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ブクマ失礼します🙇♀️
赤嫌われ好きだから嬉しいです!ありがとうございます!
フォロー失礼します
俺は毎日、お兄ちゃんたちに褒めてもらえるように頑張ってるの。
お掃除も、洗濯も、ご飯も、全部俺がしてるんだ。 えらいでしょ?
でも、お兄ちゃんたちは俺を褒めてくれた時はなかった。 いつ、どんなときだって。
それでも、すごいねっていってくれる人はいる。
ジェル君と、お姉ちゃん。
お姉ちゃんは、世界で一番大好き! でも、親が虐待していたらしくて、家を出て行っちゃった。そのあとは誰にも分からないまま。
ジェル君は兄弟の中で一番優しい。 ご飯だってたまに手伝ってくれるし、いつも美味しいって食べてくれる。 俺を“普通”として扱ってくれる
ほかの3人の兄たちは俺を召使いとでも思ってんじゃない?
え……?あと一人?
う~ん、なんていったらいいんだろう……。でも、病気なんだって。 え?みんなかわいそうだと思うの?
俺はそうとは思わない。だって、あいつが居るから俺は辛い思いをたくさんしてきたんだよ?あいつが居なかったら俺は幸せになれたのかもしれないのに。
俺、悪くないよね? だって、ジェル君もお姉ちゃんもそう言ってくれたもん
さとみ
ななもり
るぅと
ああ~。うざいなぁ…。 みんな、ころん、ころんって、そんなにあいつが大切かよ
ころん
ちょっと、咳するくらいなら、俺に話しかけんな
そんなんだから俺が嫌われるんだ。俺だけが………
あぁ………
何でこんな家に生まれたんだろ
ジェル
ありがとう。ジェル君。でも、ジェル君も無理しないで。無理して俺の味方をしないで。
ジェル君だって、いつかは俺と同じになってしまうよ。俺を庇ったせいで。 そんなこと、絶対にあってはならないんだよ。
お願いだから……わかって? ジェル君……。
お姉ちゃん
厳しく、優しかったお姉ちゃん。俺も、大好きだよ。
だからさ、早く会いたい。早く抱きつきたい。早く、頑張ったねって、 頭をなでてもらいたい。
大好きな姉。大好きな一個上の兄。大嫌いな兄(弟) すべて、俺のふつう。
主
朝
莉犬
なんだろう、頭がくらくらする。
たぶん日頃の疲れが原因だろう
莉犬
少しぼーっとしていると、下から怒鳴り声が聞こえた
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
ころん
さとみ
ころん
さとみ
さとみ
莉犬
こんなの、毎日の日課だ。なれていて当然のはずなのになぁ………
まだ慣れていないのは、きっと自分が臆病だからだ
莉犬
ころん
ななもり
莉犬
るぅと
莉犬
俺が言い掛けたとき、頬に激痛が走った。
バチン!
という音と共に俺は尻餅をついた
さとみ
莉犬
るぅと
莉犬
なんで……俺がこんな目に………
ジェル
さとみ
ジェル
莉犬
さとみ
ジェル
ななもり
ジェル
るぅと
ジェル
ガチャ(ジェル君が出て行く音)
ななもり
莉犬
俺はその一言だけを残して、嫌悪感が放たれたリビングを出たのだった_______
コンコン(扉を叩く音)
ジェル
莉犬
ジェル
ジェル君は、この腫れを誰にやられたのか聞きながら、 鮮明に俺の手当をしてくれていた。こんな、俺のために
莉犬
ジェル
莉犬
ジェル
莉犬
ジェル
莉犬
ジェル
莉犬
ジェル
莉犬
ジェル
莉犬
その笑顔はとても俺にはまぶしかったし、羨ましいと思った。
俺には、そんなこと、出来ないから
……何分、たっただろうか
俺は、ベッドに大の字でうつ伏せで寝ていたみたいだった。
ジェル
下から聞こえるジェル君の声。
その声は俺に向けられたものだということは肌で感じる。 だって、ジェル君だもん。
ころんは、病気持ちなので、毎日、鼻などにチューブをつけ、松葉杖で学校に行っている。 だが、それもいつまで持つかは分からない。
シーン、と静まり返ったリビングにいくと、怯えずに済むので、居心地が良かった。
俺は、真っ先にリビングのソファに飛び込んだ。
俺は、『ずっとこの時間が続けばいいのになぁ』なんて、ありもしないことをつぶやき、そっと、瞼を閉じた。
“夢の中では、あいしてもらえますように” と、願って。
??
