『送る言葉』〜大好きなキミへ〜

バイバイ、

俺はキミの使っていた机にそっとキスをした

俺の名前は赤瀬莉犬

犬耳とオッドアイなのを除けば普通な高校１年生

そんな俺には保育園の頃からずっとそばにいる幼馴染がいる

るぅちゃんは生まれつき体が弱い

長時間歩くと発作が出たりして命に関わる

るぅちゃんは体が弱い代わりに頭がすごい良い

学年１位は当たり前だし？

俺は、うん、学年１１位ぐらいで中途半端なのよ

安定の人気・・

放課後　図書館

ころちゃんって言うのはるぅちゃんの４つ年の離れたお兄ちゃんだ

保育園の頃は俺よりも番犬で俺以外とるぅちゃんを離させようとしなかったレベル

俺とるぅちゃんはその言葉通り毎日遊んだ

撮影スタート！

あの子を撃ち抜く最強ポーズ！

３

２

１

カシャッ

ゲーセンでプリクラ撮ったり、

放課後にクレープ食べたり、

水族館に行ったり、

そんな楽しい毎日を過ごしてた

ただ、楽しい日はすぐに終わる

今更行かないで欲しいなんて、言えない、

るぅちゃんがいなくなってから約１ヶ月

俺は毎日抜け殻みたいだった

学校に行ってもずっとぼーっとしてるだけ

ずっと心にぽっかり穴が空いまま

その週の土曜日だった

ピンポーン

俺はベッドで横になっていた体を起こし、玄関に向かった

ガチャッ

扉の先にいたのは・・・・

大好きなキミでした