男
両手を上げて此方を向きなさい
杏堂〇〇
!
男
増援部隊かと思ったら子供が三人とは…
男
ポートマフィアは人手不足なのか?
男
それともあの蘭堂と云う男に
人望が無いのか?
杏堂〇〇
私は子供じゃねえ!十七だ!
太宰治
そこ?
中原中也
蘭堂?
太宰治
僕達がこれから話を聞きに行く相手だ。
君を異能力で拘束してた人だよ
中原中也
彼奴か…
中原中也
おいオッサン、お互い時間を節約しようぜ
と、中也君が此方に銃を向けるオッサンの方へ歩き出す。
中原中也
まずアンタが撃つ。
俺が反撃にアンタを隣町までぶっ飛ばす
中原中也
ついでに残った襲撃者も全員俺がぶっ飛ばす
中原中也
それでお開きだ
男
はあ?
太宰治
あーあ、騙して情報を引き出せば良いのに
太宰治
貴方、GSSの戦術班だね
杏堂〇〇
あー、成程。
道理で外人さんなのに日本語が上手なわけだ
中也君の言葉に意味が判らないという反応の男。
太宰はゆったりとした足取りで男の背後まで歩く。
私も太宰に着いて歩いた。
男が私達にも拳銃を向ける。
中原中也
ゲルハルトセキュリテヰサアビス…
中原中也
元は海外資本の民間警備会社だっが、
本国からの援助を打ち切られ、
中原中也
今は立派な非合法組織だ
男
そう、子供とて容赦はしません
中原中也
はっ、やってみろよオッサン
そう鼻で笑って中也君が銃口に額を当てると、
男の銃がみるみるうちに重くなる。
そしてそのまま重さに耐えられず、
地面に体をめり込んでいった。
男
お前…重力使いの中原中也か…?
男
ポートマフィアに降ったという噂が
本当だったとは…!
中原中也
あァ!?
中原中也
腹立つ勘違いすんなこの莫迦野郎が!!
男は一度重力を解かれ、一気に重くされた。
脳震盪を起こして地面に崩れ落ちる。
太宰治
お見事ー、君すごいねー
杏堂〇〇
すごい棒だな太宰
中原中也
手前はポケット探ってただけかァ?
太宰治
僕はちゃんと敵の通信から情報を取ってた
太宰治
〇〇と違ってね
杏堂〇〇
私の任務は護衛だもーん
太宰治
通信によると君が今ぶっ飛ばした人の
応援が駆けつけてくるらしい
太宰治
はぁ…考えてから行動しないから
手間が増える…
応援
ダダダダッ
応援
隊長!
応援
あのチビ、重力使いの中原中也だ!!
中原中也
あァ!?
応援
撃て!!
応援
パラララララ
一人の男の声を合図に一気に銃弾が
中也君に向かって放たれる。
中原中也
……今チビっつったか?俺は十五だ…
中原中也
これから伸びんだよ!!!
銃弾は全て中也君の体に触れる前に止まった。
銃弾が操られ、応援に一直線に向かう。
応援
ぐあっ!