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歩幅と距離は恋次第!!

第1話 - 久しぶりの学校

382

2025年06月11日

#司類

#冬彰

#青春恋愛

あかまる🍓🐾໊

河川敷

不良

おい。ここはオレらのシマだぞ。何勝手に入り浸ってんだよ。

司

ははっ、ここは河川敷だぞ。誰のものでもないだろう。

不良

オレらのシマだっつってんだろ‪💢

司

おっと、どうどう。

司

お前たち学生だろう？学校はどうした？

不良

それはお互い様だろーが！！‪💢

不良

ナメやがって…！！上等だ、やってやんよ‪💢

司

おぉ、やるか。

5分後

不良

う"……クソ……っ

司

なんだ、つまらん。3人でそれか。

司

次は10人くらい連れてくることだな。

不良

ナメやがって……！！覚えてろ！！

司

ならせめて名くらい名乗れ〜

司

…全く、礼儀のなってない奴らだな。

司

はぁ、大した暇つぶしにもならんかった…

司

(他になにか暇つぶしになりそうな事…)

司

(あ、学校……いや、つまらんな。面倒なだけか。)

司

(だがたしか、この間から新学期だったよな。)

司

(ふむ……1度くらい、顔を出した方がいいか。)

学校

司

(お〜！久しぶりだなぁ)

不良

あ、天馬！！

司

む

不良

やっと現したか！！あの時の決着、つけさせてもらうぞ！！

司

すまん、お前は誰だ？

不良

なっ！？去年喧嘩しただろ！！忘れたのか？！

司

うむ、どの喧嘩だったかがなぁ

不良

く……っ！！俺はお前に負けて以来、毎日悔しさを胸に腕を磨いたんだぞ！！

司

喧嘩の腕を？暇人だな。

不良

‪💢‪💢‪💢

不良

いいから来い！！！決着だ！！

司

喧嘩をしに来たわけじゃないが…まぁいい。売られた喧嘩は買うぞ。

校舎裏

不良

ｶﾞﾊｯ……！！く、クソッ！！

司

1人で向かってきた度胸は褒めてやろう。

不良

クソが……ッ

不良

調子に乗ってんじゃねぇ！！

ボコッ！

不良

ｸﾞﾊｯ！

司

胴ががら空きだぞ。防御も覚えたらどうだ？

不良

ぐ……っ！！

「こら！！！そこで何してる！！」

司

む、

先生

天馬！！！またお前か！！！‪💢

司

喧嘩を売られたから、買っただけですよ。

先生

だからって一方的じゃない！！立派な暴力です！！

先生

本当に貴方は！！学校にも来ずに外で喧嘩三昧！！信じられない！！

先生

問題ばっかり起こして！学校に泥を塗るつもり？！

司

はぁ…

大人はいつもそうだ。

オレがした事にばかり怒って、その理由を知ろうとしない。

オレの話にだって、聞く耳を持たない。

司

(ま、別にいいんだがな。)

先生

～～聞いてるの？！

司

はぁ、すみません。

先生

何その態度？！まるで分かっていないじゃない！！

司

(それはどっちが…)

まぁまぁ、先生。頭ごなしに叱っても、きっとその子には届きませんよ。

先生

！

司

(む？)

先生

神代先生……

先生、次も授業だったでしょう？この子の話は僕が聞いておきますよ。

先生

……すみません、お願いします。

司

(誰だ、この人。初見だな。)

こんにちは。天馬司くんだよね？

司

はい、初めまして。

初めまして…か。

司

？

あぁ、いや。たしかに初めてかもね。一応、僕は君の担任なんだけど。

司

あっ、そうなんですね。

初めましてだから、自己紹介するね。

神代先生

1年B組担任の、神代類です。1年間よろしくね。

司

天馬司です。よろしくお願いします。

神代先生

それで……さっきの喧嘩の原因はなんだい？

司

久しぶりに顔出したら、急に喧嘩を売られました。

司

オレはそれを買っただけです。

神代先生

ふむふむ、そうかい。

神代先生

天馬くんの言ってることは本当なのかな？

不良

……

不良

…はい。俺から吹っ掛けました。

司

(む、珍しいな。正直なタイプか。)