俺は少し、違和感を覚えた。 さとにいが『ただいま』と言った事に。
いや……そんなはずはない。だって……さとにいは…… いや、違う。今のは俺に対してじゃないよ。そうだよ……。 だって、さとにいは、俺のことが大嫌いなんだもん……。
??
莉犬
さすがに冗談だと思い、いつも通り殴られる準備をしていたのに…… さとにいは笑顔で言ってくれた。
??
と、いたずらっぽく笑ったさとにいを今、初めて見たかもしれない……。
??
と、奥から出てきたるぅと君が言った。
莉犬
これでは、俺も流石に収集がつかないので、震えながら訪ねると、 ニコっと、ななにいが笑いながら言った。
??
俺は
ずっと待っていた。“兄弟だから”として言葉を。
涙を必死にこらえていると、扉の奥から出てきた人を 俺は目を見開いてその人物を凝視した。
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
??
莉犬
??
莉犬
??
は?そんなはずはない……。だって、昨日まで咳込んでて、学校は無理だって言われてたじゃんか
莉犬
莉犬
??
??
??
莉犬
ころん
あぁ、そっか。そうだよね。全部、夢……なんだよね?
今までのは全部、夢……だったんだ………
そう思い、安心しきったとき、ふと、あることに気づいた
莉犬
ジェル君が“いない”
莉犬
どこにもいない……!なんで?みんなは帰ってきたから、ジェル君だけ帰ってきてない、なんてことはないはずだし……
??
莉犬
なに………言ってるの……?
??
??
莉犬
??
莉犬
ドンドンドン!!!(玄関のドアを叩く音)
莉犬
さとみ
莉犬
??
莉犬
ななもり
莉犬
??
あぁ、これは夢なんだ……。俺は、愛してほしかったから、こんな幻想的な夢が見れたんだな……。
ジェル
莉犬
……ちょっと待って。
このままジェル君のところに行ったら、この幸せな夢は 覚めてしまうんじゃないか?
もしかしたら、また最悪の日々が待ってるんじゃないか?
それなら、行かない方が……
この夢には、ジェル君が居ない。けど、みんなが俺をふつうとして扱ってくれる。
けど、覚めてしまったら、ジェル君は居るが、みんなからは冷めた目で見られてしまう。
どうしたらいい?俺は……どうすればいい? お姉ちゃん……
お姉ちゃん
そうだよね……?その通りだよね……?
じゃあ、このままで……いいよね?俺はずっと望んでた。 何年も、何年も前から。この人たちから認められるために……。
ジェル君なんか……いいじゃん。なんでそんな一人に固執してたんだろ………
一人居なくなったってそんな変わらないじゃん。
それより、ほかの三人が俺をふつうとして扱ってくれる方が何倍もいい。
俺はこれからの選択を間違っていてはいけない。 そうだ、間違ってはいけないんだ。
だから、俺は……ここにいた方が……
お姉ちゃん
え?
お姉ちゃん
お姉ちゃん、なんて言ってるの?
ジェル
嘘……いわないで。
ころん
その言葉をもう二度と聞きたくない
こいつのせいで、俺は。俺は……!!!!
あれ?なんで、俺、嫌われてんだっけ?
俺の過去
ころん
俺たちは他の人よりも少し仲がいい兄弟だったのかもしれない。
莉犬
お母さん
ななもり
こん時のなーくん達は仲が良いというより、怯えていた、の方が適切かもしれない
お母さん
莉犬
お母さん
莉犬
ころん
お母さん
ころん
今からしたら、こんな会話、すごく幸せなことだと感じる。
そんなとき
ガシャン!!!!
と、嫌な音と共にころんは倒れた。 俺たちの横を通った自転車が、ころんを跳ねたのだ。
お母さん
すぐに救急車を呼んだけれど、ころんは、ウイルスが体の中に入ったらしい。
そのウイルスは珍しいもので、医者もどうしようもなかったそうだ。
ころんは、そこから、呼吸器とチューブをつけていないといけない生活になった
自分の大事な息子が病気になったのが原因なのかは分からないが、お母さんは、その後、自暴自棄になり、家を出た。
その翌日、森の奥深いところで、首吊り自殺をしたことが分かった。
俺ところんは、ずっと泣いていた。 大好きなお母さんが死んだのだから。
でも、不思議なことに、ほかの兄たちは泣いていなかった。
逆に、前より目に生気(せいき)がある感じがした。
きっと、そこからだ。俺が嫌われ始めたのは
ころんを病気にさせてしまったこと。 お母さんを殺すところまで追いつめてしまったこと この二つのことが混じり合って、俺は兄たちに嫌われた。
最初は暴言だけだった。 “何であいつが……” “あいつがなればよかった” “ころんが可哀想”
いつかは こうなることが分かってたから、それなりの対処は考えていた。
でも、だんだんとエスカレートしていき、最終的には、手を挙げられるようにまでなってしまった。
そして、今に当たる。
そんな事を考えたら、今の夢の方がまだマシだ。
でも、あの時、ジェル君は何もしてこなかった
ジェル君は決して俺が悪いとか、俺を責めたことは一度もなかった。
“莉犬は悪くない”と、言ってくれた
ジェル
ジェル君………
決めた。選ぶのは
こっち
??
