テラーノベル
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気づいた時には、 ナイトメアはドリームの部屋にいた。
扉は閉じられている。 鍵はない。 だが——
ドリーム
振り向いた瞬間、 ポジティブの矢が向けられていた。
ナイトメア
ドリーム
ドリーム
ドリーム
矢先が、わずかに震えている。 ——逆らえば、撃たれる。 ナイトメアは理解した。
ナイトメア
その日から、ナイトメアは大人しく従うしかなかった。
食事の時間だけは、 部屋の外に出ることを許された。 そのわずかな隙に——
ナイトメアは、視線で、仕草で、 SOSを送った。
皿を落とす。 意味のない咳。 壁に残す、微かな闇の痕。 誰かが、気づくはずだ。 ——気づいて、止めるはずだ。
だが。 一日。 二日。 何日経っても。 誰も、何も言わなかった。
部屋に戻るたび、 ドリームは変わらず、そこにいる。
ドリーム
ドリーム
その声を聞くだけで、 胸が——不快に跳ねる。 怒りじゃない。 恐怖でもない。 動悸だ。
矢は向けられない。 それが、余計に逃げ場を消した。
夜。 眠れない。
目を閉じると、 ドリームの声が、笑顔が、 頭の中で再生される。
ナイトメア
——おかしい。 ——狂ってる。 だが。
ナイトメア
ナイトメアはぼんやり思う
ナイトメア
誰にも見られず。 誰にも奪われず。 ただ、ここにいるだけ。
ナイトメア
その考えが浮かんだ瞬間、 自分にゾッとした。
ドリーム
今日も。 食事の時間。 ドリームが少し目を離した隙に、 ナイトメアは小さく、闇を走らせる。
——助けろ。 ——気づけ。 ——まだ、俺は—— だが。
そのサインは、 誰にも見つけてもらえない。 ドリームは、気づかないふりをして、 微笑んでいる。
ドリーム
ドリーム
ナイトメアは返事を返さなかった
…返せなかった
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