好きな人がいた
今まで生きてきた中でぽつりぽつりと
でも
その「好き」の形は
よく分からないまま
しかしどれも
恋愛というはっきりとしたものには ならなかった
ラト
主
主
ラト
ラト
好きな人には
大抵好きな人がいて
そして
それは大抵互いに想いが通じ合っている場合が多くて
主
ラト
ラト
それを知った瞬間に
その人への好きは
冷たくて無機質でとても軽くなるのを感じた
ラト
主
好きな食べ物
好きな本
好きな音楽
好きな人
好きな景色
好きな色
僕の好きは1列で並行で均一
その列に
その人も機械的に並ぶだけになる
主
主
正直
意味がわからなかった
特別な人ができる瞬間も
その人を特別に好きだと認識する行為も
ましてやそれが
お互いに通じ合う仕組みも
ラト
ラト
ラト
主
主
ラト
主
知らない
分からない
僕が他の誰かを1番特別に思ったことがないように
他の誰かの1番特別になったことがない僕は
気味が悪いと思った
好きな人が他の知らない誰かに向けて
幸せそうに微笑んでいたのが
心底不気味だと思った
主
主
ラト
ラト
主
主
主
ラト
主
ラト
主
ラト
ラト
主
主
ラト
主
ラト
ラト
ラト
ラト
主
主
ラト
ラト
知らない
分からない
なんで
なんで?
どうしようもなく涙が出そうだ
主
主
主
主
主
主
ラト
ラト
主
ラト
ラト
ラト
ラト
ラト
主
ラト
ラト
ラト
主
主
好き
好き
大好き
ラト
ラト
主
あぁ
やっと僕も
その微笑みを受け取れた
主
主
主
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