角名倫太郎
でも少なくとも今の侑は本気で悠未さんの事が好きなんだと思うよ
角名倫太郎
別に俺は侑のこと応援してるとか、
角名倫太郎
2人をくっつけたいとか微塵も思ってないけど
角名倫太郎
釣り合う釣り合わないとかじゃなくて、
角名倫太郎
好きか好きじゃないかの気持ちの問題なんじゃない?
柘植悠未
!!
ふわっと優しい風が吹く。
髪を揺らし、 頬を撫でたそれは
私の雑念を全て 連れ去ってくれた気がした。
宮治
えらい熱弁やな角名
宮治
恋愛博士?
角名倫太郎
やめてくんない?
角名倫太郎
まあ確かに恋愛経験は少なくないけど
宮治
なんや自慢かコラ
治くんと角名くんが わちゃわちゃと話してる間に
私の心は一皮剥けたみたいに 一新されていた。
今の自分なら素直に 侑くんの気持ちに答えられる気がする。
全部話そう。 今までのこともこれからのことも。
柘植悠未
いらん考え全部なくなって頭スッキリしたわ
柘植悠未
2人共ありがとう!
宮治
!
宮治
…ツムが惚れた理由が分かった気がするわ
角名倫太郎
侑に酷いことされたらいつでも俺のところ来ていいよ
柘植悠未
えっ
宮治
お前ほんまに隅に置けんわ
NOside
宮治
今日悠未さんと昼飯食ったわ
宮侑
は!?
2段ベッドと2つの机が置かれた 部屋に侑の声が響く。
突然大きな声を 出したせいで喉が痛み、
すぐにゲホゲホと咳き込んだ。
宮治
うっさいわ
宮侑
うっさくもなるやろ
宮侑
サムお前奪おうとしてないやろな?
宮治
まさか
宮治
でも可愛ええ子やなとは思ったわ
宮侑
ぶっ殺すぞほんまに
宮治
2人きりやないから心配すんなや
宮治
角名もおったわ
宮侑
余計あかんねんそれ
キッと睨む侑だが、
熱が出ているからか 普段の鋭さはない。
治はスポーツ雑誌から 視線を外さないまま
煽るように続けた。
宮治
まああんま遅いようなら俺も動くかもな
宮治
今のところ考えてへんけど
宮治
あぁあと、角名も可愛ええって言ってたで
宮侑
〜〜っ、
宮侑
こんのクソサムー!!
うっさいわ、はよ寝んかい!
と母の怒号が轟いたのは 言うまでもない。







