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今日もいつもと同じ。 終わりのない地獄のよう。
藤井
島崎
松浦
藤井
松浦
藤井
康二
何もされていない時は普通に過ごす。 教科書、ノート、筆箱を持って科学室へ。
生物室は少し好き 色んな生き物がいるから。 解剖された後のやつとかは怖いけどな…
藤井
松浦
授業中だろうが休み時間だろうが あの人達には関係ない。
先生はスンとした様子で 淡々と授業を進める。
他の先生は 目が合うと体をビクッとさせて 焦ったように目をそらすのに。
康二
先生は怖くないんかな…
授業の終わりを知らせる鐘が鳴った。 生徒や先生は そそくさと教室を出ていく。
藤井
藤井
康二
今まで教室とトイレ以外では 何かされることはなかったのに。
予測できない恐怖
初めてターゲットになった時の様な感覚
藤井
松浦
松浦
康二
指されたのは水槽の魚達
あぁ、可哀想やな… ただ泳いでただけなんになぁ、 ただここにいるだけやのになぁ…
松浦
藤井
島崎
藤井
松浦
康二
この子達何も悪ないのに 巻き込みたないよ…
島崎
藤井
松浦
松浦
康二
大きさ、1匹…
藤井
康二
やばい
さすがにだめだ
藤井
康二
島崎
立膝の状態で髪を下に引っ張られ 自然と口が開く
康二
松浦
康二
ビーカーですくって そのまま俺の口に入れた。
康二
生臭くて気持ち悪い。 鱗のザラザラが舌にあたる。
俺の口の中でも必死に生きようと ビチビチしているのを感じて 可哀想で仕方ない
今吐き出したらこの子は絶対に死ぬ。 でも吐き出さなくてもいずれ死ぬ。
おれは…
康二
藤井
床に落ちた魚は2、3回はねると 動かなくなった。
康二
松浦
康二
お魚さん死んでしもた、
俺のせいや…
俺が守ってあげられんかったから
康二
俺は口の中の生臭さと罪悪感で 近くにあった水道に吐いてしまった。
康二
魚を両手で優しくすくい上げる。
康二
目頭が熱くなるのを感じる。 やっぱり俺は弱いんやなぁ ちょっとは 強くなったと思っとったんやけどな 泣き虫なんは変わらんなぁ…
康二
先生
康二
さっきの授業、生物の先生。 この生物室を管理しているのもこの人。 ついでにこの魚を飼育していたのも
康二
先生
そう言って先生は 俺の手の上の魚を隠すように片手を添え もう片方で俺の背中を擦ってくれた。
先生
先生はハンカチで俺の頬を拭いて 口まで拭いてくれた。 俺の嘔吐物もついてただろうに、
康二
先生
先生
康二
俺が口をゆすいでいる間に 先生は床の片付けを済ませてくれた。
康二
康二
先生
康二
こんなに優しく話しかけられるのは いつ以来やろ
先生
康二
先生
康二
先生
康二
俺も 俺も死んだら楽になれるんかな
先生
康二
康二
先生
先生
康二
先生
俺はさっきの水槽を眺める
あの子以外は同じくらいの大きさで あの子がいなくなった後も 他の子がターゲットになりそうな様子も ない
康二