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前の事件をきっかけに私は小さな島へ引っ越し転校した学校でなんとか生活している。

慣れるのに少し大変だったが、皆いい人で馴染むのに時間は必要なかった。

とはいえ、私は霊と戦ってきた桜木家

桜木 咲夜

(下手に友達と一緒にいたら巻き込んでしまう…)

桜木 咲夜

(もうあんな思いはごめんよ…)

四限目の英語が終わりクラスメイトと一緒にお昼を食べていた時、一人の生徒が妙な噂を話しはじめた。

宮本 紗綾

ねぇ、知ってる?例の誘拐事件

橘 すみれ

知ってる〜!怖いよねぇ!!

桜木 咲夜

誘拐事件?

宮本 紗綾

桜木さんはまだここに来て一週間だもんね、実はここ一週間前に連続誘拐事件が多発してるの

桜木 咲夜

連続誘拐?

宮本 紗綾

しかも、攫われてるのは中高生だって

橘 すみれ

やだぁ、私達も攫われちゃうじゃん

宮本 紗綾

いいや、私だと思うな

宮本 紗綾

こんな絶世の美女、独り占めにしたがるわ

橘 すみれ

え〜絶世の美女?

宮本 紗綾

絶世の美女よ!!

桜木 咲夜

(一週間前って、あの時の事件の時にって事よね…)

橘 すみれ

桜木さん?

桜木 咲夜

え?何の話だっけ?

宮本 紗綾

私が絶世の美女なのかって話よ

橘 すみれ

紗綾は置いといて、桜木さんって顔綺麗よねぇ…

宮本 紗綾

ちょっと!でも否定はしないわ

桜木 咲夜

そうかなぁ?

橘 すみれ

その顔なら彼氏とかいたんじゃないのぉ?

宮本 紗綾

胸も大きいしねぇ

桜木 咲夜

そんなことないよ

橘 すみれ

いいなぁ〜私も巨乳美女になりた〜い

桜木 咲夜

ちょっとお手洗い行ってくるね…

宮本 紗綾

行ってら〜

橘 すみれ

済んだら前の学校の話聞かせてよね〜

近藤 轟 先生 (担任)

浮かない顔してるな

桜木 咲夜

近藤先生…

近藤 轟 先生 (担任)

どうした?最近元気が無いぞ…

桜木 咲夜

…いえ……

近藤 轟 先生 (担任)

まだ、思ってるのか?

近藤 轟 先生 (担任)

あれは、警察とお爺さんが言っていただろ

近藤 轟 先生 (担任)

桜木家の仕事をしただけだ

近藤 轟 先生 (担任)

もう思い詰めるな、みんなが心配するぞ

桜木 咲夜

すみません

近藤 轟 先生 (担任)

この手で友達を斬ったのはわかるが、もう忘れろ

近藤 轟 先生 (担任)

今日はもう授業無いから
大人しく帰りなさい

桜木 咲夜

無いのですか?

近藤 轟 先生 (担任)

ここんところ、外が物騒に
なってきたからな…

桜木 咲夜

友達が言ってました…

桜木 咲夜

連続誘拐事件って…

近藤 轟 先生 (担任)

あぁ、ここだけの話だが…

近藤 轟 先生 (担任)

クラスの中に休みの奴がいるだろ?

桜木 咲夜

3人ですよね?

近藤 轟 先生 (担任)

どうやら、誘拐されたらしいんだ

桜木 咲夜

えっ!?

近藤 轟 先生 (担任)

真は定かでは無いが、そうらしい

近藤 轟 先生 (担任)

帰る時は十分に気をつけなさい

桜木 咲夜

分かりました、ありがとうございます

近藤 轟 先生 (担任)

さようなら

近藤先生は手を上げ職員室へと帰って行った。

教室へ戻り昼食を済ませた桜木はクラスメイトに早く帰るよう促す。

宮本 紗綾

桜木さんがそう言うならしょうがないよねぇ〜

橘 すみれ

桜木さん、またね!!

