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◯◯side (◯◯の部屋)

九条 陽葵

どの髪飾りが良いかな〜

九条 陽葵

んー、◯◯は可愛い系だし、このピンクの花にしようかな

九条 陽葵

◯◯そこの髪ゴム取って

☆☆ ◯◯

はいっ!

九条 陽葵

あんがとー

今日は祭りの当日

なんとか及川を祭りに誘うことができた私は、陽葵におめかしをしてもらってる

メイクやヘアセットにさほど興味がない私は、そう言う知識に疎い

だから、陽葵に頼んでやってもらうことになったんだ

九条 陽葵

なんか暇だねー

☆☆ ◯◯

う、うん?まぁ、そうね?

九条 陽葵

◯◯さ、及川の好きな人とか知ってるの?

九条 陽葵

今は彼女いないらしいけど

☆☆ ◯◯

あぁ〜..........

☆☆ ◯◯

、どうなんだろうね

☆☆ ◯◯

本当はね、及川、ずっと昔から好きな人いるんだよ

九条 陽葵

....................は?

九条 陽葵

え、は....?ん???

九条 陽葵

ちょ、たんま!

☆☆ ◯◯

え、うん?

九条 陽葵

え、どゆこと?

九条 陽葵

なにあいつ、好きな人いるのに色んな女と付き合ってるってこと?

☆☆ ◯◯

うん、......そう言うこと

九条 陽葵

え、やっばぁ!!

九条 陽葵

頭おかしいじゃんっっ!

九条 陽葵

衝撃の事実なんだけど!!

☆☆ ◯◯

私もそう思うよ〜!

九条 陽葵

それって、どんな人とか聞いたことあるの?

☆☆ ◯◯

んー、まぁ、一応?

九条 陽葵

え、聞きたい

☆☆ ◯◯

いいよ〜。◯◯様が話してやろう

九条 陽葵

しゃっ!

◯◯side (中学時代)

中学3年生で部活を引退した後

私たちは家の方向が一緒でたまに2人で帰ることがあった

いつも何気ない会話を交わしてなんとなく家に着いてまたねってする

急だけど、私は、彼がする恋バナが嫌いだ

でも、それでも、彼のことを好きにさせてのがどんな人か気になったから

☆☆ ◯◯

ねぇ、及川

及川 徹

んー、なにー?

☆☆ ◯◯

及川の好きな人ってどんな人なの?

及川 徹

おぉ〜?

及川 徹

◯◯、俺の好きな人気になっちゃうの〜?笑

☆☆ ◯◯

っ、いや!そう言うのじゃないけど....

及川 徹

まぁ、◯◯は俺の恋応援してくれてるし話してあげる!

☆☆ ◯◯

う、うん

及川 徹

その人のことね、中1の時に好きになったんだ〜

その言葉でドキンと心臓がうるさく鳴った

この時点で、彼の好きな人は確実に私じゃないと分かった

私は、中学2年生の時に北川第一中学校に転校してきたから

☆☆ ◯◯

(聞かなきゃ良かった.......)

及川 徹

髪の毛がちょっと長めで、自然なウェーブがかかってて

及川 徹

ぱっちりした大きな目で、可愛い声だったな〜

及川 徹

顔が整ってて、大人びた顔つきで、年上かな、なんて思ってる

及川 徹

あと、肌もめっちゃ綺麗でね、透明感があったよ〜

つらつらと好きな人について語る及川は楽しそうで、嬉しそうで

本当に、その人が好きなんだなって心の底から伝わってきた

そして、今言っていた条件も全て私に当てはまらなかった

私の髪の毛はストレートだし、肩につくくらいのボブだ

声も別に普通

顔が整っているだなんてもってのほかだし、友達に童顔だとも言われる

唯一当てはまるのだとしたら、一般の人よりも少し目が大きいくらい

でも、そんな人腐るほどにいる

そうして、私の可能性とやらは0になった

☆☆ ◯◯

じゃぁ、なんで.....

及川 徹

ん?

☆☆ ◯◯

どうして好きな人がいるのに、好きじゃない女の子と付き合うの?

純粋な疑問だった

好きな人がいるのにも関わらず、他の女の子と付き合うのはおかしい

及川 徹

あぁ〜......

そう、脱力したようにつぶやかれた言葉は何故か寂しそうな声だった

☆☆ ◯◯

、??

及川 徹

その子、なんだけどね

及川 徹

多分もう、会えないんだ

☆☆ ◯◯

......................え?

☆☆ ◯◯

どう言うこと.......?

及川がいつもより悲しげに瞳を揺らした姿に、また心臓がドキンと鳴った

及川 徹

.....名前も、年齢も、学校も

及川 徹

何にも、知らないんだ笑

彼はそう言って、薄い笑みを浮かべた

でも、その笑みがつらいものなんだって馬鹿な私でもわかった

☆☆ ◯◯

っ........そ、うだったんだ

話を聞くに、彼女には電車の中で会って、ほんの5分程度しか話さなかったこと

名前も学校も聞けずに、起きたらもう彼女はいなくなっていたこと

どこに住んでいるかすら、生きているかすらもわからないこと

きっと、全てを話してくれたんだと思うけど、その話をしている間、及川はずっと元気がなかった

及川 徹

初めてだったんだ

及川 徹

これが恋なんだって、気づけたの....

及川 徹

誰かを、心から好きだって思えたのも

いつもチャラいのに、真剣そうに話すから、それが現実だと受け入れざるを得なかった

きっと、及川が見る景色を奪える人なんて、これからも現れないんだなって

嫌でも思い知った

☆☆ ◯◯

そうだったんだね、

及川 徹

なんか暗い話になっちゃった

及川 徹

ごめんね笑

☆☆ ◯◯

いや、聞いたの私だし....全然

☆☆ ◯◯

及川はその人のこと、大好きなんだね......

