなら
君だけがいいから。
八重樫 夏目
累璃。
累璃
あ?
八重樫 夏目
稽古つけてよ
累璃
何の?
八重樫 夏目
刀の振るい方
累璃
なんで?
八重樫 夏目
なんで…って、
八重樫 夏目
自分の身は自分で守りたいからよ!
累璃
…
累璃
ははっ!!!
累璃
俺がいるのに?笑
八重樫 夏目
うん
累璃
分かった、良いよ
累璃
教えてあげる
累璃
泣いても知らないよ?
八重樫 夏目
上等よ!
累璃
違う!!!
累璃
腰はもっと低めに…!
八重樫 夏目
…分かった。
累璃
振るい方は、こういう風に上から!
八重樫 夏目
はい!
八重樫 夏目
はぁ、はぁ、はぁ…
累璃
お疲れ様
累璃
多分もう大丈夫だと思うよ
八重樫 夏目
ほんと!?
累璃
あぁ
何年たっただろう…
君が来てから2年はたっただろうか…
八重樫 夏目
…。
ピリリリリリリリ…
累璃のズボンのポケットの中から音が鳴った。
累璃
…ごめん、電話だ。
八重樫 夏目
うん
累璃は部屋から出ていった
八重樫 夏目
電話なんて珍しいなぁ…
累璃
もしもし…
△►◁▼◁▼▶◈▧▼◢◤◢◤◊◊●!!!!!!
※アオ語
累璃
◁◈▶▼▶▼△▼▶▷▫◆○●○◥○◊◥○◥○◥○●◁◈●◌◤?
◢◣◽○△▶▫▨▫▶►▷▼▶▼△◈▶◇▶◇!!!
◢◁◤◽▫◣。
累璃
●◇▷◇▷▶▶○◌▨?
◢◢◤●◤◈►△"!!!!
累璃
▨▷◇▶◽▧◣▧◽▫▫◣◊◁▨▶▨。
累璃
○◢◈●◈◥◈◽"◢▼◆◈●◽。
○◎○●◀◈◈▶▶◈◁◇◆▼!!!!!!
累璃
●○●▨◤。
ーガチャ。
八重樫 夏目
…遅かったね!
八重樫 夏目
誰から?
累璃
…ん、あぁ
累璃
ちょっとな…
八重樫 夏目
ふーん。
累璃は困った顔をして笑った
八重樫 夏目
おやすみ、累璃。
私は布団に潜り込んだ。
累璃
夏目。
八重樫 夏目
ん?
累璃
お前はもう立派な人だ
八重樫 夏目
え!?
何?急に笑
何?急に笑
累璃
だから、一応
累璃
夏目にアオの行き方を教えておく
八重樫 夏目
…なんで?
八重樫 夏目
累璃も一緒に行ってくれるんでしょ?
累璃
俺はその時行くかは分からない
累璃
この国、アカについて探りたいことがある。
八重樫 夏目
じゃあ、それが終わるまで私、待ってるよ?
累璃
駄目だ
累璃
その時にはもうお前は女王になってるよ。
八重樫 夏目
女王になったら駄目なの?
累璃
女王になったらアオの奴に一発で見つけられて殺されるよ
累璃
居場所がきっと分かっちゃうからね
累璃
だからアオへは夏目だけで行け。
八重樫 夏目
…嘘。
八重樫 夏目
…私、累璃がいないと、
累璃
大丈夫だ、夏目。
累璃
あんたはこの二年間で成長してる
累璃は私をぎゅっと抱きしめた。
苦しいくらいに。
けど嫌ではなかった。
八重樫 夏目
…分かった。
八重樫 夏目
行き方、教えて。
累璃
あぁ。
累璃はニカッと笑った。
累璃
…。
累璃
(夏目、寝たか。)
累璃
ごめんな、夏目。
累璃
どうやら俺は
累璃
▶"◎◣◢▧◢◎"◎►◣►▶►。(※アオ語)
累璃
…。
夏目の唇にキスを落とした。
八重樫 夏目
…。
八重樫 夏目
…ん、
朝だ…
八重樫 夏目
(私、いつ寝たんだろ。)
大きなあくびをした。
八重樫 夏目
…あれ?
いつも君がいた布団はもぬけの殻だった。
八重樫 夏目
…累璃?
八重樫 夏目
…どこ、行ったの?
君は消えていた。
私をおいて。