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コメント
7件
昔は嘘でしょって思ってたのに今では勝手にしなさいって言ってるってことはやっぱりあの数年で気持ちの変化があったんだなって思った!!
うわああああああもう最っ高!!✨️ 私のリクエストをこんなに素晴らしい形で具現化してもらえるなんて、本当に嬉しい✨️😭 リクエストと違う所があってぜんっぜんいい!!👍🏻 ̖́-❤︎ 本人の感じ方・考え方が入ってるっていうのは、寧ろいい事だと私は思ってるよ😁🌼 こちらこそ、リクエストを受けてくれてありがとう!!✨️✨️
リクエストを下さった方⤵
葵 アオイ
沙羅 サラ
貴方はふんわりと自然に私に向けて言葉を放った
だけれどあまりにも唐突過ぎて 脳の理解が追い付かず
私は 持っていた花瓶を落としてしまった
「がしゃんっ」という音と共に彼は すぐに私の元へ走ってきて 足元を見てから尋ねてきた
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
そう言いながら胸を撫で下ろしながら 割れてしまった花瓶を片付ける彼を見て 昔の淡くて懐かしい色褪せた記憶が彼と重なった
沙羅 サラ
沙羅 サラ
胸の中に一つのざわっとした感情が広がっていく
沙羅 サラ
葵 アオイ
彼は私を真っ直ぐと見詰めながら
何処か不安そうに 微かに何かを期待しているかの様に
私の返答を静かに待っていた
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
私達が来たのは 至ってシンプルな''庶民''のレストラン
だけど 私にはこの空間や雰囲気が落ち着く
それもそうだろう 元々私は気を使わないで良い場所が好きなのだから
だけれど 黒瀬家に住んでいた頃は 誰に対しても気を使わなければいけなかった為
基本は 自室に引きこもり読書を堪能していた
私はそっとメニューを手に取り一通り目を通してから
ふぅっと息を吐いてから物事を発した
沙羅 サラ
葵 アオイ
黒瀬家に居た頃の食事は 質のいい食材を使用した料理を毎日食卓に出され 無理矢理食べさせられた
沙羅 サラ
葵 アオイ
注文を済ませた後の空気は想像以上にしんみりしていて
周りの空気と私達の周りの空気だけは 明らかに温度が異なっていた
沙羅 サラ
葵 アオイ
その沈黙に耐えられなくなった葵が 居心地が悪そうに話を持ち出す
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
何故急にそんな事を聞いてきたのか疑問に思ったけれど
テーブルの上に置かれていた一輪の綺麗な 造花の赤薔薇を見て納得した
沙羅 サラ
しっかりと覚えているけれど
今の関係性を考えて この話は「忘れたわ」と答えた方が良さそうね
沙羅 サラ
私がそう返事をすると"一瞬"だけ
ほんの一瞬だけ 葵が泣きそうな顔をした
葵 アオイ
沙羅 サラ
嘘なんてつくんじゃなかった
正直に「覚えているわ」と言えば
葵にこんな顔はさせなかっただろうに
沙羅 サラ
沙羅 サラ
嘘なんてついてしまったのかしら
後悔するには遅過ぎる
だって時は戻らない
時は止まらない
時はいつも人の気持ちを傍観するだけだから
店員は領収書をそっとテーブルに 置いてから静かにその場を去っていった
私は注文した品をじっと見つめてから言葉を発した
沙羅 サラ
葵はその発言を聞くと 少しだけ恥ずかしそうに首を縦にふった
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
その言葉は嘘ではなく 本心だった
昔 私と葵が幼なじみというまだ平和な関係だった頃
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
あの頃は…まだ 自由があった
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
だから 笑いあったり
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
互いに怒りあったり
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
馬鹿みたいな事で呆れたり
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
あの告白だって 大して胸には響かなかった
でも…やっぱり今は
嬢と家来という関係が互いを縛る鎖の様だ
だから…
だから___
今くらいは
"監視"がない今は
昔のように…戻りたい
笑いあったり
互いに怒りあったり
馬鹿みたいな事で呆れたり
告白の真意だって…知りたい
でも…私にその事を持ち出せる勇気なんてない
だって…私は 黒瀬家の長女だから
そんな事でへこたれていては駄目だから
沙羅 サラ
暖かくて
優しくて
懐かしくて
何かを包容しているような味
これだけは嫌いになれない
葵 アオイ
私はゆっくり 葵を見つめる
葵 アオイ
私は
私は…
沙羅 サラ
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
沙羅 サラ
葵 アオイ
葵 アオイ
嗚呼良かった
葵は忘れていなかった
昔の鮮やかで爽やかな思い出を
忘れていなくてよかった
今はそれだけで充分
ここから先は……未来の私が何とかしてくれる
きっとそうだ
そう思っていれば…叶う筈だから