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M苺さんの作品とっても大好きです!はぁやっと思いを伝えられた。
2029年5月14日月曜日
佐賀県鳥栖市 伝代中学校
伝代中学校は今日から体育大会の練習が始まった。
現在はプログラム4番の1年生のリレーの練習が始まるところだ。
スタートラインにイヤーマフを付けた生徒が立つ。
右手のピストルを天高く挙げ、構えた。
生徒
生徒
パンッ!!
今回の競技の練習では、走る場所や位置の確認、放送部の簡単な呼び掛けなどを重点的に行うようであった。
放送部
放送部
実と健太は、橙団のテント配置予定場所である、運動場の真南側の場所で待機していた。
飯田 実
古賀 健太
飯田 実
古賀 健太
すると、放送が入った。
放送部
実と健太が話に夢中になっていると、誰かが健太に後ろから声をかけてきた。
田代 飛鳥
声をかけたのは、健太と幼稚園の頃からずっと一緒の飛鳥だった。
彼女は招集入場係になり、出場場所にて出場する生徒を数えたり、指定の位置へ誘導する役割を担っていた。
田代 飛鳥
古賀 健太
古賀 健太
そう言うと、健太は走って指定の場所へと向かっていった。
飯田 実
飯田 実
一瞬で姿が小さくなる健太に、実は感心する。
そして、しっかり者の飛鳥は実にも声をかけた。
田代 飛鳥
田代 飛鳥
飯田 実
そう言うと、飛鳥も立ち去った。
まだまだ5月ではあるが、今年も既に随分と暑くなった今日この頃。
初夏の暑さに負けない体育大会の練習が、実達を熱くしていた。
放課後
飯田 実
古賀 健太
古賀 健太
飯田 実
古賀 健太
昼間のジリジリとしたこの環境で暑さの話題を出すことは、感覚的に余計に暑くなってくる。
このあまり暑さについて考えたくなかったのか、健太は話題を変えた。
古賀 健太
古賀 健太
飯田 実
古賀 健太
古賀 健太
飯田 実
言われてみれば、と考えていると、知らない声がかかった。
???
声をかけてきたのは、後ろに立っていた少女だった。
飯田 実
???
2人は、その少女の雰囲気にどこか既視感を覚えた。
健太は何かを察し、実に耳打ちする。
古賀 健太
飯田 実
ヒソヒソと話す2人。
???
そんな2人は声をかけてきた少女に言った。
実&健太
少女は驚く。どうやら図星のようだ。
???
???
飯田 実
古賀 健太
少女はそれならばと、自己紹介をした。
向島 宙
向島 宙
飯田 実
向島 宙
向島 宙
古賀 健太
向島 宙
宙は申し訳なさそうに頷く。
古賀 健太
飯田 実
2人が同意すると、宙は目を輝かせた。
向島 宙
向島 宙
そうして3人は宙の姉を探すために、鳥栖の街を歩き始めた。
街を歩いていると、思い出したかのように健太が訊いてくる。
古賀 健太
向島 宙
飯田 実
向島 宙
古賀 健太
飯田 実
実は鹿児島のリージョンの姉ならばと思い、どこのリージョンなのか気になった様子。
向島 宙
飯田 実
向島 宙
宙は軽い愚痴のようなものをこぼす。
古賀 健太
向島 宙
向島 宙
古賀 健太
向島 宙
向島 宙
飯田 実
古賀 健太
向島 宙
向島 宙
“むじょか”という未知の単語に健太は困惑した。
古賀 健太
飯田 実
向島 宙
宙は驚く。
飯田 実
飯田 実
なんと、実は経験則で意味を予想しただけだったのだ。
古賀 健太
健太が感心していると、ふと、辺りから良い匂いがした。
向島 宙
通りの真横は定食屋だった。
古賀 健太
健太はそう言いながら、店の看板に書いてあるチキン南蛮という文字に目をやっていた。
向島 宙
チキン南蛮は宮崎県の有名な食べ物である。
リージョンの生態というのは、自分の土地に関するものを好む傾向にあるのだ。
勿論それは宙の姉も例外ではなく、チキン南蛮は大好物なのである。
宙が店の窓から店内を覗くと、神々しい高千穂峡のような美しいエメラルドグリーンの髪の少女がチキン南蛮を頬張っている。
向島 宙
宙は歩いていたこの通りから、店の駐車場へと走り出した。
飯田 実
宙に続き実達も後を追った。
???
???
少女がチキン南蛮を頬張っていると、勢いよく店の引き戸が開く。
ガラララ!
店員
店員さんの声が店内に響く。
昼食のピーク時間もすぎていたからか、それとも平日だったからなのか、人気なお店でも店はガラガラであった。
向島 宙
宙は店員の挨拶などフル無視で、姉の方へと向かった。
それに続き、実と健太も店に入る。
???
向島 宙
???