桜木 咲夜

またね

桜木は自分の指輪を見つめる。

指輪は何も反応してないが、脳内に過去の記憶がフラッシュバックされる。

桜木 咲夜

………。

桜木 咲夜

私も帰らなきゃ

桜木は歩いて自宅へ向かっていると、左人差し指に付けていた指輪が青白く輝き出した。

桜木 咲夜

嘘…

桜木 咲夜

また霊なの?

すると、カサカサと生い茂った草の中から体長1m程の巨大なカマキリ達が桜木を囲みだした。

カマキリ

キシキシキシキシ…

桜木 咲夜

やっぱり!!

桜木は刀を抜きカマキリを斬りつける。

カマキリは威嚇をしてるだけで、何もしてこない。だが仲間を1人斬られたからか、威嚇が少し激しくなった。

桜木 咲夜

攻撃してこない?

桜木は道を開けるように目の前にいるカマキリを斬ると次から次へと湧いて出てきた。

桜木 咲夜

一体何体いるの?

すると背後から何かが潰される音が聞こえ、後ろを振り向くとカマキリを潰した一人の男が現れた。

桜木 咲夜

え?

東雲 司

よぉ、よく一人でこの数と戦ってるな

桜木 咲夜

誰?

東雲 司

ヒーローは遅れてくるだろ?

桜木 咲夜

いや、危ないですよ?

桜木 咲夜

下がっててください!

東雲 司

おぉ、最近の子は威勢がいいねぇ

東雲 司

まぁ、ここは歳上に任せろって

男が拳を握り構えるとカマキリは男の圧に一歩下がる。

東雲 司

俺はこの娘よりも強いぞ?

男はカマキリの顔に蹴りを入れ鎌の腕をちぎった後、背後に忍び寄っていたカマキリの首に鎌を掛け切り落とす。

男の戦闘はめちゃくちゃだが、戦闘慣れしている動きだとわかった。

桜木 咲夜

何者なの、この人

そう言った桜木の背後に一体のカマキリが不意を突いた。

しかし、男は桜木を退かしカマキリの首をへし折る。

桜木 咲夜

あっ!

男の胸に顔をうずくめてしまった桜木は頬が赤く火照った。

東雲 司

おっと、怪我は無いか?

桜木 咲夜

だ、大丈夫です…

東雲 司

しかし、いくら倒してもキリがないな

東雲 司

どこかに巣があるはずだが…

男は近くの神社の階段を見つると、桜木の手を取り神社へ向かった。

桜木 咲夜

ちょっ、ちょっと!!

東雲 司

一時撤退だ…!!

神社に着き小さな小屋の中に隠れると、男は靴を脱ぎくつろいだ。

東雲 司

ふぅー

桜木 咲夜

あの…

東雲 司

ん?

桜木 咲夜

助けてくれてありがとうございます

桜木は男の手を見ると自分と同じ指輪をつけていた。

桜木 咲夜

あっ、その指輪

東雲 司

あ?これか?

桜木 咲夜

それをどこで…

東雲 司

ある霊媒師から貰ったんだ

東雲 司

悪運が出ると光り出すって言ってな

桜木 咲夜

!!

桜木 咲夜

その霊媒師の名前覚えてますか?

東雲 司

名前?

東雲 司

あ〜確か''桜木 真弥''さんだったかな

桜木 咲夜

やっぱり…

東雲 司

?なに、知り合いか?

桜木 咲夜

それ渡したの私の祖母です

東雲 司

マジか…

東雲 司

じゃあ君の名前は…

桜木 咲夜

桜木 咲夜です

桜木 咲夜

桜木 真弥の孫です

東雲 司

そうだったのか…

東雲 司

俺は東雲 司
(しののめ つかさ)

東雲 司

よろしくな

桜木 咲夜

こちらこそ

桜木 咲夜

あの、そろそろ帰りたいのですが…

東雲 司

ダメだ、外にはまだ奴らがいる

東雲 司

明日の朝、帰すよ約束する

桜木 咲夜

はぁ

辺りが暗くなりはじめ桜木は疲労のせいか、その場で眠ってしまった。

夢の中、暗黒の世界にポツンと大きな満月が光り輝いていた。

桜木 咲夜

ん…ここは?