及川 徹

うん、多分一生好き

胸がギュッて強く握り締められたみたいに痛くなった

その人のことが一生好きなら、私に勝ち目なんて一切ない

及川の恋を応援してあげるって言ったのに、できそうにない自分がいて

この場から逃げ出したい気持ちでいっぱいになった

☆☆ ◯◯

...........

及川 徹

そう言えば、◯◯も好きな人いるんだよね、?

☆☆ ◯◯

..........あー、まぁ.....

及川 徹

じゃぁじゃぁ!

及川 徹

◯◯の好きな人の話も聞かせてよ!

目を輝かせて聞いてくる及川に、話してもらったし、話すか、と思った

どうせ、特徴を言ったところで今の彼には何も響かない

今だけじゃなく、これからもずっと先も

☆☆ ◯◯

..........うん、いいよ

及川 徹

やった〜!

☆☆ ◯◯

私の好きな人は.....カッコよくて、優しくて

☆☆ ◯◯

すごい努力家で、笑顔が....かっこよくて

☆☆ ◯◯

決めたことは、最後まで頑張り続けるの

☆☆ ◯◯

それで、みんなからの....人気者で

☆☆ ◯◯

勉強も、スポーツも....得意で

☆☆ ◯◯

最高で最強の人

私が言い終わると、及川は少しだけ驚いてる表情をしていた

及川 徹

......へぇ、すごいねその人

及川 徹

◯◯にここまで言わせる人って、相当魅力がある人なんだね!

☆☆ ◯◯

まぁね.....

その笑顔に、なんて無責任な男なんだと、自分勝手に思った

好きな人には好きな人がいるんだ

でも、それは私にどうにかできることじゃない

ただ、その日は悔しいが心を埋め尽くしただけだった

◯◯side (現在)

☆☆ ◯◯

ってな感じだったなぁ〜

☆☆ ◯◯

だから、及川が心から私に振り返ることはないんだよ

☆☆ ◯◯

脈なしってこと

九条 陽葵

へぇ〜

九条 陽葵

そんなことがあったんだねぇ、あんたも苦労してんのね

☆☆ ◯◯

まぁね〜

九条 陽葵

まぁ、当たって砕けろ!

☆☆ ◯◯

そのつもり笑

九条 陽葵

振られた時は慰めてやるから、学校来なくなるのだけはやめてね

☆☆ ◯◯

流石にこの時期に休むほどバカじゃないよ?笑

☆☆ ◯◯

単位落とされたらマジでやばいもん笑

九条 陽葵

うんうん

九条 陽葵

でもまぁ、こんだけ可愛くなった◯◯見れば、あいつも一瞬くらいあんたに釘付けになるさっ

そう言って陽葵は私に鏡を見せてきた

☆☆ ◯◯

っ、これ私!?

九条 陽葵

正真正銘◯◯です!!

☆☆ ◯◯

うっそ!

☆☆ ◯◯

めっちゃ可愛くなってるんだけど!?

九条 陽葵

ハハハ!私のメイク力にかかればこんなの序の口前よ

九条 陽葵

まぁ、◯◯は元がいいからってのもあるけど随分可愛くなったね!!

鏡に映っている私は、まるで別人のようだった

薄めのオレンジリップをつけた唇に、ほんのりピンク色の頬

綺麗に引かれたアイライナーが、ただ大きいかっただけの目を綺麗に見せている

髪の毛先が巻かれてウェーブがかかっていて、緩くふわふわと一本に結ばれている

結び目にはピンクと白の花の髪飾りが何個か綺麗に飾られていた

☆☆ ◯◯

す、すごい.....!

☆☆ ◯◯

まじでありがとう!!

九条 陽葵

こんくらいどうってことないさ〜

☆☆ ◯◯

今度やり方教えて!!

九条 陽葵

お、興味湧いてきた?

☆☆ ◯◯

うん!めっちゃ湧いてきた!

九条 陽葵

よかろうよかろう!また今度ね

☆☆ ◯◯

やったー!ありがと!

これで及川も、私のこと少しでも意識してくれるのかな....?

九条 陽葵

じゃぁ、もうそろそろ時間?

☆☆ ◯◯

うん、もう出なきゃ遅れちゃう

九条 陽葵

じゃぁ、最後に◯◯には良い話を教えてやろう

☆☆ ◯◯

え、なになに?

九条 陽葵

花火が打ち上げられて、空に大輪の咲かせた瞬間に

九条 陽葵

願い事をすると叶う

九条 陽葵

そう言うジンクスがあるんだよ

☆☆ ◯◯

そ、そうなんだ.....!

九条 陽葵

うん!

☆☆ ◯◯

やってみる!

九条 陽葵

じゃぁ、頑張ってこい!

☆☆ ◯◯

うん、ありがとう!!

待ち合わせの時間まであと、30分を切った

私は他の支度を整えて、大きく深呼吸してから家を出た

タップお疲れ様です!

さて、次回は◯◯ちゃんと及川さんで一緒にお祭りですね〜!

私は夏祭り好きな人と回るとかしたことないのでちょっとだけ羨ましいですっっ!!

あと、お話の中で出てきたジンクスは諸説ありだと思いますが、ちゃんと調べましたので、皆さんもよかったらやってみてください!!

今年は夏祭り行く人たくさんいると思いますが、皆さんは誰と回るんですかね?

私は友達となら行きました〜!とっても楽しかったです!

と、雑談はこの辺で!笑

◯◯ちゃんの恋も及川さんの恋も、叶うのでしょうか?

次回も◯◯ちゃん視点です!

ではまた!ありがとうございました〜!

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