有紗母
ありさー!いつまでスマホしてんの!?

有紗
ちょっと待ってよ!

悠花
ぷぷっwまた変なの書いてるじゃん

有紗
お姉ちゃん!見ないでよ!

有紗母
えー?有紗、何書いてんの?

有紗
関係ないでしょう!?お母さんもお姉ちゃんも黙ってて!

ポエムは1人で書くに限る。見られるなどもってのほかだ。
有紗
(R君への気持ちが溢れて止まらない。この気持ち、どこへぶつけよう?っと…)

有紗
出来た、投稿っと!

有紗
おお!もういいねついた!

有紗
これだからポエムは辞められないんだよ…

悠花
有紗、ニヤニヤして気持ち悪いとっとと寝て。

有紗
分かったよ

有紗
おはよう

三奈
有紗、おはよう

有紗
聞いてー!昨日私のポエムに200いいねついたの!

彼女は三奈、私がポエムを書いていることを唯一知っている友達だ。
三奈
知ってる。見たよ

三奈
すごくよかった

有紗
さすが三奈は分かってるねぇー

三奈
R君って絶対涼介君の事だよね?

有紗
う、うん

三奈
でもすっごく良かった!涼介君にも見せたいな

有紗
絶対ダメだよ!?涼介君はポエムみたいなイタいこと書いてる子好きじゃないって!

三奈
でも分かってるのにポエムは辞めないんだ?

有紗
だってポエム好きだし……

クラスの女子
りょうすけく〜ん♥今日一緒にご飯食べない?

クラスの女子
涼介君の好きなカレーパン買ったのよ〜♥

涼介
うるさい。失せろ

クラスの女子
もぉー涼介君ったらひどぉい!

三奈
あいつも涼介君の事諦めればいいのにね……

クラスの女子
ん?何よ三奈に有紗。

三奈
いや、そんなに冷たくされてよく心折れないなーって

三奈
あと涼介君以外の女子に対する言葉冷たすぎ

クラスの女子
涼介君以外にぶりっ子しても意味ないじゃん

クラスの女子
もしかしたら涼介君が振り向いてくれるかもしれないし、絶対に諦めない

クラスの女子
じゃあね

三奈
ちょっと有紗、あいつと何も話さないじゃない……

有紗
あの人勇気ありすぎだよ…

有紗
私なんか涼介君ともまともに話せないのに、、、

雅之
おい涼介。また女子がちらちら見てるぞ

大樹
ほんとにモテるな、涼介は

涼介
誰だよあいつら。

雅之
強気っぽいのが山崎三奈とか言ってたな。

雅之
で、うじうじしてんのが大見有紗だっけ?

大樹
そうそう

涼介
その山崎とやらはどうでもいいけどよ

涼介
大見はうじうじしてるしそういうの無理だわ

雅之
あはは!告白してないのに振られる大見可哀想〜!!

大樹
ちょっと聞こえてるんじゃないか?

有紗
ね、ねぇ三奈。

有紗
なんかあの男子たち私たちのこと話してない?

三奈
ん、よく見たら涼介君いるじゃん

有紗
あ!本当!

三奈
名前知られるチャンスじゃーん!

有紗

有紗
え、告白してないのに振られる大見可哀想?

有紗
どういうこと?

三奈
有紗が涼介君を好きってバレてるの?

有紗
そんな……

三奈
とりあえずトイレ行こ。

三奈
ここじゃ危ないよ

有紗
うん

雅之
あ、山崎と大見逃げたぞ

大樹
いたたまれなくなったか?w

涼介
どうでもいい

有紗
はぁ…

有紗
今日もメロンパン買えなかったよ…

三奈
ドンマイ有紗

有紗
四日連続余り物のバナナコッペだよ?

有紗
あんまりだと思わない?

三奈
購買の前でなかなか前に行かずに押し戻される有紗が悪いよ

有紗
そんな…

涼介
あれ?

大樹
どうした?

涼介
俺の買ったチーズコッペ落としたっぽい

雅之
そりゃ片手にチーズコッペと焼きそばパンと明太子おにぎり持ってたら落とすだろ

涼介
くっそーどこだよ…

三奈
ん、有紗。

三奈
足元に落ちてるコッペパン、涼介君が探してるやつじゃない?

有紗

有紗
ほんとだ。チーズコッペって書いてある

三奈
チャンスじゃん!涼介君の名前呼びなって!

有紗
えぇ…

有紗
川本くんって?

三奈
苗字で読んでどうすんの!?

三奈
涼介君って呼ばなきゃ!

三奈
ほら!早く!

有紗
う、うん

有紗
り、涼介君……

涼介
あ?

有紗
これ、落ちてた。

涼介
俺のチーズコッペじゃん

涼介
サンキュ

有紗
ううん

有紗
よかった

有紗
じゃあね

涼介
ん

三奈
どうだった?

有紗
どうだったって言っても、サンキュって言われだけ

三奈
話せただけでも進歩じゃん

三奈
自信持ちなって!

有紗
ありがとう

有紗
頑張ってみる

有紗
今日はポエムに書ききれないなぁ

有紗
R君と話せた。っと

有紗
ええっとそれから…

有紗母
ありさー!とっととお風呂入っちゃってー!

有紗
なんでこんな早くにー?

有紗母
お客さんが来るの!

有紗母
あんた達は早く寝てなさい

有紗
ええー

有紗母
ほら早く!

有紗
はいはい

有紗
(結局昨日はポエム完成しなかったじゃない…)

有紗
(あれ?三奈は……?)

有紗
あの、先生

先生
どうした?

有紗
今日三奈って…

先生
山崎は家の都合で休むそうだ。

先生
放課後プリント持って行ってくれないか?

有紗
はい

有紗
(ちぇっ三奈いないのか…)

有紗
(まあいいか。ポエムでも書いて暇つぶししよう)

有紗
(近くには涼介君もいるっ!)

有紗
(なんか緊張するな…)

涼介
なんだよ大見の奴、今日1人か?

雅之
山崎休みらしいぞ

涼介
へぇー

涼介
俺には関係ないけどな

有紗
(涼介君への気持ちが止められない。片想いは辛いけど人生って捨てたもんじゃないですね。っと…あ、間違えて涼介君って打っちゃった。)

有紗
あっ!

有紗
やば…スマホ落としちゃった。画面割れてないかな?

拾おうと手を伸ばした瞬間目の前に誰かの手が現れた。
涼介
ったく俺の目の前で落とすなよ

有紗
り、涼介君…

涼介
そんな必死に何を見てたんだ?

有紗
あ!ダメ!

涼介

涼介
これ、ポエム?

有紗
う、うん

涼介
やっぱりお前もそこら辺の奴らと一緒だな。

有紗
え

涼介
自分の思いをぶちまけて共感を買うバカってこと

涼介
見損なったわ。

有紗
そんな……
