私はなぜか引き寄せられるようにリビングへと足が進みました
そして扉を開けた瞬間
案の定、砂嵐の画面とその画面の奥にポツンと下を向く女が立っていました
よく見ると、女は昨日よりも前に来てるように感じました
私は耐えられなくなり両親を起こしてしまいました
しかし両親が起きた頃にはテレビは消えて真っ暗な画面に戻っていました
私はその日、こっぴどく叱られた事を覚えています
そしてまた次の日
また次の日も
怪奇現象は続きました
女はだんだんと前に向かって来てその日はもうはっきりと服のシワまで見えるほどでした
それに加え、女の顔もだんだんと上がってきてるのです
そして遂に
怪奇現象が起きて1週間が経ちました
私は気づいたのです
女は不適な笑みを浮かべながらこちらを恨めしそうな鋭い目で睨んでいる事を
その日の朝、テレビの調子が悪くなり修理に出したと学校から帰って聞かされました
しかしそのテレビが戻ってくることは二度とありませんでした
その日を境に、その女が出てくることは無くなりました
あのテレビは今、どこにあるのでしょう?
蝋燭