莉犬
ジェル
もう決めた。俺にはほかの兄なんてどうでもいい存在だった。最初から。
それなら、それを全部打ち消して、ジェル君と未来を作っていく。
また苦しい生活になるかもしれない。
また罵られる生活になるかもしれない。
でも、今はそんな事どうだっていい
今はただジェル君が居るだけで、俺は満足なんだから
ジェル
莉犬
ジェル
この俺の頭をなでてくれる大きな手を俺は一生忘れない。
さとみ
ジェル
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
ジェル
莉犬
ジェル
莉犬
ジェル
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
バチン!!!!!!!
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
さとみ side
莉犬
その莉犬の言葉に一つの変な冷や汗が俺の背中を通る。
莉犬
その言葉にぞっとした
その言葉は決して間違ってなかったから
さとみ
俺は焦っていたせいか、だんだんと言葉が早口になる。
どんどん押されていく俺。信じない。こんなの。こんなの………!!!!
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
ジェル
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
莉犬
ジェル
その言葉だけは言われてほしくなかったのか、その言葉が恐かったのか、莉犬は必死に呼吸を整えようとしている
さとみ
ジェル
さとみ
ジェル
さとみ
ジェル
さとみ
莉犬
さとみ
ピッ(指を莉犬に指す)
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
さとみ
莉犬
鈍器で頭を殴られたような衝撃だった
母さんがお兄ちゃん達に、虐待……?
さとみ
莉犬
ジェル
莉犬
ガチャ(玄関のドアが開く音)
ななもり
るぅと
さとみ
ななもり
るぅと
ころん
あぁ。こんなことになったのは、俺のせいではなかった。
母さんのせいなんだ
さとみ
ななもり
さとみ
るぅと
さとみ
ころん
莉犬
ななもり
莉犬
莉犬
スタスタスタ(るぅとが莉犬の方に近寄る)
るぅと
ピト(お互いのおでこを合わせる)
ころん
るぅと
ななもり
莉犬
さとみ
莉犬
ジェル
莉犬
ころん
るぅと
さとみ
ななもり
ジェル
ジェル
さとみ
ななもり
るぅと
莉犬
ジェル
ななもり
莉犬
さとみ
るぅと
莉犬
ジェル
ころん
俺の夢 家族に抱きしめてもらう 家族とご飯
主
badend(苦手な方はブラウザバック)
ななもり
莉犬
るぅと
さとみ
莉犬
ジェル
莉犬
俺のお姉ちゃんは、川でおぼれていたのが発見された。でも、長くても三日以内に死んでるから、俺のことを探してくれていたみたい。最後の最後まで。
そう思うとぜんぜん悲しい気持ちにならなかった。
ころんはあのあと、病気が発見され、薬も作られ、今は呼吸器や松葉杖がなくても、学校にいけるようになり、確実によい方向に進んでいる。
お姉ちゃん、そっち(天国)はどーですか?
苦しくないですか?辛くないですか?
ううん、きっと言葉だけでは表せないほどの感情を抱えていることでしょう。
だから、今は苦しいだけかもしれないけれど、ゆっくり寝てて
お休み、お姉ちゃん
俺もすぐ、そっちに逝きます
莉犬
キキッー!!!(車のブレーキ音)
ジェル
テレビの人
暗くなったリビングで、みんなが黙ってのテレビ内の人の声を聞く。
だが、一人、唇を強きかみしめ、怒りを露わにする者が居た。 まだ、この人は、あの四人を恨んでるみたいだよ。 おまえ達のせいで莉犬が死んだって。あの時、 おまえ達が莉犬にちゃんとした教育を……ちゃんとした愛情を与えていれば________________ と。
ジェル君は、莉犬を探そうとしたのかな?それとも、莉犬のところに行きたかったのかな?
あぁ!だからもう一つのニュースが流れたのか!
『男子高校生行方不明』って
主
主
主