月の下には真っ赤な桜の木が植えられ、地割れから赤い光が溢れる。

そこに一人、般若の面を着けた男が桜の木の下にいた。

桜木 咲夜

あなたは?

???

………

般若は手を伸ばすと目の前から数多の妖怪達が地を割り這い出てくる。

桜木 咲夜

悪霊…!!

???

百鬼夜行が訪れる…

桜木 咲夜

え?

数多の妖怪達は列をなして桜木を避け向かってる街へ歩き続ける。

桜木 咲夜

やめて!!

突如暗くなり、目の前に般若の面が現れると、お面の目から人の目が見えた。

桜木 咲夜

あ…あ…

???

しーっ……

目を開けると布団の中で寝ていた。

窓から微かに入る光が朝を知らせる。

桜木 咲夜

朝……

東雲 司

あっ、桜木ちゃん

東雲 司

おはよう

桜木 咲夜

おはようございます

東雲と一緒に座って汁物を食べてるお坊さんが軽く会釈する。

桜木 咲夜

東雲さん、この人は?

東雲 司

しばらくの間、小屋を貸してくれる

東雲 司

郷島さんだ

郷島 一

郷島 一です、よろしくお願いします
(ごうじま はじめ)

桜木 咲夜

よろしくお願いします

挨拶をかわすと桜木のお腹からぐぅ、とひねるような音が漏れてしまった。

桜木 咲夜

ご、ごめんなさい!!

郷島 一

いえいえどうぞこちらを、女の子にお腹を鳴らせてしまって申し訳ありません

そう言って桜木に温かい具が沢山入った豚汁を渡す。

東雲 司

郷島さんの豚汁は厄除けになるんだ

桜木 咲夜

へぇ

東雲 司

なんでも、調味料にそういった物が入ってるんだと

箸で人参を取ると人参の形は花の形に切られている、具は多く出汁と味噌がバッチリ効いている。

桜木 咲夜

美味しい…

お坊さんが作ったと言っても信じられない程の味の濃さ、若者の味のよう…

しかし、野菜の出汁のおかげでこってりしていながらもしつこくなく滋味深い味わい。

桜木 咲夜

あの……失礼かもしれないですけど…

東雲 司

どうした?

桜木 咲夜

おかわり……貰ってもいいですか?

東雲 司

ぷっ!

東雲 司

ハッハッハッ!!

郷島 一

お気に召して良かったです

豚汁を食べていると桜木の携帯にメールが届いた。

桜木 咲夜

ん?ふぇいう?

東雲 司

誰からだ?

メールの内容には、学校からで連続誘拐事件の関係で今日から臨時休校となる内容だった。

桜木 咲夜

臨時休校……

東雲 司

どれだ?

桜木は携帯のメール画面を東雲に見せると両親から電話が掛かってきた。

桜木 咲夜

あっ!お母さんかも…

東雲 司

ちょっと貸して

桜木 咲夜

えっ、あっ!ちょっと!

東雲 司

もしもし咲夜さんのご両親ですか?

東雲 司

実は、天涙高校の近くにある神社の管理者なんですけど、お宅のお子さんが臨時休校を聞いて神社で修行をしたいと言いまして…

東雲は得意気にデマを言い説得する。

郷島 一

桜木さん

桜木 咲夜

はい

郷島 一

貴方はこの状況が落ち着くまで、ここに居た方がいい

郷島 一

恐らく、例の化け物に目付けられてます

桜木 咲夜

分かるんですか?

郷島 一

ええ、昨夜、あなたが東雲と一緒に階段へ上がってるのを見かけた時、カマキリのような悪霊が追ってましてね

郷島 一

ですが、ご安心ください。私が結界を作りましたのでしばらくは持つでしょう。

桜木 咲夜

郷島さん……ありがとうございます

東雲 司

ふぅ、親御さん納得したみたいだ

桜木 咲夜

凄いですね

東雲 司

嘘をつくのは1丁前なんだ

郷島 一

自慢することでは無いですよ

郷島 一

それより、これからどうするのですか?

