君に会いたい

君に会いたい

それだけでいい

人目見れたら……

あの日、僕たちは出会った

君が靴擦れでいたそうにしていたとき

痛そうで見ていられなくって

その場から逃げてしまった

でも、君のこけた音がして

お店でサンダルを買って

また君のもとへもどった

君はペコペコ謝ってばかりで

なんか変な人だなって

でも、かわいくて

はじめての告白をしてしまった

OKだった

その時知らない人に

何をいってるんだろう、と

諦めていた

でも、OKがもらえて

嬉しかったんだ

ラインも交換して

デートもするようになったし

出会ったときより運命を感じてた

でも、君からの連絡が途絶えた

必死にラインして

必死に電話して

やっと電話が繋がったと思ったら

知らない女の人の声

意味がわからなくって

混乱してた

そのひとは君のお母さんだった

聞いてみると

今、君は入院中だった事しか

教えてくれなかった

そして、電話が切れた

けど、もう一度かかってきて

だいじょうぶ

と、君の声が聞こえた

でも、声も細くて

なにかが違った

僕は

しらみつぶしにその病院を探した

諦めてたけど、何とか見つけ出せた

君の病室にいくと

君は、もういなかった

なくなった、そうだ

僕に言えないほど

僕は弱かったのか

僕は頼りなかったのか

君のお母さんによると

とても、難しい病気で

長くはいきられなかったそうだ

最後にあっていれば

最後にいつもはささやかなかった

甘い言葉をいっておけば

後悔する

その後、僕は結婚した

30を越えていたし

合コンで出会った人と

でも、もちろん

君の事は忘れない

君に会えたら一言言いたい

と

君に会いたい