向島 宙
宙が呆れていると、店員は少女に声をかける。
店員
店員
少女は宙とその後ろにいた実達を見る。
???
少女は実達を不思議そうに見つめていた。
古賀 健太
実達ははっと気づく。自分達は彼女とは初対面であること。そして、ここで食事をするつもりはないこと。
飯田 実
向島 宙
店員
店員は困惑している。
古賀 健太
そう言って実達はひとまず店を出た。
数十分後
しばらくして、少女が定食屋から出てきた。
???
向島 宙
宙が少女に駆け寄る。
向島 宙
向島 宙
突然の度重なる薩摩弁で実達は少し驚く。
飯田 実
古賀 健太
今のシュチュエーションにより、何と言っているのか大方分かりはするが、初見では本当に何を言っているのかついていけない。
???
少女は実達の方を見る。
???
向島 宙
宙が言いかけると、実達は自ら名乗りあげた。
飯田 実
古賀 健太
???
浜遊 さくら
浜遊 さくら
浜遊 さくら
さくらも名乗ると、さっと話題を変える。本当にマイペースだ。
向島 宙
向島 宙
宙のツッコミを横目に、健太は不安そうにしていた。
古賀 健太
健太は小声で実に訊く。
飯田 実
古賀 健太
飯田 実
さくらは、その小声を聞き逃さなかった。
浜遊 さくら
飯田 実
実が誤魔化そうとした時だ。
山岬 鳩深
偶然鳩深が通りかかった。
手にはスーパーの大きめのレジ袋をいくつか持っている。買い物帰りだろうか。
古賀 健太
向島 宙
宙が鳩深に近づく。
山岬 鳩深
信頼できる九州のリージョンではあるが、鳩深は念の為警戒する。
向島 宙
山岬 鳩深
鳩深はまだ疑う。恵水の前例があるためだ。
向島 宙
そう宙が言うと、彼女は手から炎を出す。実は嫌な予感がした。
飯田 実
向島 宙
宙は手の炎を全身に広げた。
実&健太
実達は驚く。なぜなら、彼女の全身が炎に包まれた状態なのだ。
古賀 健太
飯田 実
実は焦るが、
浜遊 さくら
さくらは呑気に返事する。
飯田 実
せめて物思いで、実は鳩深にも声をかけた。
飯田 実
鳩深はしばらく宙をじっと見つめ、
山岬 鳩深
と言った。
そうしてようやく宙は全身の炎を消したのである。
向島 宙
向島 宙
古賀 健太
飯田 実
実が宙の状態を確認すると、火傷どころか服すら燃えていない。
飯田 実
向島 宙
宙はドヤ顔を披露する。
山岬 鳩深
山岬 鳩深
鳩深はドヤ顔はスルーして淡々と告げた。
古賀 健太
健太は話がよく見えない様子。
向島 宙
向島 宙
古賀 健太
飯田 実
向島 宙
山岬 鳩深
山岬 鳩深
古賀 健太
実達は鳩深に続いてその場を後にする。
その様子を1人の少女が見ていた。
田代 飛鳥
向島 宙
浜遊 さくら
浜遊 さくら
さくらはさらっと言った。
飯田 実
飯田 実
浜遊 さくら
浜遊 さくら
古賀 健太
山岬 鳩深
浜遊 さくら
飯田 実
向島 宙
浜遊 さくら
向島 宙
飯田 実
飯田 実
山岬 鳩深
古賀 健太
古賀 健太
山岬 鳩深
実&健太
佐賀県鳥栖市 朝日山
実達は百均やコンビニ、飲食店やスーパーが立ち並ぶ県道を西に進み、踏切を越え、山の中に入って行った。
一行は坂道を昇っている。リュックを背負った学校終わりの軽い登山は、若い体でも負担があった。
飯田 実
飯田 実
実達がいるのは、ぽつんと佇む小さな山。
古賀 健太
古賀 健太
飯田 実
飯田 実
山岬 鳩深
山岬 鳩深
鳩深がそう言うと、拓けた駐車場に出た。
古賀 健太
古賀 健太
飯田 実
烏田 農
そこには、農が待っていた。
浜遊 さくら
山岬 鳩深
山岬 鳩深
烏田 農
向島 宙
向島 宙
教えてリージョン解説 Part15
〜鹿児島県発祥のもの〜
向島 宙
飯田 実
向島 宙
飯田 実
飯田 実
向島 宙
向島 宙
飯田 実
飯田 実
飯田 実
向島 宙
飯田 実
向島 宙
飯田 実
飯田 実
向島 宙
飯田 実
向島 宙
向島 宙
飯田 実
飯田 実
向島 宙
飯田 実
飯田 実
向島 宙
向島 宙
飯田 実
飯田 実
飯田 実
向島 宙
向島 宙
向島 宙
飯田 実
飯田 実
向島 宙
飯田 実
飯田 実
向島 宙