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晶子さんの歓迎会から約2日…
この頃は、不思議な夢を見るようになった。
美しい山の中で、姉上に会う夢だ。
夢の中の姉上とは、色々な言葉を交わした。
ただ一つ、私が気にかかるところがあるとすれば…
私は、姉上に近づくことができない。
川に阻まれ、姉上のもとへ行くことができない。
川を越えてゆこうとすると、
姉上に「辞めなさい」と止められる。
そして、沢山のことを話したあと
「また明日」と姉上は微笑み、山の中へと消えてゆく
姉上が私の視界から消えた後、私は目が覚める。
そんな夢だ。
…ただ
今日の夢は、いつもとは少し違った。
今日の夢には、姉上は居なかった。
代わりに、いつもよりも深く見える川の向こうには、1人の女性が居た。
立烏帽子を被り、狩衣を身に纏っている…
平安貴族の装いにも見えるが…
その少女は、私や姉上のような金色の瞳をしていた。
圭吾
初対面の人に名を呼ばれ、何故わかったのかという疑問がよぎる
…いや、これは私の夢の中…あったことのない貴女は、何故ここに…
圭吾
圭吾
圭吾
私は、そこで目が覚める。
…彼女は、一体………
圭吾
みすゞ
圭吾
圭吾
南吉
弴
圭吾
弴
里見君は、花柄の紅い櫛を片手に私に迫ってくる。
圭吾
弴
圭吾
今、私は里見君に髪を梳かされている。
菊池
弴
そう、うっとりと彼は言った。
中也
圭吾
弴
…めちゃくちゃ髪の調子が良くなってる…
鴎外
志賀
鴎外
鴎外
鴎外
圭吾
圭吾
みすゞ
晶子
太宰
圭吾
太宰
太宰
久作
久作君は、元気よく返事をした。
久作
久作君は1人、楽しそうに前を歩いている。
圭吾
圭吾
太宰
太宰
晶子
みすゞ
みすゞ
圭吾
みすゞ
みすゞ
圭吾
太宰
みすゞ
圭吾
みすゞ
太宰
久作
久作君は、子供のように無邪気に笑った。
圭吾
みすゞ
太宰
圭吾
晶子
見ると、久作君が向かっている方向に、20代前半の男性が2人居た。
久作
男
男
男性2人は、久作君に優しく声を掛ける
…でも…可笑しいな…彼らの背中に、黒い影が見える…
久作
久作
そう言うと久作君は
笑顔で彼らに札を投げた。
男
男
久作
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ド グ ラ ・ マ グ ラ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
男
男
途端、騒いでいた男性達は静かになった。
…否。よく見ると口や目、耳や鼻から黒いドロドロとしたものが流れ出ているように見える。
アレは…
太宰
太宰
太宰
晶子
太宰
太宰
太宰
…久作君は、過去に何があったのだろうか…
圭吾
みすゞ
晶子
圭吾
太宰
圭吾
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
あの影が憑いている人間は殺さないといけない
圭吾
晶子
晶子
みすゞ
みすゞ
太宰
太宰
圭吾
久作
久作君がそう言って2人にナイフを渡すと
2人は無表情のままお互いを切り始めた。
…やがて2人がぴくりとも動かなくなったとき、久作君は私たちのもとへ戻ってきた。
久作
太宰
そう言って太宰君は久作君を撫でた。
太宰
太宰
太宰
みすゞ
晶子
久作
太宰君は私の腕を引っ張って、裏路地の奥へにこさせた。
圭吾
太宰
太宰
圭吾
みすゞ
太宰
太宰
圭吾
太宰
太宰
圭吾
私は一度俯いたあと、彼の目を見て、口を開く
圭吾
圭吾
「津島 修治」かい?
みすゞ
久作
晶子
太宰
…流石だな。圭吾
”大当たり”だ。