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目を覚ますと、

そこは病院のベッドの上だった。

日内

やぁ!おはよう

ベッドの側にいた日内は

いつも通り

軽やかな口調で言った。

紫雲 かぎり

…七星は?

日内

まったく、起きて早々彼女の心配とは

日内は呆れたように笑う。

日内

彼女が寝ずに君の側にいるもんだから

日内

一旦帰らせたんだよ

日内

寝不足でふらふらしてたし

日内

君たち二人は

日内

もっと自分を大切にするべきだと思うけどねぇ

日内

足の傷だって自分でやったんだろ?

紫雲 かぎり

意識を戻すためにいさ仕方なく、だ

日内

そうだったとしても、だよ

日内がそういうと、

紫雲は苦笑いを浮かべた。

紫雲 かぎり

それで?

紫雲 かぎり

どれぐらい寝ていた?

日内

二日ぐらいだね

日内

その間、何があったか聞く?

紫雲 かぎり

頼む

日内

わかった

と一つ咳払いをしてから

日内は言葉を続けた。

日内

”佐藤太郎”は彼の望み通り

日内

急性薬物中毒で亡くなったよ

紫雲 かぎり

……そうか

日内

ナーガも最後まで悩んでたけどね

日内

薬にラムネを混ぜてやろうかって

紫雲 かぎり

ナーガらしいな

日内

うん

日内

でも、そうしなかったのは

日内

優しさと捉えるべきなのかな?

紫雲も日内も

複雑な表情を浮かべた。

紫雲 かぎり

その約束があったから

紫雲 かぎり

”佐藤”は自らの意思で

紫雲 かぎり

あのライブ配信をしたんだ

紫雲 かぎり

あれが無ければ

紫雲 かぎり

”芝田”も三嶋もあそこまで

紫雲 かぎり

追い込むことはできなかったはずだ

日内

そうだね

日内

そう言った意味では

日内

”佐藤太郎”の存在は大きかったね

紫雲は日内の言葉に

大きく頷いて見せた。

日内

その”芝田”だけど

日内

現状、行方不明ってことになってる

日内

おそらく”会”の誰かが殺し

日内

その死体はゴミと一緒に焼かれたはずだ

紫雲 かぎり

あの状況で

紫雲 かぎり

”芝田”を助けるメリットは無いからな

日内

こちらとしては

日内

死に際の三嶋の暴露は助かったけど

紫雲 かぎり

ああ…

日内

どいつもこいつも

日内

”いつか”のときに備えて

日内

いろんな情報を隠し持ってたんだね

紫雲 かぎり

必要無いと判断されれば

紫雲 かぎり

ゴミと一緒に燃やされるのを見ていれば

紫雲 かぎり

自ずとそうなっていくんだろう

日内

確かに

日内

殺してもタダじゃ済まないってわかれば

日内

”会”も今後は好き勝手に殺せなくなる

紫雲 かぎり

その抑止力にもなったはずだ

日内

簡単に殺す方がどうかしてると思うけどね

日内はそう言って

肩を竦めて見せた。

紫雲 かぎり

”芝田”がいた芸能事務所は?

日内

知らぬ存ぜぬの一辺倒

日内

こっちも所属タレントが犠牲になったと

日内

被害者ヅラしてる

紫雲 かぎり

やはりそうか

日内

事務所も”会”と繋がりが?

紫雲 かぎり

全くの無関係ではないはずだが

紫雲 かぎり

その証拠を掴むのは難しいだろうな

日内

そうだね

紫雲 かぎり

三嶋はどうしてる?

日内

完全黙秘してるみたいだけど

日内

家から色んな脱法ドラッグが見つかったし

日内

”芝田”の暴露もある

日内

もう、お日様の下は歩けないだろうね

”加藤さんも刺したし”

と言葉を続けた。

紫雲 かぎり

その加藤真耶さんは?