神代先生

なるほどねぇ…

神代先生

2人とも、まずは保健室に行こうか。

司

え、オレもですか？

神代先生

あぁ。だって、ほら。

優しくギュッと両手を握られた。

神代先生

こんなに赤くなっちゃって、少し血も出てるよ。痛いだろう？

司

？！

司

き、急に触らないで下さい！

神代先生

あっ…すまない。失礼だったよね。申し訳ない。

司

(ビックリした…)

神代先生

けど、そういう事だから。保健室行こうね。

保健室

神代先生

痛くない？大丈夫？

不良

じ、自分でやります！！

神代先生

おや、そうかい？

司

(距離感近いな…)

神代先生

天馬くんも、消毒しようか。

司

あ、自分でやります。

神代先生

おやおや、2人とも大人だねぇ

神代先生

さて…喧嘩を吹っ掛けた理由、聞いてもいいかな？

不良

……去年、天馬の奴にボロボロに負けたんです。

不良

それで…

神代先生

ふむ…

司

でもお前、喧嘩以外ならオレに勝ってるじゃないか。

不良

え？

司

ほら、学年も。お前は2年生になったんだろう？

不良

え、そうだけど……

不良

天馬……もしかして、留年……

司

したぞ。

不良

マジかよ？！？

司

大マジだな。

不良

あの噂マジだったのか……

司

あぁ。だから、一応オレはお前の後輩だぞ。

不良

うわっ、なんか変な感じ。

司

先輩とでも呼んでやろうか？

不良

勘弁してくれ

神代先生

ふふ、仲良しじゃないか。

不良

べ、別にそんなんじゃねぇけど…

不良

消毒終わったんで、もう教室戻ります！さよなら！

神代先生

あっ、まだ話は……

神代先生

……まぁいいか。

司

オレも帰っていいですか？

神代先生

ダメ。

司

え～

神代先生

ちょっとお話しようか、天馬司くん。

司

はぁ……

司

(面倒くさいな……「なぜ学校に来ないのか」とかだろ。適当に理由つけて早く帰ろう…)

神代先生

天馬くんって可愛いもの好きなのかい？

司

…はい？

神代先生

いや、その爪がね。とても可愛らしいと思って。

司

あぁ、これは妹の趣味です。

神代先生

へぇ、妹さんが！ふふ、器用な方なんだねぇ

司

まぁ、オレの妹ですからね。

神代先生

兄妹いいなぁ。僕は一人っ子なんだよねぇ

司

へ～。なんかぽいですね。

神代先生

ふふ、そうかな？

神代先生

そうだ！可愛いと言えば、この間ねぇ

司

……あの、聞かないんですか？

神代先生

おや、何をかな？

司

「なんで学校に来ないのか」とか、「なんで喧嘩ばっかりするのか」…とか。

神代先生

聞いて欲しいのかい？

司

いや、別にそういう訳じゃないですけど、

司

普通、話って言ったらそれかと思ったんで。

神代先生

まぁ、それも気になりはするけど…

神代先生

それより先に、僕は天馬くんのことを知りたいと思ってね。

神代先生

何が好きなのか、苦手なのか。得意なことはなにか、とかね。

司

それ…知る必要あります？

神代先生

あるよ。そうしたら、君のことを理解できるだろう？

神代先生

僕はね、いきなり叱ったり踏み込んだりするより、その人の事を理解してからにしたいんだ。

司

へぇ……

神代先生

良かったら、君にも僕のことを知って欲しいな。

司

はぁ、

神代先生

僕、理科教師なんだ。ちょうどこの次の授業が理科だし、折角だから受けてみないかい？

司

……

司

(理科とか、そもそも好きじゃない科目だな…)

