銀魂恋唄

新八と神楽が頭を揃えて土下座する

申し訳なさそうな顔をして土方が頭を掻く そりゃそうだ 無茶な話だよね どこに行ったかわからない銀ちゃんを探して欲しいなんて

念を押すように、釘を刺すように私からも頼んでみる

一瞬興味を持った顔をしたものの、すぐ暗い顔をしてしまった

国家が絡んでるから、そう土方は言った

国が絡む以上、下手な動きはできない ゴリラ以前に片栗虎のとっつあんに了承が貰えない

なんで！！って神楽が叫ぶ 落ち着かせようとする新八の目にさえいつもの落ち着きがない 今私が正気じゃなきゃ…と思うものの、そうはいかなかった 自分をコントロールしたくても気持ちが先走る

いい加減にしろ、って 市民を守る真選組が何言ってやがんだ、って お前らは銀ちゃんのことどうとも思ってないのか、って

新八は頭を下げ、お願いします と言い続けていた どんどん声は小さくなって、掠れていった それでもずっと言い続けた お願いします、って

ゴリラが来たお影で場の空気が一気に緩んだ ピンと張った糸が切られたかのように

ゴリラはただ部屋に来ただけだ でもこの場にいる誰にも果たせなかった大仕事を果たした よくやった、心の中でそう呟いた

近藤さん&メガネ 腐れマヨ&クソチャイナ 俺&沙絵

死ねサド&死ねマヨ バカチャイナ&バカゴリラ 天才沙絵ちゃん&アホメガネ

銀ちゃんがいなくてもバカできる 銀ちゃんがいなくてもこうやっていつも通り暮らせる

でも

彼がいない生活は辛く苦しいものだ

こうやって朝いなくなっただけで頭の中がゴチャゴチャだ

どこにいるんだろうか 何をしてるんだろうか 元気だろうか 何かされてないだろうか

頭の中全てが彼のことでいっぱいだ

彼の安否に 彼のことに

いつになったら見つかるんだろうか