日内

もちろん、生きてるよ

その明るい言葉を聞いて

紫雲は安堵の息を吐いた。

日内

出血は多かったものの

日内

他の外傷は無かったからね

日内

ただ

日内

脱法ドラッグを投入されてたみたいだから

日内

もう少し入院が必要だってさ

日内

それは紫雲も一緒かな

紫雲 かぎり

薬の後遺症はあったのか?

日内

一時的な記憶障害はあったけど

日内

こちらは回復の傾向にあるらしい

紫雲 かぎり

そうか、よかった

日内

紫雲は他人の心配してばかりだな

紫雲 かぎり

そう、か?

日内に言われて

紫雲は首を傾げる。

日内

そういう紫雲は後遺症無いのか?

紫雲 かぎり

とりあえず

紫雲 かぎり

お前の顔と名前はわかる

日内

じゃあ、大丈夫か

日内はニッと笑ったあと、

ふと何かを思い出した。

日内

そうそう

日内

紫雲が加藤沙耶さんを刺してたあの動画

日内

警察が解析した結果

日内

フェイク動画だったんだって

紫雲 かぎり

え?

紫雲もあれは本物だと思っていた。

日内

誰が作って加藤さんに送ったのかは調査中だけど

日内

オレは三嶋だと思ってる

紫雲 かぎり

そうだな

紫雲 かぎり

そうじゃなきゃ

紫雲 かぎり

あのタイミングで喫茶店には来ないだろう

日内

同感

日内

三嶋の家宅捜査もしてるし

日内

答えはすぐ出るでしょ

紫雲 かぎり

そうだといいんだけどな

紫雲 かぎり

(三嶋がその手の証拠を残しているとは思えないが)

そう思って

紫雲は眉間に皺を寄せる。

日内

あとは紫雲の事情聴取だな

紫雲 かぎり

あ…そうか…

そのことをすっかり忘れていた。

日内

どこまでバカ正直に話すかは

日内

紫雲次第だけど

日内

滝津さんを悲しませるようなことだけはするなよ

紫雲 かぎり

……わかってる

日内

よしっ

紫雲 かぎり

なんだかんだ言いながら

紫雲 かぎり

色々と気にかけてくれて

紫雲 かぎり

ありがとう

紫雲の言葉を聞いて

日内は大きく目を見開いた。

紫雲 かぎり

なんだよ…

日内

いやいや

照れたような

笑みを浮かべて

日内は首を横に振った。

日内

お礼を言うのはオレの方だ

日内

久々に”生きてて楽しい”って思えたよ

紫雲 かぎり

一歩間違えたら

紫雲 かぎり

殺されてたかもしれないんだぞ?

日内

でも、生きてる

日内

この選択肢は間違いじゃなかったってことだ

紫雲 かぎり

本当にお前は変わり者だな

日内

オレは純粋に人生を楽しみたいだけ

日内

んで、周りも幸せに笑ってたら

日内

それだけで最高だろ?

紫雲 かぎり

まぁ…な…

日内

そこに悲しい愛は必要無いから

日内

紫雲たちを苦しませる奴は

日内

死ねばいいって思う

紫雲 かぎり

極端だな…

紫雲が呆れて言うと、

日内は”へへっ”と笑うだけに留めた。

日内

さて

日内

……そんなもんかな?

紫雲 かぎり

……

紫雲 かぎり

そういえば、ナーガは?

紫雲 かぎり

終わったら絶対会いに行くって言ってたろ?

日内

残念ながら実家の手伝いがあって

日内

しばらくこっちに来られないってさ

紫雲 かぎり

実家って?

日内

神社だそうだ

それを聞いて

紫雲は驚きの表情を浮かべた。

紫雲 かぎり

あいつ、神社の子だったのか

日内

オレとおんなじ反応してる

日内は楽しそうに笑った。

日内

嘘だろってツッコんだんだけど

日内

本当のことらしい

紫雲 かぎり

そうか…あのナーガが…

信じられないという顔の紫雲。

日内

でも、絶対そっちに行くからって

日内

言ってたから

日内

そしたら、みんなで

日内

美味しいものでも食べに行こう

紫雲 かぎり

日内の奢りか?