司

まぁ…暇だし、そのくらいなら。

神代先生

本当？良かった！ふふ、楽しい授業になるように頑張るね。

理科室

ザワザワザワザワ

司

……

生徒

あの人アレだよ、ほら。留年したっていう不良の先輩…

生徒

こ、怖っ……

生徒

先輩も他校の人も、みんなボコボコにしてるらしいよ…

生徒

ど、どうしよ。機嫌損ねないようにしなきゃね…

司

(…まぁ、そりゃそうか。)

神代先生

は～い、みんな注目。授業始めるよ。

神代先生

今日は早速、アルコールランプを使って実験していくよ。

司

(ほぅ、実験か。)

神代先生

おっと、その前に安全面の話をしないとね。

神代先生

みんな、ちょっと見ててね。

途端、アルコールランプの中のアルコールを机に流した。

司

(……何してるんだ？)

神代先生

ちょっと火つけてみるよ。

司

は？

ボウッ

音を立て、机が燃え始めた。

司

？！

生徒

？！

神代先生

と、この様に机に火をつけちゃっても大丈夫！

神代先生

理科室の机は耐火性でね。丈夫なんだ～

司

(な……は？？だからって実演するか？？)

神代先生

じゃ、早速実験の説明していくから、よく聞いててね。

司

(この状態で続ける気か？！)

生徒

せ、先生。まだ机燃えてますけど…

神代先生

うん？あぁ、綺麗だろう？

司

(は？？？)

神代先生

ふふ、なんちゃって。下手したら火事になるから、みんな真似しないようにね。

司

(誰がするか)

シュウゥゥ

神代先生

さ、説明するよ～

司

(なんなんだコイツ……)

司

(なんか……なんだろう……)

司

(すっごい興味が惹かれる……！！！)

司

(あれか？！俗に言う「おもしれー女」的な？)

司

(すごく気が惹かれる…)

翌日

司

(さて、類に会いに来たはいいが……)

司

(ふむ、自分の教室が分からん。)

司

(1年B組ってどこだ？)

司

(人に聞こうにもなぁ…)

生徒

て、天馬先輩だよアレ…

生徒

学校来たんだ…

生徒

この間もまた他校の人怪我させたらしいよ、

生徒

ひぇ…おっかねぇ…

司

(ふむ、聞けそうな人がおらん。)

神代先生

おや、天馬くんじゃないかい？

司

！！

司

類！丁度良かった！

神代先生

こら！

司

どわっ？！

神代先生

「先生」をつけなさい。

司

でも、「先生」って距離遠くないか？

神代先生

逆にどうしてそんな近くなったんだい？

神代先生

昨日はそんなんじゃ無かったろう？

司

あぁ、あれは特に興味無かったから…

司

だが、変わった。オレは今、類にとても興味が惹かれてるんだ。

神代先生

うぅん…興味を持ってもらえたのは嬉しいんだけどねぇ…

司

という事で、類！教室まで案内してくれ♡

神代先生

だから、「先生」をつけなさい。あと敬語！

司

は～い

神代先生

…それと、教室へ行く前に約束して欲しいことがあるんだ。

司

なんだ？

神代先生

もう喧嘩はしない、って約束して。

司

いいぞ。

神代先生

あ、あっさりだねぇ…

司

まぁ、類がそう言うならな。聞いてやってもいいと思って。

神代先生

随分と上から目線だね。

神代先生

でもとにかく、約束だよ。

司

あぁ！

歩幅と距離は恋次第!!

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新ストーリー！こういう、先生×不良の物語好きです！続き楽しみにしてます！

こんにちは！アカウントを作る前からずっと見ていました。あかまる様の語彙力の多さや発想力にいつも驚かされてばかりです。文章だけでなく、イラストの美しさも尊敬しています。ものすごくクオリティが高い物語を読ませていただいて大感謝です！自己満ではありますが、あかまる様に伝えられてとてもうれしいです。これからも健康に気をつけて頑張ってください！応援しています。長文失礼しました。

あかまる🍓🐾໊

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