東雲 司

誘拐事件の現況を掴みに行く

東雲 司

あのカマキリを駆除しながらな

桜木 咲夜

私も行きます

桜木 咲夜

ここにいても何も解決しないので

郷島 一

わかりました

郷島はゆっくりと立ち上がると札のような紙切れを桜木に渡した。

桜木 咲夜

これは?

郷島 一

これをあなたの刀で斬ってください

郷島 一

この札にはあなたの役に立つ能力が入ってると思います。

桜木 咲夜

わかりました

桜木 咲夜

ありがとうございます

東雲 司

そんじゃ、行こうか

郷島 一

お気を付けて

東雲 司

おう

東雲 司

外にはカマキリはいないな

桜木は周囲を見渡し安全を確認すると札を投げ斬りつける。

桜木 咲夜

はっ!!

東雲 司

あぶなっ!!

札が斬れた途端、刀に紅い波紋が入り刀は青い光を失い赤へと変わった。

桜木 咲夜

色が変わった?

東雲 司

おい、それしまっとけ

東雲 司

誘拐事件が起きてるんだから、警察達がいつもより目を鋭くしてるかも

桜木 咲夜

そうだった……

東雲 司

とりあえず誘拐事件が多い高校に行くか

桜木 咲夜

高校ですか?

東雲 司

高校の近くにカマキリがいるかもだし

2人は足並み揃えて高校へと目指した。

桜木 咲夜

誰もいないみたい…

東雲 司

いたら困るけどな…

桜木 咲夜

ねぇ、あれ見て

東雲 司

あん時のカマキリか?

桜木 咲夜

なんか下でモゾモゾしてる

東雲 司

少し近づくか、バレないようにな

桜木 咲夜

うん

2人はカマキリの化け物に近づくと女性の悲鳴が響いた。

宮本 紗綾

いやぁ!!やめ、って!!

桜木 咲夜

あれは紗綾?

東雲 司

知り合いか?

桜木 咲夜

同級生なの、そんな紗綾…

東雲 司

待て、今は行ったら何するかわからない

東雲 司

もう少し様子を見るぞ

カマキリは紗綾の衣服を破かせ羽交い締めをする

宮本 紗綾

やめて!そんなの入らないから!!

カマキリ

ギギギギ

東雲 司

おいおい、ちょっとやばそうだな

桜木 咲夜

助けないと!!

カマキリ

ギギギ

2人の背後には鎌を大きく広げる一体のカマキリが近づいてくる。

東雲 司

こっちにもいたのか!

桜木 咲夜

紗綾!!

桜木は駆け込んで目の前にいるカマキリの首を切り落とす。

東雲 司

早っ!?

東雲は背後にいるカマキリの脚を引きちぎって体勢を崩した後、頭を握りつぶした。

桜木 咲夜

紗綾、大丈夫?

東雲 司

気を失ってるな

東雲 司

にしてもエロい身体してやがる

桜木 咲夜

こんな時に何言ってるんですか

東雲 司

悪ぃ、冗談だよ冗談

東雲は紗綾を抱き上げて開いたままの教室の窓へ侵入する。

東雲 司

とりあえず、ここに置いておくか

桜木 咲夜

危なくないですか?

東雲 司

大丈夫、結界貼っとくから

すると、東雲はポケットから小瓶を取りだし液体を紗綾の裸に撒き散らす。

桜木 咲夜

ちょっと!

東雲 司

これで気配を消せる

東雲 司

あとは、新聞紙で覆わせて

桜木 咲夜

………

東雲 司

これで風邪引く心配無し!

2人は教室から出ると酸味の強い腐敗臭が鼻を刺激した。

桜木 咲夜

ゔっ!臭い!

東雲 司

なんだこれ!

学校の廊下には原型の無い肉の塊がゴロゴロと転がっていた。

東雲 司

これは…

東雲は肉塊を摘んでみる。 ドロっとした液体が溢れるとそこから腐敗臭が吹き出してくる。

桜木 咲夜

東雲さん、それ触って平気なんですか?