日内

まかせろ、金なら幾らでもある

紫雲 かぎり

ムカつく奴だな

そう言って二人は楽しそうに笑った。

日内

んじゃ、オレはこの辺で

日内

新しい情報が入ったらメールするよ

そして、

軽やかに手を振って、

病室を後にした。

一人残された紫雲が

顔を上げると

良く晴れた

穏やかな空が見えた。

紫雲 かぎり

(やっと)

紫雲 かぎり

(一区切りだ)

そして、

ゆっくりと息を吐いた。

一通り、

事情聴取は終わった。

結論から言うと、

紫雲が三嶋を刺した行為には

正当防衛が認められ、

罪に問われることはなかった。

被害者である三嶋は、

紫雲に刺されたことに対しても

無言を貫いているという。

紫雲 かぎり

(三嶋が働いていた学校にも)

紫雲 かぎり

(警察が入ったと聞いたし)

紫雲 かぎり

(あいつが担任をもったクラスから)

紫雲 かぎり

(行方不明者も出ていると言っていた)

紫雲 かぎり

(警察の事情聴取も)

紫雲 かぎり

(俺が三嶋を刺したことよりも)

紫雲 かぎり

(三嶋について聞かれることの方が多かったな…)

紫雲 かぎり

(加藤沙弥さんの件については……)

紫雲 かぎり

(聞かれたら答えようと思ったが)

紫雲 かぎり

(さすがにまだ警察も把握していないようだった…)

紫雲 かぎり

(いつかバレるのか、それとも……)

ふと、視線を感じて顔を上げると、

病室の入口に

加藤真耶が立っていた。

紫雲 かぎり

あ……

加藤 真耶

……

彼女は何も言わず、

大股でベッドの側までやってきた。

紫雲 かぎり

……体調は?

加藤 真耶

順調に回復してます

紫雲 かぎり

良かった…

紫雲 かぎり

色々と巻き込んですまなかった

加藤 真耶

……いえ

加藤は複雑な表情を浮かべ、

視線を落とし

ほんの少しの沈黙のあと、

加藤は口を開く。

加藤 真耶

”佐藤太郎”が死体を遺棄した場所から

加藤 真耶

白骨化した死体が見つかったそうです

加藤 真耶

DNA鑑定を行っている最中ですが

加藤 真耶

その中に姉がいる確率は高い、と

加藤 真耶

警察から報告を受けました

紫雲 かぎり

随分早くわかったんだな

情報をばら撒いてから

まだ三日と経っていないはずだ。

加藤 真耶

近くに学生証が落ちていたそうです

紫雲 かぎり

学生証?

紫雲 かぎり

(…なんでそんな物が?)

紫雲 かぎり

(身元がバレてもよかったのか?)

紫雲はそう考え、

首を傾げる。

紫雲 かぎり

(……そうか)

紫雲 かぎり

(あれだけの情報を残していた”佐藤”だ)

紫雲 かぎり

(わざと遺体の身元がわかるようにしていたのかもしれない)

紫雲 かぎり

(いや、もしかしたら)

紫雲 かぎり

(佐藤じゃない別の誰かが…)

加藤 真耶

あの

紫雲 かぎり

あ、すまない

紫雲はふと我に返る。

加藤 真耶

何か思い当たるふしがあるんですか?

