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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

だから!それは違うって言ってんだろ!

は?!意味わかんない!!

なぜこんな言い合いになってしまったのだろうか。喧嘩をしたい訳じゃなかったけどいつの間にかこうなってしまっていた____。

彼は一緒にグループを組んでいる恋人だ。たまたま話の流れでダイナミクスの話になったとき、俺らは隠さずに打ち明けた。俺は今までほとけの事をDomだと思っていたが、Subと言われて正直驚いた。彼にこんな一面があったのだと知れて少し優越感に浸れた。

話の冒頭に戻るが、事の発端はほとけが俺の八つ橋を食べたことだった。

あれ、?ほとけ?俺の八つ橋知らん?

あー…ごめん、あれ食べちゃった、

は?!俺が食べるって言ったやろ?!

そんなに怒らなくても…また買えばいいでしょ、?

あれ限定やったんよ?意味分かんないんだけど。

…ごめん

ここで俺が許してればよかったんだ。 ほとけも反省していたからもう終わってればよかったんだ。でも、その時はすごく疲れていてほとけの事を気遣う気力なんてわかなかった。

謝れば許されると思ってんの?

別のやつじゃだめなの?

だから!それは違うって言ってんだろ!

は?!意味わかんない!!全部同じでしょ?

ここにいればもっとほとけを傷つけてしまうと思ったから

はぁ……ちょっと外出てくる。

っ?!、ねぇちょっと待ってよ!!

うるさいって

ねぇ、僕が悪かったから

…………

いふく、

……″Kneel″

へっ…

″Shush″

じゃあな

この一言が。 安易に出すんじゃなかった。 まさかあんなことになるなんて思っても見なかった。

じゃあな

待って!いふくんっ!! そう言いたいのに声が出ない。 その間にも彼の、恋人の後ろ姿は遠ざかっていく。

一生懸命声を出そうとしても出るのは音にならない声ばかり。何かしようとしてもKneel、所謂おすわりの体勢から動くことが出来ない。

今までこんな事は一度もなかったのに、 帰ってきてくれなかったらどうしよう もう捨てられちゃったかな

あ、れ?何で泣いてるんだろう、 くるしいなぁ ぃふく、 しんどいよぉ いふくぅ

勢いで出てきてもうたけど、どうしよう ここで戻ってもダサいし… 俺の無駄に高いプライドが邪魔をする。ほとけも反省してるだろうし1,2時間くらいで帰ろうと思った。

今持ってるのは…財布とスマホ、ぐらいか。 幸いこの近くにショッピングモールがあったのでそこで時間を潰そうと考えた。

この際色々なところをみて回ろうと思い、目に入った所から入っていった。ほとけと一緒にやったゲームが売ってたり、オシャレな服。ほとけの好きそうなご飯、キラキラと主張するアクセサリー達。見てるだけで時間が過ぎた。

でも、何か足りないようであまり楽しめなかった。 あーあ、楽しくねぇな、 ショッピングモールを後にした。

何時間位経ったかな、スマホを開いて時計を見ると大体2時間弱経っていた。 「そろそろ帰ろうかなー」

と思っていると、スマホが揺れた。確認してみると初兎から電話がかかってきていた。

「もしもしー?どないしてん?」

 

「いや、まろちゃんに用は無かったんやけどさーいむくんにかけても繋がらんかったからまろちゃんなら何か知ってるかなーって」

「あー、ほとけ?今俺の家におるで?電話繋がらないんや…」

ここで1つ思い出す。

俺、ほとけに対してのCommand切ったか?

ほとけは何が何でもCommandは守ってくれるし、ずっと守ってくれているかも。

 

「まろちゃん?どないしたん?」

「しょにだ、ちょっと電話切る!後で話す!」

 

「まろちゃn…」

切ってしまったけれど後で謝ろう。それよりもほとけのことで頭がいっぱいだった

涙がとまらない、 自分の身体じゃないみたいだ

い"ふ"く"っ

声が出た!!……

出てしまった…? あれ…僕今黙れのCommand出されてたよね、

声、出したらだめだったかも 僕がコマンド守れてたらよかったのかな ぼくがいい子じゃなかったからかな

ど、うしよう いきがくるしくなってきた、 ごめんなさい

ごめんなさっごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

いきがくるしかったけどがんばったよ ずうっとすわってまってたよ

だから、だからいふくん戻って来るよね………?

たった数十メートルの道のりがとても長いように感じた。扉を開ける。そこには、別人のように錯乱している恋人がいた。

っ…!?ほとけ!!!

ごめんなさっ、ごめんなさ

俺の声聞こえる?!

ぁ…いふ、く…?

そうだよ…俺だよ

っ…コマンド聞けなくてごめんなさッ

ぼく、わる、いこだからっ、ヒュッ……しゃべっ、ちゃたぁ゙!!ごめ、

大丈夫、大丈夫やで、息整えよっか。″俺の真似をして″

大袈裟に息を吸って見せる。

そうそう、上手やで。

ゆっくりでいいからなー…

いい子いい子。

だんだん落ち着いてきたらしく、震えが治まる。僅かな沈黙が流れる。 どうしよう。

  

『『ごめん』』

顔を見合わせて。 俺らは笑った。

この作品はいかがでしたか?

1,585

コメント

10

ユーザー

めっちゃ神!?!!✨ えっ!!超好きでめっちゃ物語 良かったっ!!!!! ハート1300まで押させて いただきましたっ! えっ!!めっちゃいむくん かわいかった!!!!!

ユーザー

えっ、神すか😇✨💕?? なんか。。うん(?)Commandってカッコイイ😖💖 多忙なのに投稿ありがとう😭💖⸝⸝

ユーザー

夜にこんな神作見れて嬉しい限りです!喧嘩からの仲直りシチュ大好物です!! 投稿お疲れ様でしたm(_ _)m

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