東雲 司

これ、人だ

桜木 咲夜

えっ?

東雲 司

日にちは結構経ってるが、ここに持ってきたのか?

桜木 咲夜

人ってどういうことですか!?

桜木は肉塊に近づくと、人の髪の毛がちらほら見えた。

桜木 咲夜

えっ、嘘……

東雲 司

恐らく、あのカマキリが持ってきたんだろう

桜木 咲夜

じゃあ、この辺りにある肉塊も……

桜木は肉塊の元が人間と分かると辺りに散らばってる肉塊の認識が変わっていく

妙に脈打ってる肉塊や、呼吸するかのように膨らんだり縮んだりをしてる肉塊

桜木 咲夜

いや、いや……

東雲 司

桜木?

桜木 咲夜

いや、いやいやいやいや!!!

東雲 司

桜木!しっかりしろ!

そして、桜木は脈打ってる肉塊に目を向けると人の顔の皮が微かに残っていた。

桜木 咲夜

えっ…

その顔は昨日、朝で会話していた橘すみれのものだった

桜木 咲夜

嘘……

桜木は膝から崩れ落ちて涙を流しはじめる。

桜木 咲夜

紗綾…すみれ…どうして…

東雲 司

………

泣く桜木を横にすみれの肉塊には大きなヒビが入っていた。

東雲 司

これは、ヒビ?

すると、ヒビの中から小さなカマキリが顔を出した。

東雲 司

考えたくないけど、そういう事だよね

東雲は小さなカマキリを握り潰す

東雲 司

これは、卵の栄養だ

桜木 咲夜

………

東雲 司

奴らは赤ん坊が大きくなるようにか弱い女の子に卵を植え付けて内部から喰い破って出てきたのかも

東雲 司

まるでエイリアンみたいだ…

すると、校内が激しく揺れ始める

東雲 司

地震!いや、あのカマキリか!?

桜木はゆっくりと立ち上がり涙を拭った

東雲 司

桜木?

桜木 咲夜

平気です、東雲さん

すると、体育館の方から大きな咆哮が響き渡った。

東雲 司

うるさっ!

桜木 咲夜

っ!

桜木は刀を強く握りしめて体育館へ歩き出す。

東雲 司

待てよ、桜木!

薄暗い体育館の中、そこに大きな樹木のような影が聳えていた。

桜木 咲夜

これは…

東雲 司

おいおい、これかよ

桜木 咲夜

東雲さん知ってるんですか?

東雲 司

こいつは霊獣だ

東雲 司

霊獣、あのカマキリよりも霊力が強く危険な獣だ

桜木 咲夜

あのカマキリの親玉って事ですか?

東雲 司

そうだ

すると、2人の指輪が強く光出すと、天井から数多のカマキリが襲ってくる。

東雲 司

あの霊獣を倒さないとこいつらがどんどん湧いてくるぞ!

桜木は霊獣に向かって赤く輝く刃を刺そうとすると、霊獣は長いツルを鞭のようにして桜木の刃を弾く。

桜木 咲夜

くっ!

東雲 司

桜木!くそっ!こいつら俺の事を集中攻撃しやがって…!!

桜木は立ち上がって、走り出し向かってくるツルを華麗に避ける。

桜木 咲夜

そこ!

ツルが上へ浮くと、赤い刃を斬りこむと霊獣は体勢を崩して揺れはじめる。

次の瞬間、無数のツルが桜木を覆うように迫る。

桜木 咲夜

邪魔!!

桜木はそう叫ぶと無数のツルは跡形もなく消滅した。

東雲 司

嘘っ!

桜木 咲夜

はあああぁ!!!

桜木は霊獣の身体に赤い刃を刺し込むと霊獣は灰のように粉々になった。

後を追うようにカマキリも姿を消した。 しかし、姿を消さず残るものもあった。

桜木 咲夜

すみれ、みんな、仇は取ったよ…

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