紫雲 かぎり

……”佐藤”のように

紫雲 かぎり

心のどこかで自分のやっていることに

紫雲 かぎり

罪悪感を抱えていた奴が他にもいたんだろう

紫雲 かぎり

そう思ったんだ

加藤 真耶

なら、最初からそこに捨てなければ…

そう言って加藤は言葉を止め、

加藤 真耶

それが、できなかったんですね

とため息と共に言い放った。

紫雲 かぎり

ああ

紫雲 かぎり

だから、学生証を残していたのは

紫雲 かぎり

彼らなりの小さな抵抗だったのかもしれない

だが、

その抵抗した者たちの

生死はわからない。

加藤 真耶

……

加藤 真耶

DNA鑑定が終わったら

加藤 真耶

姉は、帰ってくるそうです

加藤 真耶

願っていた形とは

加藤 真耶

少し違いますけど

加藤 真耶

戻ってきてくれただけでも…

加藤は声を震わせ、

俯いた。

加藤 真耶

……良かったと

加藤 真耶

今は、思うことにします

そう言って涙を拭った。

加藤 真耶

正直に言って

加藤 真耶

まだ心の整理はつきませんが

加藤 真耶

それでも……

加藤は顔を上げ

真っすぐ

紫雲の目を見つめた。

加藤 真耶

私も頑張って生きるんで

加藤 真耶

あなたも

加藤 真耶

全て背負って

加藤 真耶

生きて下さい

紫雲 かぎり

……

紫雲 かぎり

ああ、わかった

紫雲は大きく頷いてみせた。

加藤 真耶

それから…

加藤 真耶

滝津さんにお礼を伝えて下さい

紫雲 かぎり

滝津に?お礼?

加藤 真耶

被害届を出さないでくれて

加藤 真耶

ありがとうございます、と

紫雲 かぎり

……あっ

言われて紫雲は思い出す。

紫雲 かぎり

(そうか…)

紫雲 かぎり

(不法侵入と)

紫雲 かぎり

(包丁を突きつけて脅したんだ)

紫雲 かぎり

(被害届を出そうと思えば出せる)

紫雲 かぎり

(でも)

紫雲 かぎり

(出さなかった)

紫雲 かぎり

七星らしいな……

紫雲はぽつりと呟く。

加藤 真耶

お伝えしたいことは以上です

加藤 真耶

では、さようなら

紫雲 かぎり

…加藤さん

あっさりと立ち去ろうとした加藤を

紫雲は呼び止めた。

加藤 真耶

何ですか?

加藤は少し煩わしそうに

振り返る。

紫雲 かぎり

独りで、大丈夫か?

加藤 真耶

…私は…アナタみたいに

加藤 真耶

弱くないんで

紫雲 かぎり

……

そう言われて言葉に詰まる。

加藤 真耶

でも、誰かの助けが必要な時は

加藤 真耶

また便利屋を利用するかもしれません

紫雲 かぎり

!!

紫雲 かぎり

ああ、それがいい

紫雲がどこか嬉しそうに頷くと

加藤は再び踵を返し

振り返ることなく

病室を後にした。

【翌日】

朝イチで

滝津が病室にやってきた。

滝津 七星

先輩…

滝津 七星

どこか痛いところとか

滝津 七星

気分が悪いとかありませんか?

心配した面持ちの滝津を見て、

紫雲は苦笑いを浮かべる。

紫雲 かぎり

ああ、大丈夫だ

紫雲 かぎり

しっかり寝たから調子は良い

滝津 七星

よかった…

滝津は大きく安堵の息を吐いた。

紫雲 かぎり

そういえば

紫雲 かぎり

加藤真耶さんに対して

紫雲 かぎり

被害届を出さなかったんだな

滝津 七星

え?あ、はい

滝津 七星

加藤真耶さんは

滝津 七星

加害者ではなく

滝津 七星

同じ被害者ですから

三嶋先生の、と

滝津は付け加えた。

滝津 七星

でも、私はそれしかできません

紫雲 かぎり

それだけでも十分だろ

紫雲 かぎり

彼女は七星に感謝していたし

滝津 七星

そんな…

滝津は何とも言えない表情で

視線を手元に落とした。

二人の間に、

何とも言えない沈黙が流れる。

滝津 七星

……

紫雲 かぎり

……

滝津 七星

私……

滝津 七星

ずっと先輩に謝らなきゃ!って

滝津 七星

思っていたんです

紫雲 かぎり

謝る?何を?

