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イガラシ
テレビカメラを意識するように、そちらのほうへと視線をやる。
察してくれたヒグラシが、カメラをイガラシのほうへと向けてくれた。
ちょうど、イガラシと【革命軍】が対峙するような構図になっていることだろう。
革命軍
イガラシ
テレビカメラの存在は、良い意味でも悪い意味で影響が大きかった。
こうやって、相手の言質を取る際には最大限の力を発揮してくれることもあるが。
イガラシ
イガラシ
革命軍
イガラシ
イガラシ
イガラシ
ふっとヒグラシのほうへと視線をやると、彼もまた分かっているかのごとく頷く。
おそらく、彼もイガラシと同じ答えにたどり着いたのであろう。
ただ――確信が欲しい。
推測ではなく、確実にそうであるという確信が。
革命軍
イシカワ
ヤナギ
ヤナギ
ヤナギ
本来ならば信頼しなければならないイシカワとヤナギであるが、いちいち彼らに説明している場合ではなかった。
イガラシ
イガラシ
イガラシ
革命軍
革命軍
イガラシ
イガラシが引っ掛かりを覚えたのは、イガラシ自身に問われた罪だった。
イガラシが【革命軍】の黒幕であったとしても、また逆に黒幕でなかったとしても。
【革命軍】にとって、この革命は果たして罪なのであろうか。
もし、彼らが罪だと認識しているのだとすれば、彼らの存在意義はどうなるのか。
罪ではないと思っているからこそ、こうして自分達のやっていることを正当化しているのではないか。
ならば、イガラシの【罪】を問う――という根本的な部分が揺らいでしまう。
そこが揺らいでしまったら、そもそもゲームとして成立しない。
革命軍
【革命軍】は答えられない。
自分達のやっていることを【罪】とは認めたくないから。
イガラシ
イガラシ
きっと答えられないだろう。
ならば、ゲームの不成立を主張し、押し切ってしまったほうがいい。
それに、自分の考えが正しければ、じきに動きがあるはず――。
その瞬間を引き出すべく、イガラシはさらに追い込む。
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
ふと、これまで主導してきた【革命軍】が、他のメンバーとアイコンタクトを交わしたように見えた。
何か動きがあると察して、とっさに身構えるイガラシ。
革命軍
革命軍
イガラシ
イガラシ
イガラシ
確信を得た瞬間【革命軍】が他のメンバーに向かって発砲。
それに連動するかのごとく、他の【革命軍】もまた、発砲を始める。
いきなりの同士撃ちであるが、しかしこれは予測していたことだった。
イガラシ
イガラシは叫ぶと、混乱の最中、立ち尽くしている革命軍に向かって体当たりをする。
倒れ行く中、イガラシの行動に気づいた他のメンバーが、銃口を向けてきたのに気づく。
イガラシ
回避行動を取ろうにも間に合わない。
万事休す――。
しかし、イガラシに向けられた銃口は天へと向けられ、そこから何発もの弾が飛び出るのが見えた。
ヒグラシ
ヒグラシ
ヒグラシの言葉に頷くと、イガラシは周囲の教員達に向かって叫ぶ。
イガラシ
イガラシ
はったりでもなんでもなく、いつの間にか【革命軍】の戦力は失われていた。
イガラシ
止まっていた時を戻すかのごとく、イガラシの言葉でみんなが一斉に動き出す。
イガラシ
イガラシがぽつりと漏らすと、ゲームの主導権を握っていた【革命軍】が、弁明するかのように両手を前に広げる。
革命軍
革命軍
革命軍
【革命軍】から、もう1人の【革命軍】へ。
もはや、2人とも取り押さえられる寸前だった。
ホソヤ
ガスマスクを外したホソヤの姿に、みんなが動きを止めた。
革命軍
革命軍
イガラシ
ヒグラシ
革命軍
ヒグラシの言葉にイガラシが頷くと、ゲームを主導していた【革命軍】がガスマスクを脱いだ。
イガラシ
イガラシは運命めいたものを感じると同時に、妙な因果を見た気がした。
ミヤギ
イガラシ
イガラシ
そう、ホソヤに続いて【革命軍】に混じっていた味方は――。
イガラシと一緒に【3D事件】に巻き込まれたクラスメイト。
ミヤギシズカだった。