2つの選択肢

脱獄してから数時間

真っ暗だったはずの空が

気がつけば

明るくなっていた

俺は路地裏に隠れ

息を潜める

時間が経つにつれ

生まれた感情は

悲しい、苦しい…だった

罪悪感に呑まれ

俺は脱獄したことを後悔した

俺はどうするか悩んだ

俺はどうすればいいんだろ

ぷりside

俺は夜通し探し続けた

不安な気持ちを抱えながら

俺はあきの無事を

ただ祈る

あきside

気がつけばまた夜になっていた

俺は覚悟を決め

思い出の場所に来ていた

ここはぷーのすけと

何度も遊んだ場所

戻りたいと何度願ったって

叶うことはなくて

ただ状況が悪くなるだけだった

俺は最期に

サヨナラ

ぷりside

ﾌﾟﾁﾝ

俺はテレビの電源を落とした

俺らが見つけた時

あきは海の上に

不気味に浮いていた

俺ゾッとした

その感覚は今でも消えない

俺は罪悪感で押し潰されそうだった

そこから数時間

二人の間には

長い沈黙が流れた

まぜは何か言いたそうにしていたが

何も見えなかったことにして

まぜを見送った

俺はあきがいなくなった場所に

足を運んだ

ここの海を見ると

色んな思い出が蘇る

あきとたくさん遊んだ日常

ちぐが自〇をしようとした海

そして…

あきが壊れて

自〇しようとしたこの海

俺はたくさん泣いた

人生で1番泣いた

泣き止んだ頃

俺はあることを決意した

END2　かくれんぼ3(完)