ー3ヶ月前。
まだ…僕は何も知らなかった。
椎名
夏が近づくその頃…
特に理由もなく…
僕は1人で公園にいた。
椎名
高校生活に何の支障もなく…
彼女だっている…
リアル充実した日々。
椎名
それなのにその日は…
なぜかため息しかでなかった。
気づけば知らない公園で、
ただ一人……
座っていた。
男の子
女の子
椎名
昔のことなんて 何も思い出せないのに……
どことなく…懐かしい。
夢のような…淡い光。
女の子
男の子
女の子
椎名
今時の女の子はませてるなぁ…💧
結婚なんて………
椎名
なんだろ…、
なんかひっかかるな…
男の子
男の子
女の子
女の子
女の子
椎名
おかしい…
小さい頃なんて…何も…
何も思い出せないのに…
どこか…懐かしく、
暖かい。
椎名
僕にも…いたんかな…
愛する人が…昔に。
椎名
そんな昔のこと…
もし思い出したとして 大したことないだろう。
子供の約束だ。
果たされることもあるまい…
いや…、まてよ…
うちの親って…確か幼馴染で………
男の子
椎名
一瞬だった。
気づけば女の子が道路に飛び出していた。
椎名
僕は地面を蹴った。
椎名
あの日守れなかった分…
せめて今っ!!!
椎名
『あの日』……?
『あの日』って一体……
女の子
僕は飛び込んだ。
女の子を抱えて。
転がった。
女の子
椎名
どうして女の子を助けようとしたのか…
よくわからなかった。
車なんて来ていなかったのに。
女の子
椎名
『あの日』ってなんだ?
さっきみえた…、
あの記憶は………
椎名
悠真
瑠色
そうだ…
僕は……………っ
椎名
椎名
忘れていた。
何もかも。
そうだ……
僕には……『悠真』が。
あの時瑠色は言った。
僕が道路に飛び出したんだと…
悠真はそれを助けて怪我をしたと…
椎名
全部思い出したんだ。
瑠色は俺から全部奪ったんだ……、
全部……
全部!!!!!
椎名
ガッッン!
瑠色
彼を殴った手が… じわりと血で染まる。
椎名
椎名
椎名
椎名
瑠色
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
もう……君に辛い思いはさせたくない…
あの笑顔をもう一度…、
自分のものにしたいんだ。
椎名
母
母
母
僕はあえて隠さなかった。
瑠色を殴ったこの手を。
もうなにも隠さないと…
決めたから。
悠真にだって…
ちゃんと真実を言うんだって…
椎名
椎名
椎名
母
椎名
椎名
母
僕は無理やり笑った。
母さんが憎い。
テーブルをみると…
その日の晩飯は
とても豪華だった。
机の上に俺の好きな料理が 並べられている…
椎名
母
母
椎名
母
母
母
椎名
椎名
母
母
椎名
母
椎名
椎名
椎名
椎名
母
そうだ……
母は何も言ってくれなかった。
思い出したくない記憶を閉した俺に…
何も教えてくれなかった…。
お前には大切な人がいたんだと…
気づかせてくれなかった。
でも、それはきっと…………
母
椎名
椎名
母
母
椎名
椎名
椎名
椎名
それは母なりの優しさだったんだ。
そんな愛情を…
僕は振りほどきたくない。
だってその記憶を あの日に置いてきたのは…
椎名
誰でもない………
僕自身なんだから…
それから数日ー。
悠真
椎名
学校帰りに彼女を見つけた。
うつむいて、とても辛そうだった。
椎名
気がついたら、手を伸ばしていた。
悠真
椎名
びっくりした。
彼女が泣いていたから…。
悠真
椎名
悠真は無理やり笑顔をつくった。
それをみると僕は とても胸が痛くなった。
あぁ…この子を守れなかった。
そう思ったから…。
悠真
椎名
悠真
悠真
悠真
アイツ……
また無責任に悠真を………
悠真
悠真
悠真
悠真
椎名
悠真
悠真
椎名
椎名
悠真
椎名
椎名
悠真
椎名
椎名
椎名
悠真
椎名
頑張れ椎名……
言える。
きっと悠真を自分のものにできる…
椎名
椎名
悠真
なんでだ………
なんでなんだ………っ
椎名
『好き』が言えない。
伝えても無駄だと思ったから…?
真実を先に言うべきだと思ったから…?
違う…………
怖いんだ。
悠真の眼中にないことが。
悠真
椎名
結局…何も言えなかった。
決心したのに…
絶対に言うと決めていたのに。
君が好きだって…
椎名
僕は唇を噛みしめる。
惨めな自分の姿を目前にして…
とても悔しかった。
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
椎名
僕は叫んだ。
自分の無力さを思い知ったから…
何もできなかったから…。
悠真を守ると言っておきながら…
結局中途半端なことをして… また彼女を傷つけた…
椎名
過ぎ去った過去は戻らない……
その真実だけを…
無様に突きつけられる。
椎名
椎名
次回予告!!
悠真
私がどうにかしなくっちゃ…
瑠色も…椎名くんも………
私達は絶対……
どこかで交わっている。
瑠色
瑠色
迷い続ける心。
椎名
同じことを繰り返してばかりで…
これじゃ何も変わらない………
過去に怖がるな。
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