滝津 七星

あのとき…

滝津 七星

先輩に”人殺し”って…

滝津 七星

酷いこと言ってしまって

紫雲 かぎり

仕方ないさ

紫雲 かぎり

あのとき七星は薬の影響で

紫雲 かぎり

正常な判断ができなかったんだ

滝津 七星

本当はあの言葉

滝津 七星

蓮先輩の後ろに立ってた

滝津 七星

三嶋先生に向けて言った言葉だったんです

滝津 七星

だから

滝津が顔を上げると、

紫雲は落ち着いた口調で

紫雲 かぎり

わかってる

と言った。

紫雲 かぎり

もう、そんなこと気にしてない

そして、ゆっくりと

首を横に振った。

紫雲 かぎり

今もこうして

紫雲 かぎり

側に居てくれるだけで十分だ

滝津 七星

そうだったとしても!

紫雲 かぎり

それなら

紫雲 かぎり

俺も謝らないといけないな

滝津 七星

え?

紫雲 かぎり

すぐに助けられなくてごめん

紫雲 かぎり

あの日

紫雲 かぎり

一緒に合格祝いをしていたら

紫雲 かぎり

七星はあんな酷い目に遭わなかったのに

滝津 七星

そ、そんなこと!

滝津 七星

そんなこと無いです

今度は滝津が大きく首を横に振った。

滝津 七星

先輩はちゃんと

滝津 七星

約束守って助けに来てくれたじゃないですか!

滝津 七星

先輩が来なかったらきっと私も

滝津 七星

他の子と一緒に

滝津 七星

崖下に捨てられてたんですから

紫雲 かぎり

……

その言葉を聞いて、

紫雲の背筋に冷たいモノが走った。

紫雲 かぎり

(そうだ…)

紫雲 かぎり

(あのとき、あそこへ行っていなかったら七星は…)

滝津 七星

だから…

滝津 七星

先輩は私を助けてくれたんです

滝津 七星

それに

滝津 七星

記憶が無くなった私のそばに

滝津 七星

ずっと居てくれたじゃないですか

滝津 七星

私のことなんか忘れて

滝津 七星

他の人のところにいっても

滝津 七星

よかったのに…

紫雲 かぎり

…便利屋捕まえて

紫雲 かぎり

鳴谷蓮を探して欲しいって

紫雲 かぎり

どこにいるかもわからないって何度も言ったのに

紫雲 かぎり

どんな情報でもいいから欲しい

紫雲 かぎり

そう言う七星を放っておけるわけがないだろ?

滝津 七星

あ、う……

言葉に詰まる滝津を見て、

紫雲の表情が和らぐ。

紫雲 かぎり

そういうことだ

そう言って滝津に伸ばした手が

不意に止まる。

滝津 七星

……?

紫雲 かぎり

……

”過去は消せない”

”君の手は愛する人に触れられないほど”

”他人の血で真っ赤に染まってしまったんだ”

紫雲の脳裏を過るのは、

呪いのような言葉。

紫雲 かぎり

……

伸ばした手を握り締め、

引っ込めようとした瞬間、

滝津がその手を掴んだ。

紫雲 かぎり

!?

滝津 七星

一人で全部背負わないでください

滝津 七星

そう、言いましたよね?

紫雲 かぎり

七星…

滝津 七星

私のせいで

滝津 七星

先輩がたくさん傷ついたのなら

滝津 七星

私にも背負わせてください

紫雲 かぎり

違うんだ、これは

滝津 七星

これは

滝津 七星

”二人の罪”です

紫雲 かぎり

……七星

紫雲が滝津を見ると、

彼女はけして

悲観したような顔はしていなかった。

紫雲 かぎり

相変わらず強いな

滝津 七星

先輩が一緒ですから

滝津 七星

昔、言いましたよね?

滝津 七星

”先輩がいるところなら”

滝津 七星

”どこまでも付いていきます!”

滝津 七星

って

紫雲 かぎり

…ああ

滝津 七星

だから、安心してください

滝津 七星

私、地獄までついていきますから!

紫雲 かぎり

それはちょっと…

紫雲 かぎり

……愛が

紫雲 かぎり

重いな…

紫雲は、

そう言って

嬉しそうに

笑った。

『一区切』 END

便利屋・紫雲かぎり〜サクリファイスの花〜

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