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ツクシ

なんでここにお前が.....

竜胆

...ポンポン

ツクシ

(え、は?)

ツクシ

(なんか撫でられてるんだが!?)

竜胆

.......涙、拭けよ

ツクシ

....え?

私はそこで

初めて自分が泣いていた事に気づく

ツクシ

うわ、なんだこれ

竜胆

.......

竜胆

無理に話せなんて言わねぇよ

竜胆

でも1人で抱え込むな

ツクシ

....

竜胆

なぁ、ひとつだけ聞きたいんだが

ツクシ

何?

竜胆

お前、ほんとに三途が好きなのか?

ツクシ

.......

ツクシ

.....何で、そんな事言うの?

竜胆

んー、なんだかな〜

竜胆

毎日毎日好きっつってるけど

竜胆

なんか本心に見えねぇってゆーか

ツクシ

....

ツクシ

やっぱり私って演技下手だね、

竜胆

そうなのかもな

ツクシ

.....妹がいたんだ

ツクシ

双子の妹

竜胆

.....

喧嘩なんてしたことなかった

ユズといれば毎日が楽しかった

ユズ

ねぇまってwwwしぬwww

ツクシ

やばすぎww

ユズ

それな??www

ずっと一緒にいたいって思ってた

でもその思いは打ち消された

ユズが学校に忘れ物をして、休日に取りに行くと言うから

その日、私は校門でユズを待ってた

あんな事が起こるなんて知らずに

ツクシ

なんだよ、遅いな...

ツクシ

迎えに行くか

ユズは待っても来なかったので

下駄箱に靴があるのを確認してから、私はユズの教室まで向かった

ツクシ

((ガラガラ...

ツクシ

なんだよ、いねぇじゃん

そう思ったのもつかの間

ユズの机の端に書かれた何かを

私は見逃さなかった

ツクシ

.......なに、こ、れ

ツクシへ ごめんね、もう一緒には 帰れないや 早く私の事忘れて 幸せになって

ツクシ

....クソッ!!!

ツクシ

ハァッ、ハァッ

ツクシ

どこ、どこにいるのユズ、!

ツクシ

(学校内にはいないの?)

ツクシ

.......

ツクシ

(いや、屋上!!!)

どうか、どうか無事でいて

どうか生きていて

((バンッ!!!

ユズ

....!

ツクシ

ユズ!!

ユズ

ツクシ....

ツクシ

何してるの?帰ろう...?

ユズ

......

ユズ

ごめん、笑

ユズ

((トンッ

ツクシ

.......

「え?」

ツクシ

.......ハッ

ツクシ

れ、連絡、しないと、

ツクシ

携帯、携帯

私は床に落ちてたユズの携帯を拾う

画面に表示されてたのは、三途先生の名前が書かれた電話番号

ツクシ

.....((プルルルルル

私は無心で電話をかけた

それから何があったのかは

あまりよく覚えていない

ユズが死んで2日後

私は心にぽっかり穴が空いてるようだった

気づけば学校の屋上にいた

ツクシ

(私.....何しに来たんだろう...)

春千夜

ツクシ....?

ツクシ

.......

ツクシ

先生

この時の先生の会話を、私は今でも覚えている

忘れるわけもない

春千夜

.......ごめんな

春千夜

俺は、ユズを助けてやれなかった

春千夜

できる事があったはずなのに....!!

ツクシ

!!

その言葉を聞いて、私は泣いた

怒りでも悲しみでもない

ただただ嬉しかったのだ

春千夜

ごめんな....

ユズが死んでから、周りの人間は変わった

同情して優しくなったり

以前より私に話しかけるようになったり、

でも誰もユズの死については考えてなかった

誰も悲しんでなかった

誰もが、まるでユズなんて最初からいなかったみたいに

何食わぬ顔で過ごしていたのに

春千夜

俺は、俺はッ

春千夜

気づいてたのに、何も出来なかった

三途先生だけは

自分を厳しく叩いて、

必死にユズの死と向き合おうとして

ユズについて一生懸命考えてる

その事実が嬉しかったんだ

ツクシ

ありがとう、先生(ボソッ)

私は聞こえるか分からないほど小さな声でそう呟いた

ツクシ

(沈んでばかりじゃいられない)

ツクシ

(私が向き合わなくてどうする)

春千夜

ツクシ.....

私は先生に微笑みかけて

屋上を後にした

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